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着々と進む「うめきた」開発 一方で“利用者数組のフードコート”など課題も 「滞在時間・目的地を増やすまちづくりを」【専門家解説】
04/24 20:10 配信
2024年9月、「関西最後の一等地」とも呼ばれたうめきたエリアにオープンしたグラングリーン大阪。23日には、北側の一部を占める「うめきたの森」が初めて公開されるなど、着々と開発が進んでいます。その一方で、開業から1年半で見えてきた課題もあります。注目される「うめきた」の今後は?都市計画が専門の大阪公立大学工学部・嘉名光市教授に聞きました。
グラングリーン大阪で整備が進められている「うめきたの森」が、11月20日にオープンすることが決まりました。広さは約9000平方メートルで、季節を感じられるように桜やもみじなど22種が植えられます。
グラングリーン大阪は、2024年9月の開業から先月までに約2800万人が来場。商業施設(約75店舗)の初年度売り上げは約150億円、オフィスは95%が契約済みとなっています。
嘉名教授は「グランフロント大阪など、もともとあった施設の来客も増えていて、相乗効果が生まれている」といいます。
また、うめきたエリアは防災としての役割もあります。下水道につながるマンホールの上に簡易トイレを設置できる「マンホールトイレ」が、北側に10カ所設置される予定です。また、「うめきたの森」は災害時、池の水を全部抜いて避難場所や物資集積所になるということです。
嘉名教授は「大阪駅周辺の来訪者の安全確保のため、非常に重要な場所。世界の大規模ターミナルに大型公園がある事例はほとんどなく、最先端のまちづくりといえる」としています。
好調なグラングリーン大阪ですが、課題もみえてきました。
南館の地下1階、座席数800席を備える「タイムアウトマーケット大阪」。厳選された和牛を贅沢に使用した究極のハンバーガーが味わえる店舗など、関西トップクラスのレストランが集結するフードコートです。
1年前は多くの人でにぎわっていましたが、23日午後7時過ぎ、ABCテレビの取材班が訪れたところ、利用者は数組でした。
仁科拓也支配人
「(Q1年経って利用者の数は?)イベントとかで上下はあるが、ちょうど4月は移動とか入れ替わりの時期で、多少先月に比べれば落ち着いている」
客足だけでなく、空き店舗もちらほら。現在は契約更新時期ということもあり、オープン当初17店舗あった飲食店は、10店舗になったといいます。
利用者からは…
京都から来た20代女性
「リーズナブルでも、高くもない。雰囲気代・サービス料だと思えばいい。母親を連れてきたい」
滋賀から来た40代男性
「5人できてすぐに座れるのはいいけど、値段が高い。上司が払ってくれなきゃ、自分では来ない。来て20分だけど、いすが固く尾てい骨が限界」
こうした状況に、嘉名教授は「実は個室も使えるなどユニークなところもあるが、まだまだ浸透していない。コスパ重視の関西人に合った商品構成も必要」と指摘します。
また、航空・旅行アナリストの鳥海高太朗さんは「料理はおいしいが、夜は水が有料。おしゃれすぎるため、リピーターが少ないのでは」と述べています。
仁科拓也支配人は「使い方のイメージなど、広告やSNSで発信していくことが必要」としています。
11月に「うめきたの森」が開園すると、グラングリーン大阪は約9割が完成となります。最後に、うめきたエリアの今後について、嘉名教授に聞きました。
嘉名教授
「2030年のIR開業やなにわ筋線の整備など、うめきたを訪れる人は確実に増える。一方で、いたずらに来訪者数増という昭和・平成的な価値観ではなく、滞在時間・目的地を増やす新しい時代のまちづくりをしてほしい」
(「newsおかえり」2026年4月24日放送分より)
最終更新:04/24 20:10


