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【20日まとめ】安倍元総理銃撃事件 山上被告「生きているべきではなかった」 被告人質問で

11/20 19:13 配信

 20日、奈良市で安倍元総理を銃撃して殺害した罪などに問われている山上徹也被告(45)の第10回公判で、被告人質問が始まりました。

 冒頭、弁護側から「45歳まで生きていると思っていましたか?」と聞かれると、山上被告は
「生きているべきではなかったと思います」
「このような結果になってしまい、大変ご迷惑をおかけしたので」
と答えました。

 これまで2回にわたり証言した母親について聞かれると、
「相変わらずだなと思いました。
 非常にマイペースというか」
「基本的には悪い人ではないと思いますが、統一教会のことについては理解しがたいことがありました」
と述べました。

 一方、母親が裁判の証人となったことについては、
「非常につらい立場に立たせてしまった」
「母の信仰を理由として、事件を起こしてしまっているので」
と気遣うような発言もありました。

 弁護側の質問は山上被告が10代で、母親が旧統一教会に入信した頃に及びました。

 母親が入信したのは山上被告が中学2年のときで、母親が献金のために祖父の会社の不動産を勝手に売ったことをきっかけに分かったということです。

 母親の入信についてどう思っていたのか聞かれると、
「テレビのワイドショーで盛んに報道があったので自分も知っていたんですが、実の母よりワイドショーを信じるのかと聞かれるとそれ以上何も言えませんでした」
と話しました。

 信仰に猛反対していた祖父に母親が自宅を閉め出され、母親の求めに応じてドアの鍵をあけた際には、祖父から誰が開けたのか叱責され、会社の経営が傾いた際には祖父から「お前たち3人は出て行ってくれと追い出されたこともあった」といいます。

 山上被告は高校を卒業し、「何か目標を無理やりにでもつくらないと、どうしたらいいか分からない状況だった」と消防士を目指し、いくつか試験を受けたものの受からず、2002年に自衛隊に入隊します。

 その間、母親からは何度も金を送るよう電話がかかってきたものの断り、ときには着信拒否にしたこともあったといいます。

 その後母親は破産し、2005年に山上被告は自殺を図ります。自殺未遂をした理由を聞かれると
「統一教会だけではなく、自衛隊の生活がうまくいってなかったので、兄や母、叔父も含め、自分が望んでいない役割を押しつけられることに嫌気がさしていた。自殺した父の役割を自分がなぜしなければという思い(があった)」
「生命保険金を残して父のように自殺し役割を果たせばそれでいいと思いました」
と振り返りました。

 次回の被告人質問は来週25日で、残り4回実施される予定です。

最終更新:11/20 19:13

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