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“チャッピー”は「甘い相談相手」?? 阿部慎之助氏の事例から話題となった生成AIに潜む『リスク』 専門家が語る“生成AIとの正しい付き合い方”とは【きょうの深掘り】
06/02 17:00 配信
チャットGPTとどう向き合う?
長女に暴力を振るったとして現行犯逮捕、その後釈放され、プロ野球・巨人軍の監督を辞任する事態となった阿部慎之助さんの事案。
逮捕に至ったきっかけは、身近で意外な“モノ”でした。
長女が相談し、行動の指針としたのは生成AI「チャットGPT」。
若い世代を中心に、今や当たり前のように利用されています。
仕事から恋愛相談にいたるまで、身近な「話し相手」としても広まっている「チャットGPT」。
便利な存在として使われていますが、本来はどう向き合うべきなんでしょうか?
ITジャーナリストの三上洋氏に詳しく聞きました。
日常化したチャットGPT、「チャッピー」が動かした現実
プロ野球・巨人軍監督が辞任したきっかけは…
「チャットGPT」が“現実”の出来事に大きな影響を与えたとして、大きな話題となったのが、先日のプロ野球、巨人・阿部慎之助氏の電撃辞任。
発端は阿部氏の娘たちの姉妹喧嘩で、阿部氏は注意した際に長女(18)の襟をつかんで投げ飛ばしたとされています。
その後、長女が「父親から暴力を受けた」と相談したのが、生成AI「チャットGPT」だったということです。
長女が「匿名で相談できる先はないか」と相談したところ、「チャットGPT」は児童相談所への相談を提案。
長女からの相談を受けた児童相談所が警察へ通報し、阿部氏の現行犯逮捕に至りました。
阿部氏はその後釈放されましたが、IT関連に詳しい専門家の三上洋氏は「チャットGPTは『父親から暴力を受けた』というような日本語が入力されれば、こちらで相談してくださいと、警察や児童相談所の連絡先を出すようになっています」と指摘。
特定のキーワードに反応し、機械的に相談窓口を提示する仕組みであると解説しました。
日常的に使う人が増加
日常的にチャットGPTを利用している人は日々増えていて、サイバーエージェント「生成AIのユーザー利用実態調査」によると、利用率は10代で42.9%に達しており、若者を中心に「仕事やアルバイト」「恋愛・結婚」「子育てや教育」といった個人的な悩みの相談相手として定着しつつあるということです。
なぜAIは人の心に寄り添うのか?その仕組みとリスク
ITジャーナリスト 三上洋さん
そのような状況の中で三上氏は、人の心に寄り添うというAIの特性がリスクを生むこともあると指摘します。
一例として三上氏は自殺を考えている人がAIに相談したケースを想定して以下のように指摘します。
三上洋氏
「もし具体的に『死にたい』と入力していれば、連絡先、警察等の表示が出ると思います。ただ、自分の悩み相談をしているうちに『もう死にたいんだ』と言うと、AIはこちらに寄り添うような答えを返してくる。『わかるよ、辛い気持ちだよね』という延長線上で、自殺を促すような言葉が出てくる可能性がある」
受け取る側が、AIの「寄り添う」姿勢を誤解し、意図せず背中を押されたと感じてしまう危険性を強調しました。
チャットGPTは「否定せず“寄り添い型”」の傾向
チャットGPTをはじめとする生成AIは、従来のAIとは異なり、大量のデータを学習し、与えられた指示に応じて回答を生成します。
三上氏によれば、その基本動作は「こちらからの質問文、プロンプトに合わせて返す」ことであり、特にチャットGPTは「否定しない“寄り添い型”」の回答をする傾向が強いといいます。
三上氏
「そうすることによって、AIがより良い、納得してもらえる回答を出そうとして、みんながそれに『いいね』をつけるので、その傾向が強くなる」
AIを「使いこなす」ためのコツとは?
より便利に使うには?
では、私たちはどのように生成AIを使いこなせばよいのでしょうか。
三上氏は、そのコツとして「チャットGPTに役を与える」ことで回答の精度が上がると指摘します。
例えば、料理のレシピを尋ねる際に、単に質問するのではなく、「あなたはプロのシェフです。素人にもわかるようにハンバーグの作り方を教えて」と役割を設定することで、「ひき肉は100g」「計る場合はこんな形の計りを使ってみて」といった、より具体的で実践的な回答を引き出せるようになるといいます。
同様に、論文の添削を依頼する際も「あなたは大学教授です。学生に伝えるように論文の矛盾点を指摘して」と指示することで、「少子化問題についてよくまとまっているね。ただ統計とインタビュー内容に少し違いがあるようだ」など、より専門的かつ丁寧なフィードバックが期待できるとしました。
専門家が語る、AIとの付き合い方で最も重要なこと
チャットGPTと上手く付き合うコツは
進化を続けるAIと私たちは、今後どのように向き合っていくべきなのでしょうか。
三上氏は、ユーザが「AIの限界を認識する」重要性を訴えました。
三上氏
「AIは厳しいことを言ってくれない。本当の問題点をズバッとは言ってくれないので、そういう“甘い相談相手”なんだということを知っておく必要がある」
「あまり頼りすぎない方がいいことは覚えておいた方がいいと思います」
(「newsおかえり」2026年5月28日放送分より)
最終更新:06/02 17:00


