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教育現場のデジタル化の「いま」 変わった教師の働き方「1クラス30分の採点作業が5分に短縮」 時間外労働の短縮で「なり手不足」の解消にも期待が!?
05/14 19:40 配信
長時間労働などが理由で「なり手不足」が懸念され続けている教育現場。
いわゆる「デジタル化」が始まり、徐々に教師の負担を軽減しようとする動きが進んでいます。
デジタル化が進む教育現場の「いま」を取材しました。
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小テストをタブレットで実施 学校教育の場で進むデジタル化 「コロナ禍」がきっかけも
取材したのは、豊中市の中学校。
3年生の教室をのぞいてみると、多くの生徒がタブレットを使って勉強しています。
豊中市では「コロナ禍」をきっかけに6年前からタブレットを導入し、教育のデジタル化を進めてきました。
普段の授業だけでなく去年から小テストもデジタル化になりました。子どもたちにとってデジタルは使いやすいという声も。
生徒
「例えば社会やったら『地図』。ここはどこの区域でどこですか?みたいな(問題)。紙だったらコピーで白黒だからわかりづらいけど(デジタルの)画像やったら色がついているからわかりやすい」
1クラス30分かかった採点作業が5分に短縮! デジタル化で教師の負担軽減にも期待
その大きな変化は「採点作業」にも現れています。小テストが終わるとすぐに…
豊中市第十一中学校 平田 遼先生
「さっきやった問題の75%が採点が終わっている状態になっています」
デジタル化のメリットの一つとも言えるのが、選択問題の自動採点。自動で採点されるため、教師の負担軽減になっています。
さらに、記述式の問題についても、採点は教師が確認しますが、これまでに比べて作業が楽になったとか。
平田先生
「それぞれの生徒の回答が並んでいる感じになっています。見やすいですね、同じ答えをずっと見ることによってミスも防げる」
これまで1クラスあたり30分かかっていた採点時間は約5分にまで短縮したという声も。
校長から見ても、教師の業務時間は大幅に削減できているとのこと。
川村 健市校長
「私も出退勤の記録を見ていたら、だいぶ減ったという感じはあります。先生の仕事は事務的な仕事がたくさんあるんです。(デジタル化で)浮いた時間は子ども一人一人と向き合って、教員にしかできない仕事に充ててほしいと思っています」
一方でこんな懸念も…
川村校長
「高校入試が紙なので、最終的に紙でできるようにならないと高校合格できない。バランスが大事だと思ってるので、デジタルに偏りすぎないような配分は大事かなとは思います」
大阪府の教員採用試験の実質倍率は低下傾向にあり、2020年の試験は5.0倍でしたが、2025年の試験では2.8倍となっています。
文部科学省の調査によると、「学校の先生になりたいが教職科目を履修しなかった」大学生からは「職場環境や勤務実態が不安」という声が聞かれたといいます。
この職場環境の改善の一手になりうるのが、デジタル化。
豊中市ではデジタル化を導入後、働き方改革が進み、教職員の時間外労働時間がひと月あたり平均5時間47分の短縮(2020年→2022年)になったということです。
学校教育のデジタル化は、「教師のなり手不足」の解消にもつながるかもしれません。
デジタル化で子どもに寄り添った教育現場へ
豊中市はデジタル化を通じ、今の時代にあった教育を子どもたちに届けたいとしています。
豊中市教委 教育センター 松田 貴正所長
「今までみたいに受験勉強ができるだけで、いい大学に行けて、いい会社に就職できる時代ではなくなってきています。それぞれの力を伸ばすというのが重要になってきたので、(デジタル化で)一番大きいのは子ども一人一人に合った学びが実現できるようになったことだと思います」
デジタルをうまく活用し、より子どもたちに寄り添った教育ができるよう、学校現場は日々進化しています。
(「newsおかえり」2026年5月14日放送分より)
最終更新:05/14 19:40


