関西ニュースKANSAI

早ければきょう(=8日)にも近畿地方は梅雨明け!? ことしは「去年より涼しい」からと油断しないで! 欧州では記録的熱波の一方日本は「加速型」の暑さが・・・急激に暑くなる恐れも・・・【深掘り解説】

07/08 10:23 配信

「加速型」の暑さとは?

 この夏、ヨーロッパは熱波の影響を受けていて、40℃を越える高温となる地点が相次いでいて、鉄道のレール接合部分が溶けたり、山火事が多発したりするなど、被害も出ています。
 遠く離れた日本も他人事ではないかもしれません。

 気象予報士の解説をもとに、欧州の現状、熱波のメカニズム、そして今年の日本の夏の動向と特徴について詳しく解説します。

【動画で見る】近畿は8日にも梅雨明けか 今年はどんな夏になる? 気象予報士の岡雄介さんが解説

欧州を襲う記録的な熱波 要因は「偏西風の蛇行」と「ヒートドーム」

「偏西風」の大幅な蛇行で欧州は記録的熱波に?

 ヨーロッパ各地は深刻な熱波に見舞われています。

 フランスやスペインでは先月24日、40℃程度にまで気温が上がる地点が相次ぎました。

◆フランス・パリ:39.6℃
◆フランス・ボルドー:42.0℃
◆スペイン・ビルバオ:42.5℃

 欧州がこれほどの猛暑となっている背景には、大きく2つの要因があります。
 1つ目の原因は、西から東へと吹いている「偏西風」の大幅な蛇行です。
 偏西風は通常、南北に蛇行しながら流れますが、この風の南側は暖かい空気に覆われやすくなります。

 現在、ヨーロッパ付近では偏西風が大きく北へ蛇行しています。
 このため、気温が高くなる偏西風の南側にヨーロッパのほぼ全体が覆われるような形になり、広い範囲で気温が高くなっています。

 また、ヨーロッパでは北アフリカのサハラ砂漠から高温で乾いた空気が流れ込むことも要因です。

「ヒートドーム」現象も要因に

 2つ目の原因とされるのが、「ヒートドーム現象」。

 これは、上空に勢力の強い高気圧が同じ場所に長期間滞留することによって発生します。

 上空を覆う高気圧が、下から上がろうとする熱気を強力に押し下げます。
 すると、まるで熱い空気が透明な「ドーム」の中に閉じ込められたような状態になり、熱が逃げ場を失って気温が上昇し続けてしまうのです。

日本の夏はどうなる? 欧州との違い

お天気キャスター・岡さんの解説

 では、日本は今年の夏どうなるのでしょうか。
 newsおかえりでお天気キャスターを担当する岡雄介気象予報士は、「ヨーロッパと同じ現象は日本でも起こりうる。ただ、日本は海に囲まれているため、ヨーロッパほどの暑さにはなりにくい」と予想します。

 日本は海に囲まれていて海風が吹きやすいため、ヒートドームは局地的に形成されることはあっても、広範囲にできることはないということです。

近畿はまもなく梅雨明けか その後「急激な暑さ」がやってくる

近畿地方はまもなく梅雨明けか

 岡さんは近畿地方の梅雨明けについて、早ければきょう(=8日)にも発表される可能性が高いとみています。
 そうなると気になるのがやはり“夏の暑さ”。

 週間予報では、8日(水)から10日(金)にかけて、近畿の北部・中部・南部ともに晴れ、強い日差しが届く見込みとなっています。

 岡さんは「週末から猛暑に注意が必要で、急に暑さが訪れる可能性がある」と指摘しています。

 気象庁も2日、「早期天候情報」を発表し、8日ごろから、平年よりも気温がかなり高くなる可能性があるとしています。
 ここ30年の傾向から、この時期としては「10年に一度レベル」の著しい高温などになる可能性が高まっているときに発表される情報です。

ことしの夏は「ダブル高気圧」 酷暑の可能性高まる

ダブル高気圧とは・・・?

 梅雨明け以降、夏本番となる日本で警戒しなければいけないのが「ダブル高気圧」です。

 日本の夏は通常、南東から張り出してくる「太平洋高気圧」に覆われます。
 しかし今年はこれだけにとどまらず、チベット高原付近からの「チベット高気圧」が日本の上空へ張り出してくる予想です。
 
 性質の異なる2つの高気圧が、日本列島の上空で重なり合う状態がダブル高気圧です。

 この影響で、上空からの圧力がより高まるため「ヒートドーム」が起きやすくなるといえます。
 海からの風が届きにくい内陸部などでは、気温が40℃を超えるような酷暑となる恐れがあります。

今年の暑さの特徴は“夏加速型” 去年と比べて突然熱くなる予想 

加速する夏の暑さに要注意!

 岡さんは、今年の夏の暑さについて「加速型」だと分析します。どういうことでしょうか。
 去年の大阪市の気温で比較すると、去年7月7日の最高気温は37.6℃で、厳しい暑さを記録していました。
 

 去年は5月から6月にかけても気温が早くから上昇し、じわじわと暑くなる状況でしたが・・・、対して今年の気温の推移は、6月までは去年より低い日が多く、比較的過ごしやすい日が続いていました。
 しかし今後、気温は急に跳ね上がる可能性が。

 これまではそれほど暑くなかった分、梅雨明けとともに「一気に暑くなる」のが今年の最大の特徴です。
 岡さんはこの気温の急上昇を“夏加速型”だといいます。

身体が暑さに慣れていない!「暑熱順化」ができていないためより一層の熱中症対策を

まだ暑さに身体が慣れていない・・・熱中症を予防するには?

 私たちの身体は、急激な暑さに追いついていません。

 身体を暑さに慣らすことを表す「暑熱順化」ができていないまま、酷暑へ突入する恐れがあります。
 この先は身体を暑さに対応させることが重要です。

 「暑熱順化」は、早く汗が出ることで体温上昇を食い止め、熱中症の予防につながります。
 イシハラクリニックの石原新菜副院長によると、涼しい環境に慣れると一度暑熱順化がリセットされてしまいます。そのため、もう一度身体に暑熱順化をさせる必要があります。
 
 石原副院長によると、暑熱順化には数日から2週間程度かかるため、前もって汗をかく習慣をつけておくことが大事です。

 週5日程度、15~30分程度のウォーキングやジョギング、2日に1回程度は湯船につかり入浴することが効果的です。

 また、食べ物ではショウガが発汗のためには効果的で、温めたショウガは「摂るサウナ」とも呼ばれています。
 今後、急激な暑さが予想され熱中症のリスクも高まるため、早い時期から対策を進めて置くことが重要です。

(newsおかえり 2026年7月7日放送より)

最終更新:07/08 10:23

関西ニュースヘッドラインKANSAI

もっとみる