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公演情報

及川浩治 ピアノ・リサイタル2012

[ピアノ]及川浩治

日時 2012年9月8日(土) 14:00 開演 13:00 開場
会場 ザ・シンフォニーホール
料金 全席指定 3,000円
一般発売日 2012年3月25日(日)
優先予約日 2012年3月22日(木)
プログラム J.S.バッハ(ヘス編):主よ、人の望みの喜びよ
J.S.バッハ(ブゾーニ編):われ汝に呼ばわる、主イエス・キリストよ
             :シャコンヌ ニ短調
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ 第32番

【ドビュッシー生誕150年記念】
ドビュッシー:月の光
      :月光の降り注ぐテラス
      :金色の魚
      :花火
ショパン:ピアノ・ソナタ 第3番
お問い合わせ先 ABCチケットセンター
06-6453-6000

10曲ものピアノ協奏曲を全力でお届けする
協奏曲シリーズが昨年クライマックスを迎え
ますます円熟深まる“情熱のピアニスト”及川浩治さん。
2012年のリサイタルは、そんな及川さんが最も心を寄せる曲たちをお届けします!
全身全霊を掛けてお贈りするリサイタルに向けて
及川さんから熱いメッセージを頂きました!!



ベートーヴェン ピアノ・ソナタ第32番について

 今までも僕にとってベートーヴェンは「神」だといろいろなところで言ってきました。
僕がこの世に生を受けて初めて聴いた音楽が「運命」でした。もちろん生まれたばかりのことを記憶しているわけはありませんが、自分の意志で音楽を聴く年齢になったときから、最もベートーヴェンの音楽を好んで聴いていました。子供の頃にベートーヴェンの作品目録を作ったりもしたし、伝記やさまざまな本でベートーヴェンについて学びました。
 しかし作曲家を神格化してしまうと、演奏家としては気軽にプログラムに入れられないという事態にもなってしまいます。僕がいまだにベートーヴェンのピアノ・ソナタの全曲演奏をしない理由は、まさにそこにあります。ベートーヴェンのソナタの中で、特に後期ソナタには特別な思いがあります。僕が公開演奏の場で後期ソナタを演奏するのは今回が初めてです。後期ソナタの中から第32番を選んだのは、若い頃から最も興味を引かれていた作品だからです。
 この曲は楽章構成でベートーヴェンが得意とする2つの形式、ソナタ形式と変奏曲からなっています。「運命」と同じハ短調の第1楽章は、強烈なインパクトを聴くものに与える出だしで始まり、続く第1主題は究極の緊張感と集中力が求められる、ベートーヴェンの超人的な強い意思が反映されています。第2楽章の変奏曲のテーマはハ長調で始まりますが、何とも言えないほどの奥深さを持っています。変奏曲の一つの完成形がここにはあるのです。これほどの作品を書けるとは、やはりベートーヴェンは超人と言えるでしょうね。


ショパンのソナタとワイセンベルク先生

 ショパンのピアノ・ソナタ第3番は、ショパン国際コンクールでも演奏しました。日本で最初にレコーディングした曲でもあります。若い頃はコンクールだけでなく演奏会でもよく取り上げた曲です。残念ながら「ショパンの旅」をするようになってからは演奏していませんので、演奏会で取り上げるのは十数年ぶりになるかもしれませんね。
 この曲はブルガリアのソフィアに留学していた頃、偉大なピアニスト、アレクシス・ワイセンベルク先生に教えを受けた曲でもあります。先生に初めてお会いした時、日本人の僕を見てとても不思議そうな顔をしていらした事、セミナーの期間が終わりに近づいた頃に先生からホテルに呼ばれて個人的にお話しさせていただけた事は僕にとって得難い思い出の一つですし、門下生にとお誘いを受けた時には心から光栄に感じました。ほれぼれするようなダンディズムを全身にまとっていて、若い僕はこれがスーパースターなのか、と感激しました。
 今年の1月に先生がお亡くなりになったという話を聞いて、とてもショックを受けました。その時にはショパンのソナタをプログラムに入れることが既に決まっていたので、縁を感じずにはいられません。ショックを受けると、思い出が本当に走馬灯のように蘇るのだな、と自分でも驚きました。


J.S.バッハとドビュッシーについて

 今回は冒頭でJ.S.バッハの有名な3曲を演奏します。特に「シャコンヌ」は無伴奏ヴァイオリンのオリジナルも大好きですが、ブゾーニの編曲はまるでオリジナルがオルガン曲であるかのような趣で、最高に充実した名編曲です。バッハの音楽は常に僕に演奏する喜びを与えてくれるのです。
 ドビュッシーも大好きな作曲家の一人です。僕が幼い頃、父が「月の光」を時々弾いていました。なんて美しい曲だろうと思ったことを今でも覚えています。父が演奏した曲では唯一感銘を受けた曲です(笑)。今回の曲の中で特に好きなのは「月光の降り注ぐテラス」と「金色の魚」です。ファンの皆様は僕とドビュッシーはあまりリンクしないかもしれませんが、若い頃にオール・ドビュッシーで演奏会をしたこともあるんですよ。

今回のプログラムは名曲(有名な曲)も含めて最高の作品が並んでいますので、ぜひ楽しみにしてくださいね。


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熱く、激しく、美しく、全身全霊を捧げる情熱のピアニスト!
及川浩治 ピアノ・リサイタル2012


2010年はオール・ショパン、2011年はオール・リストのプログラムで各作曲家のメモリアルを飾った及川さん。2012年、新たな境地で魅せる演奏会は「主よ、人の望みの喜びよ」「シャコンヌ ニ短調」などJ.S.バッハの代表曲が並びます。そして及川さん自身が“音楽の神”と敬愛するベートーヴェン最後のソナタ第32番。情熱漲る演奏から最後は静寂とともに幕を閉じる大曲に、全身全霊で打ち込む圧巻のステージをお楽しみください!
後半は今年生誕150年を迎えるドビュッシーの名曲を美しく色鮮やかに甦らせます。さらに、ショパン没後150年を記念して行われた“ショパンの旅”全国ツアーで3万5千人もの観衆を感動の渦に巻き込んだあの名演が復活!熱気溢れる演奏会の締めくくりに相応しい、ショパンが遺した最後のソナタ第3番を超絶的なテクニックでお贈りします!
作曲家と音楽に全てを捧げる及川浩治渾身の演奏をご堪能ください。

【及川浩治さんからのメッセージ】
今年はJ.S.バッハにはじまり、ベートーヴェンの最後のピアノ・ソナタ第32番と、ショパンのピアノ・ソナタ第3番を柱としたプログラムです。
ベートーヴェンの第32番は、僕にとってピアノ・ソナタの中で最高のポジションにある曲ですので今から力が漲ってきます。
一方ショパンの第3番は、若い頃コンクールでも演奏し、初レコーディングの作品ですので、こちらも大変思い入れのある曲です。今年1月に偉大なピアニスト、アレクシス・ワイセンベルク先生の訃報を知りました。知らせを聞いた瞬間、先生と過ごした一瞬一瞬が鮮明に甦ってきました。この曲は先生から教えを受けた曲でもあり、弾く度にあの頃のことが頭に浮かびます。魂を込めて演奏し、偉大なるワイセンベルクへのオマージュにしたいと思います。
2005年、デビュー10周年記念コンサート以来の敬愛するドビュッシーの演奏も楽しみです。それでは皆様、会場でお待ちしております!

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