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【識者解説】早くも熱中症“危険”地域も 「時間差熱中症」にも要警戒
07/09 18:00 配信
“酷暑”到来前に…知っておくべき熱中症対策
気象庁は8日、近畿地方などが梅雨明けしたとみられると発表しました。
8日は各地で気温が上がり、35℃を越える地点も相次ぎました。
ことしの夏は急に気温が上がると予想されていて、熱中症に警戒が必要です。
お天気キャスター・岡雄介さんらとともに注意点とおすすめの過ごし方をみていきます。
身体が暑さに慣れていない時期…「梅雨明け後」の今は熱中症に要注意!
お天気キャスター・岡雄介さん(左)
過去の熱中症による救急搬送者数のデータを見ると、急増するのが「梅雨明け」後です。
去年の、ある地域における梅雨明け前と梅雨明け後の搬送者数を比べてみますと、2倍近く(※1週間単位)、梅雨明け後に増えているというデータもあります。
岡さんはこの傾向について、「梅雨明け直後は身体が暑さに慣れていない人が多いためだ」と話します。
『newsおかえり』お天気キャスター・岡雄介さん
「暑さに体が慣れる暑熱順化ができていない状況で梅雨明けすると、一気に日差しが強くなって湿度も上がるので、急激に熱中症の危険度が高まります」
熱中症の危険度の基準となる「暑さ指数」は7割が湿度 早くも「危険」水準の地域も
「暑さ指数」に応じた注意事項
熱中症の危険度は「暑さ指数」に応じて4段階で示されます。
それぞれの危険度と取るべき行動は以下の通りです。
注意:積極的に水分補給
警戒:積極的に休息をとる
厳重警戒:暑さに弱い人は運動を中止
危険:なるべく外出を避け、運動は中止
(※指数の数値は画像を参照)
9日の熱中症情報では、近畿地方では「危険」や「厳重警戒」となる地点が多くなりました。豊岡、舞鶴では最高ランクの「危険」となっています。
「暑さ指数」とは
先述の「暑さ指数」は、環境省が定めた計算方法から算出されています。
単に「気温」から出されたものではなく、気温を含めた3つの要素、「気温」「湿度」「日差し・照り返し」を数値化して算出されています。
それぞれ、
「気温」:「湿度」:「日差し・照り返し」=1:7:2
の割合で算出されていて、最も大きな要素が、7割を占める「湿度」。
湿度も気温も一日の中で一定ではないので、どうしても外出しなくてはいけない場合は、環境省のホームページを確認することが重要だと岡さんはいいます。
岡さん
「環境省のウェブサイトなどでは、時間帯ごとの危険度が細かく表示されています。『最も危険な時間帯の外出を避ける』ことが重要です」
いまだ発表されたことのない「熱中症特別警戒アラート」 出る条件は「異常な値」
熱中症から命を守るために
危険な暑さが予想される場合には、「熱中症警戒アラート」や「熱中症特別警戒アラート」が発表されます。
「熱中症警戒アラート」は予報区内のどこかで暑さ指数が33以上と予想した場合、前日の午後5時ごろ、または当日の午前5時ごろに発表されます。これまでに何度も発表されています。
「熱中症特別警戒アラート」は2024年の運用開始以降、これまで一度も発表されたことはありませんが、都道府県全域で暑さ指数が35以上と予想した場合に、前日の午後2時に発表されます。
岡さん
「同じ都道府県内の全域で暑さ指数が『35』というのは異常な値です。もし発表された場合は、より一層の警戒が必要です」
帰宅後や翌朝に襲われる「時間差熱中症」 外出前から対策を
帰宅後や翌朝に襲われる「時間差熱中症」
熱中症は、暑い場所で活動している最中にだけ起こるものとは限りません。
帰宅した後や夜間、翌朝になってから体の不調が現れる「時間差熱中症」への警戒も必要です。
済生会横浜市東部病院の患者支援センター長・谷口英喜医師によりますと「暑い環境に身を置いた後は、半日から24時間は注意が必要」ということです。
「時間差熱中症」を防ぐためには、暑い場所に行く前からの対策が必要です。
谷口医師は、「朝食を抜かずに、水・電解質(ナトリウム、カルシウムなど)・糖分を補うことが重要」といいます。
また、屋外でのスポーツやイベントがある日は、活動前に体を内側から冷やしておくことも重要だということです。
熱中症で注目“アイススラリー”
熱中症対策として注目を集めているのが「アイススラリー」です。
「アイススラリー」とは細かい氷の粒と液体が混ざったシャーベット状の飲み物のこと。
谷口医師は「微細な氷が体内で溶ける際に熱を奪うため、深部体温を抑える対策として注目されている」としています。
カチカチに凍っている間は首筋や太い血管にあてて体を外側から冷やし、少し溶けてきたら飲む、という方法もおすすめです。
大人と感じ方が違う!? “子ども気温”に要注意 屋外で過ごす際にはどうすれば?
熱中症対策“子ども気温”に気をつけて!
また、子どもは特に熱中症への警戒が必要です。
サントリーとウェザーマップが実施した共同実験では、同じ場所に立っていても、大人の胸の高さの気温が「31.1℃」だったのに対し、子どもの胸の高さでは「38.2℃」を記録。
実に約7℃近い差がありました。
これは、子どもは身長が低いため、頭が地面に近く、照り返しの影響を大人よりも受けるためで、熱中症リスクを高める要因となっています。
小学生の下校時間である午後1時から3時ごろは、1日の中で最も気温が高く、照り返しも強烈になる時間帯です。
子どもの熱中症対策「いい日陰を見つける」
武蔵野大学 工学部 サステナビリティ学科・三坂育正教授は「屋外での熱ストレスを軽減するため、いい日陰を見つけて入ること」を推奨しています。
その際、子どもたちにも覚えやすい合言葉として挙げられているのが「夏のお菓子(なつのおかし)」です。
お :「おおきい日陰」(しっかり直射日光を遮る場所)
か :「風が通る」
し :「自然の近く」(植物の近くは蒸散作用により、コンクリートの日陰よりひんやりと感じられます)
(「newsおかえり」2026年7月8日放送分より)
最終更新:07/09 18:00


