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「1周2025メートル歩くことができる形のまま」京大前総長が万博・大屋根リング の保存を要望

10/08 17:53 配信

 京都大学の前総長と関西大学の理事長が8日、大阪・関西万博の大屋根リングについて、1周2025メートルを周遊できる形のまま保存するべきだと訴えました。

 万博会場の大屋根リングは建築面積約6万平方メートルの世界最大の木造建築として3月、ギネス世界記録に認定されています。

 閉幕後には万博のレガシーとして、北東200メートル部分を人がのぼれる形で残すことや、木材の一部を石川県珠洲市の復興住宅に活用することが決まっています。

 8日、京都大学の山極壽一・前総長と関西大学の芝井敬司・理事長が会見を開き、活用が決まっている部分を穴埋めする形などをとって、現状の2025メートルを周遊できる形のまま、大屋根リングを保存するよう訴えました。

 京都大学の山極前総長は「残すことでレガシーの議論が続くだろう。跡形もないようなものになってしまったら、世界中で評判になった万博の意義が、後世に伝わらないのでは」と懸念を示しました。

 また、関西大学の芝井理事長は「200メートルでは大屋根リングの全体像が十分に体験できるのか」と疑問を呈しました。

 保存の財源についてはクラウドファンディングや閉幕後もリングを開放し、入場料を取る案をあげています。

 山極前総長らは今後、関西の大学を中心とするコンソーシアムの設立を検討していて、「経済界、アカデミア、行政が協力しながら万博のレガシーを考えていきたい」としています。

最終更新:10/08 17:53

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