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「そぞろ歩き」末永く楽しむために 城崎温泉で歩行者天国の社会実験 人口減少のなか魅力高める狙い
11/13 17:58 配信
日本有数の温泉地、兵庫県の城崎温泉で、13日から歩行者天国の社会実験が行われました。
城崎温泉は7つの外湯をめぐる“そぞろ歩き”が有名な温泉地です。
この城崎温泉で13日から、歩行者天国の取り組みが始まりました。
(記者リポート)「午前10時になりました。北柳通りでは、車の通行規制が始まりました」
城崎温泉は、旅行客と交通量の増加に伴い、歩きにくい状況になってきています。
安心で安全な“そぞろ歩き”で温泉を楽しんでもらうために、乗り入れる車の量を減らすことを考えています。
歩行者天国になったことで、どれだけの人が流れるかなどもデータ化していくそうです。
(観光客)「安全で助かりました、小さい子がいるので特にみんなで歩いて思い出になりました」
11月13日から16日までの4日間の日程で始まった社会実験は、3つの通りを一定時間通行規制して動向を見ようというものです。
1300年以上の歴史がある城崎温泉ですが、現在の形になったきっかけは今からちょうど100年前。
城崎温泉で272人の死者を出した北但大震災です。
震災を機に川幅を広げ、護岸を嵩上げし、水害に強い街作りに着手しました。
こうした先代の努力のおかげで“そぞろ歩き”などの伝統も途絶えることはありませんでした。
ただ、ここに来て城崎温泉は「急な人口減少」という新たな課題に直面しています。
城崎温泉がある豊岡市は、現在人口7万2千人あまり。
15年後の2040年には5万7千人、2060年には3万8千人と半減する見通しです。
(Q.手応えはどうか?)
(交通社会実験実行委員会 西村総一郎さん)「カニも始まって忙しい時期で皆様に大変迷惑をかけていることも承知しているが、そういったときにやらないと
本当のデータというか次の姿の図を描くためのものは揃わないと思っている」
西村さんは「一見賑わっているようだが、閑散期もあるし人口も減ってきている。『そぞろ歩き』の魅力をより高めていくことで地域を守りたい」と話しています。
最終更新:11/13 19:00


