関西ニュースKANSAI
山上被告は母親を撃つことを考えたことも… 安倍元総理銃撃事件 3回目の被告人質問 実行しなかった理由は「統一協会に抗議したかった」
12/02 20:48 配信
奈良市で安倍元総理が銃撃された事件で、殺人の罪などに問われている山上徹也被告(45)の裁判は2日に3回目の被告人質問が実施され、質問は銃撃事件の前後に及びました。
検察官から、安倍元総理が奈良に来ることを知った時の心境を問われ山上被告は「まさか銃撃に失敗した翌日にまた来るとは思っていませんでした。偶然とは思えないような気がしました」と答えました。
山上被告の供述によると、事件当日は午前10時に近鉄・大和西大寺駅の周辺に来て現場近くにある建物のトイレで、手製銃の安全装置を外して銃撃の準備をします。
演説が始まると後ろから銃撃する機会を狙いますが、演台に立つ安倍元総理の真後ろに警備員がいたため、「このまま演説が終わってしまう」と思い他の方向を探し始めたといいます。
すると警備員が移動して「偶然と思えない何か」を感じたといい、安倍元総理の上半身を狙って銃撃したということです。
銃撃の瞬間に何を考えていたか聞かれると、「射撃か何かの本で、射撃の心得として無心で撃つこととありましたので、なるべく無心で撃つようにしました」と振り返りました。
一方で裁判官や裁判員から、事件を起こした目的や、目的を達成できたと感じるか聞かれると、しばらく沈黙した後に「非常に色々な問題を含みますので、お答えはできかねます」などと回答を控える場面もありました。
また旧統一教会への怒りで母親を撃つことを考えたことがあると明かし、実行しなかった理由は「もし母を殺害した場合、いずれ発覚することになれば幹部の襲撃がおぼつかないので。そもそも母が献金している統一協会に抗議したかった」などと述べました。
被告人質問後に実施された証人尋問で宗教学者は、山上被告には「母親の信者としての行動傾向が影響している」とした上で「偶然起きた出来事に意味付けをするという特異な感覚を持っている」「目標を立てるとそこに向かって突き進み、意味を十分に考えられなくなる」などと証言しました。
被告人質問は3日以降、あと2回予定されています。
最終更新:12/02 20:48


