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夢洲への鉄道アクセス「京阪中之島線・JR桜島線の延伸が費用対効果で優位」 大阪府・市が検証結果をまとめる

08/07 08:00 配信

 夢洲への新しいアクセスルートとして検討されていた2ルートをめぐって、大阪府・市は、京阪中之島線とJR桜島線の延伸案が、費用対効果の面で優位とする結果をとりまとめました。

 大阪・関西万博が開催されている大阪市此花区の夢洲では、IR(カジノを含む統合型リゾート)が2030年秋ごろに開業する見通しです。万博跡地でも開発計画が進み、今年の秋にも一部エリアの開発事業者の公募が始まります。

 夢洲エリアの活性化にあわせ、大阪府・市は去年11月以降、各鉄道会社や専門家、国交省を交えて、大阪市の中心部と夢洲を結ぶ新しい鉄道アクセスについて検討を重ねてきました。

 比較検討されたのは①中之島駅から「新桜島駅」「舞洲駅」を新しく整備し、夢洲に至るルートと、②京阪中之島線を延伸し、中之島駅から大阪メトロ中央線の九条駅まで接続し、JR桜島駅からは新設の「舞洲駅」を通って夢洲まで延伸するルートの2案です(地図は大阪府・市の資料から引用)。①のルートは、1989年と2004年に国の審議会で答申を受けたものです。

 府・市は6日、②の案について、費用対効果を測る指標「費用便益比」(BbyC)がより高く、収支面の試算においても優位で実現可能性が高いと結論づけました。

 延伸にかかる事業費は計約3510億円で、輸送人員は一日あたり12万人を超えると試算しています。

 JR桜島線の延伸では、USJの最寄り駅のユニバーサルシティ駅と夢洲駅がつながるほか、新大阪駅から夢洲駅まで乗り換えが不要になり、乗車時間は約9分短くなると想定しています。

 吉村洋文・大阪府知事は「開業時期のめどまで出せるレベルではないが、今後、鉄道事業者とともに財源論も含めて具体的な協議の深掘りを始める」「路線実現に向けて前向きに動く」と開業に向けた意欲を示しました。

最終更新:08/07 09:56

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