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ポイントは逮捕・勾留の妥当性と死亡との因果関係 「なぜ娘は死ななければならなかったのか」 勾留後死亡の16歳少女めぐる裁判始まる

10/23 07:00 配信

 16歳の少女が逮捕・勾留され、およそ半年後に死亡したことをめぐる裁判が、21日に神戸地裁で開かれました。

 「なぜ娘は死ななければならなかったのか」。その真実を知るための裁判が始まりました。

「娘を拘束した判断の根拠を」 死亡した16歳少女の母親が国と県相手に訴え 違法な逮捕・勾留と主張

親との面会も許されず18日間拘束 「少年院に行きたいんか」自白迫られる

るなさん(仮名)は18日間拘束された

 訴えによると、当時16歳だったるなさん(仮名)は去年6月、勤務先の障害者施設で、利用者へ暴行した疑いで逮捕されました。

 否認を続けたるなさんは、親との面会も許されないまま18日間拘束されました。

 取り調べで「少年院に行きたいんか」などと自白を迫られ、るなさんは体調を崩したといいます。

拘束から半年後に低栄養状態で亡くなった

 るなさんはその後釈放され、不起訴となりましたが、PTSDなどによる摂食障害が続き、約半年後の去年12月、極度の低栄養状態で亡くなりました。

 るなさんの母親は、るなさんが亡くなったのは違法な逮捕や勾留によるものだとして、
 国と県に対し、約1億900万円の損害賠償を求めて提訴しました。

母親の意見陳述

 21日午前に開かれた第1回口頭弁論では、母親は意見陳述でこう述べました。

るなさんの母親 
「娘の身体を拘束する必要がなぜあったのか、その間娘の声を聞き、命と尊厳を守っていたのか、私はその事実と判断の根拠を明らかにすることを求めます」

 一方、国と県側は請求の棄却を求め、全面的に争う姿勢を示しています。
 兵庫県警は取材に対し次のようにコメントしました。

兵庫県警のコメント
「警察官による捜査及び留置施設における対応に国家賠償法上の違法はないと判断し、請求の棄却を求めた。県の主張の詳細は今後の裁判で明らかにしたい。」

 第1回口頭弁論を終えて、母親は会見で次のように述べました。

るなさんの母親
「まず娘がやってないことに対して謝ってほしいということが一番の思いでしたので、私としては国・県が争う姿勢を向けられたとしても、誠実に事実を伝えて対応したいと思います」

主張は対立 母親側は「違法な捜査のもと拘束」と主張

原告側と被告側の主張は対立

 両者の主張は、次のように対照的です。

・原告(母親)側:違法でずさんな捜査のもと、18日間の長期の身体拘束を受け、自白を迫られ続けた。身体拘束中に極度の摂食不良状態に陥り体重が激減した。
・被告側:(国)勾留請求や取り調べは違法ではなく、自白を迫った事実はない。(県)警察官による捜査及び留置施設における対応に、国家賠償法上の違法はない。

 るなさんは拘束中に極度の摂食不良に陥り勾留前と釈放後で体重は10キロほど変化していたということで、原告側は1億900万円の賠償を求めています。
 一方、国・兵庫県側は全面的に争う姿勢です。

「ポイントは2つ」と弁護士 逮捕・勾留の妥当性と死亡との因果関係

弁護士が指摘するポイント

 レイ法律事務所の髙橋知典弁護士は、裁判のポイントは2つあると指摘します。

 1つ目は、逮捕・勾留が妥当だったかどうかです。
 高橋弁護士によると、殺人や性犯罪など大きな事件ではない中で16歳を逮捕・勾留するのは珍しいといいます。逮捕の必要性は本当にあったのか。そして18日間拘束する必要性はあったのか。裁判ではその説明が求められます。

 2つめのポイントは、死亡と勾留・取り調べとの因果関係です。
 るなさんが亡くなったのは釈放の直後ではなく5か月後でした。このため、持病など別の理由がなかったか、診療がどのような状態だったかが重要になります。

最終更新:10/23 07:00

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