関西ニュースKANSAI

　大阪・関西万博をめぐり、ＢＩＥ＝博覧会国際事務局の事務局長から閉場時間を１時間延長した午後１１時とする案があがっていることについて、日本国際博覧会協会（万博協会）の高科副事務総長は「閉場時間の変更には慎重であるべき」との見解を示しました。

　１７日、ＢＩＥのケルケンツェス事務局長は大阪府の吉村知事や大阪市の横山市長らとの意見交換の場で、来場者がよりゆっくりと夕食などを楽しむために閉場時間を現在の午後１０時から午後１１時まで、１時間延長する案を示しました。

　案について万博協会の高科副事務総長は２０日の会見で、「協会だけではなくて公共交通機関や出展者などいろんな方々の実務的な問題が発生する。閉場時間を変更することは慎重であるべきだというのが協会の認識」としました。

　また、今後調整が必要になる課題として、
・終電があるうちに職員らが帰宅できるよう大阪メトロなど公共交通機関の輸送手段の確保・万博協会の職員やパビリオンスタッフ、警備員などの労働時間の問題
・現在、午後１０時の閉場後に実施している搬入作業の調整
などを挙げました。

　一方で、万博協会は来場者数の底上げのため夜間帯の来場促進を進めていて、高科副事務総長は「『夜の万博』をＰＲし広めていくことは重要だと思っている。今後もケルケンツェス事務局長や吉村知事・横山市長とはコミュニケーションをとっていきたい」と述べました。