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「私に連絡して来るのは金の無心だけ」 安倍元総理銃撃裁判で山上被告の妹が証言 旧統一教会への献金で家庭崩壊していく様子語る
11/19 15:33 配信
19日、奈良市で安倍元総理を銃撃して殺害した罪などに問われている山上徹也被告(45)の第9回公判で、前日に引き続き被告の妹が証人として出廷し、母親の旧統一教会への献金で家庭が崩壊していく当時の様子を証言しました。
1998年に山上被告の祖父が亡くなり、母親は献金のため自宅を売却し一家はアパートに移り住みますが、母親は2002年ごろに破産。山上被告が家を出て自衛隊に入ったころから、長男の家庭内暴力が悪化し、母親に「お前が献金したせいでうまくいかんのや」と言って殴ったり、包丁を振り回したりするなどして暴れ、階段から突き落としてあばら骨が折れたこともあったとしました。
当時の心境を聞かれると妹は、「母の悲鳴で目が覚めて、(長男の)暴力を止めなければならないこともあった。毎日家に帰る時には『母が殺されていたらどうしよう、家が燃やされていたらどうしよう』と考えて辛かったです」と嗚咽しながら答えました。
後に家を出た後も頻繁に母親から金を無心されていたといい、「ラスベガスに行って、費用を立て替えてもらったから返さないといけない」と言ってきた母親に腕を掴まれ、引きずって歩いたこともあったといいます。
その時のことを振り返り、「母が私に連絡して来るのは金の無心だけで、私のことなんか関心もないのにそのときは鬼の形相で、もう母親じゃないんだなと思いました」と述べました。
事件が発生した当時、安倍元総理が被害者だということを知っても「不思議ではありませんでした」と答えました。
理由を問われると、母親の部屋に置いてあった教団の機関誌に安倍元総理の写真が掲載されていたことや、母親と同じく信者である叔母から選挙の度に自民党の特定の候補に投票するよう働きかけがあったからだと答えました。
山上被告の弁護人から家族の問題を解決するのにほかに方法は無かったか聞かれると、「私たちは旧統一教会に家庭を破壊された被害者ですが、法的には被害者ではありませんでした。母は自らの意思で献金をしていて私たちは口を出せなかった。合法的に解決する方法はありませんでした」と述べました。
最終更新:11/19 15:33


