関西ニュースKANSAI

　万博会場の海水などから基準値を超えるレジオネラ属菌が検出されたことを受け、日本国際博覧会協会の石毛博行事務総長は９日、会見で「もっと早く措置を取るべきだった」との見解を示し、一連の問題をうけて、「お客様に多大なご迷惑おかけした」と謝罪しました。

　万博会場南側の「ウォータープラザ」と会場中央の「静けさの森」にある水場で、先月末基準値の２０倍を超えるレジオネラ属菌が検出されたことをうけ、万博協会は現在水上ショーの中止や水場の水を抜くなどの対応を取っています。

　「静けさの森」の水場については、先月２８日の夜に大阪市保健所から検査結果の通知を受けたにもかかわらず、水を抜くなどの対応を始めたのが２９日の夜だったことについて、石毛事務総長は「措置を早く取っておくべきだった」と話しました。

　また、発覚から公表まで１週間以上を要したことについては、「措置をとったので、必ずしも即座に公表する必要はないというのが当時の判断。結果、公表のタイミングがずれたのはあまりよくなかった」と振り返りました。

　「静けさの森」の水場は、清掃したのち、水質の検査で安全性が確認できれば利用を再開するとしていますが、水上ショーは、「ウォータープラザ」が大規模であることから対応に時間がかかる見通しで再開の目処は立っていません。

　また、万博協会は９日、会場で大量に発生している虫、「ユスリカ」対策をまとめた「防虫計画」を策定したと発表しました。今後、幼虫と成虫に分けて薬剤の散布・清掃や建物内への侵入対策を実施していくということです。