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「アベノマスク」をめぐる交渉記録が開示されたが…業者の選定過程がわかる文書はなし 電話や面談の記録も含まれず

09/29 15:50 配信

新型コロナウイルスが蔓延する中で当時の安倍政権が配布した「アベノマスク」について、国が発注した業者とやりとりした交渉経過の記録が開示されました。

交渉記録は神戸学院大学の上脇博之教授が記録の開示を求めたところ、厚労省や文科省が「文書を作成していない」などと多くを不開示としたことから、2021年に国を相手に訴えを起こしていました。

判決で大阪地裁は「職員の間で交渉経緯を記録したメールや報告書を作成し共有したことはある程度行われたと考えるのが自然で、1通も作成されなかったことは考え難い」として、国にほとんどの不開示決定を取り消すよう言い渡していました。

5日付で開示決定された文書は国と業者、そして経産省や文科省の職員同士で交わされたメールがほとんどで、業者が選ばれた過程が分かるものはありませんでした。一方で、通常なら打ち合わせなどがあった場合に官僚が作成しているはずの電話や面談の記録は含まれていませんでした。

上脇教授は29日の会見で「官僚が応接録を作っていない、上司に口頭で伝えるなんてありえないんですよね。いまだに隠されているんじゃないかと思ってしまう」と話し、厚労省と文科省に打ち合わせ内容を記録した文書を作成していたのか説明を求める申し入れ書を送ったことを明らかにしました。

最終更新:09/29 15:50

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