少年の夢は永遠に
ヤン・リシエツキ　ピアノ・リサイタル
プロジェクト3×3　vol.4-3



数々の国際コンクールで輝かしい受賞歴を重ねる新進気鋭の5人の若手アーティストたちが、3年に亘って東京・名古屋・大阪の3大都市でリサイタルを行なう《プロジェクト3×3》。その5人の中でも一、二を争う人気のヤン・リシエツキさんが、同プロジェクトをついに卒業します。
1995年3月生まれのポーランド系カナダ人。ザ・シンフォニーホール最初の来演は2011年秋。この時はまだあどけなさが残る、しかし並外れた長身の礼儀正しい少年でしたが、その後も身長は伸びつづけ、ひざがピアノの鍵盤の下に収まらないとも（??）。
過去2回のリサイタルでは、J.S.バッハ、モーツァルト、ベートーヴェン、リスト、メンデルスゾーンらの作品と、自らのルーツをたどるかのように、必ずショパンの作品をメイン・プログラムとして演奏してきましたが（2011年「12の練習曲」作品25、2012年「12の練習曲」作品12）、最終回となる今回は、ついに待望の〈オール・ショパン・プログラム〉をお届けします。
ちょっと内容をご紹介しますと、第1部では、ショパンの最初のワルツである第1番「華麗なる大円舞曲」をオープニングに、有名な「雨だれ」を含む「24の前奏曲」。そして第2部では、3つのノクターン作品9（第2曲は「愛情物語」のテーマで有名なあの曲です）、3つのワルツ作品64（第1曲が「小犬のワルツ」）、そして「アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズ」で華々しく掉尾を締め括ります。
この大阪でのリサイタルを終えると、リシエツキさんも19歳。シリエツキさんの最後の少年の日の演奏をどうぞお楽しみに！