関西ニュースKANSAI

プロ野球選手が寄贈したバッティングマシンも焼損… 窃盗事件の直後に発生した火災で2000万円の被害 少年野球チームの敷地内でスパイクなど盗んだ疑いで男女逮捕 警察が関連調べる

10/29 14:46 配信

 神戸市西区の少年野球チームのグラウンドに侵入し、野球用具などを盗んだとして、41歳の男と32歳の女が逮捕されました。現場では、事件直後に起きた火事でチームの倉庫やマイクロバスなどが燃えていて、警察は窃盗事件との関連を慎重に調べています。

 警察によりますと、林業の男(41)と無職の女(32)は8月、神戸市西区の少年野球チーム「ヤング神戸須磨クラブ」の専用グラウンドの敷地内に侵入し、野球用スパイクや水道の蛇口、草刈り機など59点を盗んだ疑いが持たれています。

 警察は近くの防犯カメラ映像や盗品の追跡捜査などから容疑者を特定したとしていて、認否については明らかにしていません。

 窃盗事件の直後には、グラウンドに併設された倉庫やマイクロバスなどが焼ける火事があり、警察は、事件との関連を慎重に調べています。

■OBのプロ野球選手が寄贈したバッティングマシンも焼損

 ヤング神戸須磨クラブの桂良樹代表は取材に対し、OBのプロ野球選手らから寄贈されたバッティングマシンや練習用のネットも焼けたと説明。ナイターの設備の一部も使えなくなり、約2000万円の被害があったと明かしました。

 チームのスコアブックなど積み上げてきた資料も焼け、桂代表は「今まで41年間続けてきて、スコアブックなどOBの活躍の歴史。それはお金にも替えられない。戻ってこない」としました。

「子どもたちにどう伝えようか悩んだが、うちの子どもたちは体も心も鍛えているので話をして、子どもも受け入れてくれて元気に活動してくれている」現場に火元になるようなものは置いていなかったといい、放火の可能性について尋ねると、「絶対に許せない」と怒りをあらわにしました。

 「ヤング神戸須磨クラブ」には現在、中学1年から3年生の約60人が所属。広島カープの野間峻祥選手やソフトバンクホークスの野村勇選手など、これまで10人のプロ野球選手を輩出してきたといいます。

 この事件のあとで、チームのOB・広島カープの野間峻祥選手がグラウンドを訪れ、バッティングマシンや練習用のボールなどを寄贈し、地域でも募金箱が設置されたといいます。

 桂代表は「寄贈品をこんなにすぐに持ってきてくれて、子どもらが非常に喜んでくれた。募金箱も涙が出るくらい嬉しかった」としました。

■窃盗容疑の男 5月の放火事件で逮捕・起訴

 今回、逮捕された男(41)は5月に、長田区にあるリサイクルショップの倉庫に放火したとして、すでに逮捕・起訴されています。

 警察によりますと男は逮捕時、「ライターを使って火をつけました」と容疑を認めていて、「横に建っている建物を購入したいと思い、隣の物件が燃えると安く買えると思った」という趣旨の供述をしていたということです。

最終更新:10/29 18:20

関西ニュースヘッドラインKANSAI

もっとみる