関西ニュースKANSAI

「いとこはスパイ事件で死刑判決受けた」在日コリアン女性に言及したSNS投稿めぐり泉南市議に賠償命令 名誉毀損とプライバシー権の侵害認める 大阪地裁

10/24 20:27 配信

 大阪府・泉南市議会議員が、SNSで在日コリアンの女性に言及した投稿が名誉毀損にあたるとして24日、大阪地裁は市議に55万円の賠償と投稿の削除を命じる判決を言い渡しました。

 判決などによりますと、添田詩織泉南市議(36)は、2024年2月、Xにイベント会社の役員を務める在日コリアンの李香代さんの写真と名前をあげて「いとこはスパイ事件で死刑判決を受けた」などと投稿しました。(ほとんどはのちに削除)

 李さんのいとこは、2015年に再審無罪が確定して当時の韓国大統領から謝罪を受けていて、「原告も犯罪を犯しかねない人物という印象を受け、社会的評価を低下させる」と名誉毀損やプライバシー権の侵害を主張し、2024年に550万円の損害賠償を求めて訴えを起こしていました。

 添田市議は裁判で、李さんが役員を務める会社が市の事業を請け負っていたことから「公金支出にふさわしい企業か、市民に知らせたかった」「議員として精査するのが当然」などと反論していました。

 判決で大阪地裁は、「原告(李さん)のいとこが死刑判決を受けたという事実は、泉南市による公金支出の当否と関連するとは認められないし、原告自身の行いにも直接関係が無く、公益を図る目的とは認められない」として、一連の投稿に名誉毀損とプライバシー権の侵害を認め、添田市議に55万円の賠償を命じました。

最終更新:10/24 20:27

関西ニュースヘッドラインKANSAI

もっとみる