関西ニュースKANSAI

　大阪・関西万博の海外パビリオンの建設費を巡り、業者への未払いが起きている問題で、下請け会社が元請け会社に対して民事訴訟を起こしました。

　海外パビリオンの建設をめぐり約１億２０００万円が未払いになっているとして、外資系の元請け会社を訴えたのは、関西にある中小の建設業者です。

　元請け会社はパビリオンのデザインと工事の一部を手がけていて、建設業者の社長はエントランスや内装工事を下請けとして担っていたということです。

　下請け会社の社長は裁判を通して「工期が限られるなか、海外クライアントとの複雑なやりとりを余儀なくされた。協会の支援は十分だったのかなど、構造的な問題についても訴えていきたい」としています。

　訴えられた元請け会社はＡＢＣテレビの取材に対して「答えられない」としています。

　万博の海外パビリオンをめぐっては、他にも少なくとも５つのパビリオンで建設費未払いなどのトラブルが起こっています。

　万博協会はこれまで一連のトラブルについて「個別具体的な請負工事契約や、その履行状況について、契約の当事者ではない協会は回答する立場にありません」としていましたが、トラブルが訴訟に発展したことについて「そのような事態になってしまったことは誠に残念だ」とコメントしています。