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量産用二次電池検査システムで国内トップクラスのシェア 片岡製作所が民事再生手続き申請 京都
07/25 15:40 配信

京都市にある電池検査装置などを製造する片岡製作所が、資金繰り悪化を理由に民事再生法の適用を裁判所に申請しました。
25日、民事再生手続きを申請し監督命令を受けたのは、京都市南区に本社を置く「片岡製作所」で、負債は約104億4992万円となっています。(2025年6月末日現在)
帝国データバンクによりますと、電池用検査装置を主力製品とする片岡製作所は、システム構築から搬送装置まで自社で手がけ、量産用二次電池検査システムメーカーとしては国内トップクラスのシェアでした。
スマートフォンや電気自動車(EV)などの用途で、世界的にリチウムイオン電池を中心とする二次需要が伸びたことで海外販路を拡大し、2018年1月期には売上高約110億3100万円となりました。
新型コロナウイルスの影響で海外への輸出制限などで売り上げが落ちたことやリチウムイオン電池業界の競争が激化したことにより、2024年1月以降は不良在庫が存在していたということです。
さらに、2024年11月には得意先のスウェーデンのノースボルト社が破綻し、資金繰りが悪化したということです。
今年2月には、次世代の曲がる太陽電池=ペロブスカイト型太陽電池の製造に使うレーザー加工機の新工場を総工費68億円をかけて建設すると発表しましたが、予定通り建設予定だということです。
片岡製作所は現在も営業をしていますが、事業を継続し、必要な資金を調達するために融資条件などを協議しています。
最終更新:07/25 15:40