爽秋を彩るピアノ界のプリンス
外山啓介　ピアノ・リサイタル
〜ベートーヴェン＆リスト〜　

　昨年９月、ノクターン、ワルツ、ボロネーズそして、ショパンが生涯で書いた４曲のバラード全曲を演奏する「オール・ショパン・プログラム」に挑み、今年１月には藤岡幸夫指揮のもとベートーヴェン「皇帝」を関西フィルハーモニー管弦楽団と共演しエネルギッシュな演奏を響かせるなど、ＣＤデビューから１０年目を迎え、その実力を確固たるものにしている外山啓介。
　今回のプログラムでは、ベートーヴェンとリストから馴染み深い名曲をお届けします。
　ベートーヴェンでは「月光」「テンペスト」の２曲を。ベートーヴェンの生涯でも苦悩に満ちた３０歳の頃に作曲された作品を、同じく今３０代を迎えた外山啓介にしかできない表現で、等身大のベートーヴェンを聞かせてくれることでしょう。そして、リストからは「愛の夢〜３つのノクターン〜」を。中でも第３番は特に有名ですが、今回は全曲を演奏します。また、演奏者によって全く表情を変える「ラ・カンパネラ」、幻想的で激しく劇的な広がりを見せる「バラード２番」など。外山啓介の感性が光る深く大きな音色で超絶技巧の先に見える音楽自体の魅力をお楽しみ下さい。
　鮮やかなデビューから派手な人気に安住することなく躍進を続ける外山啓介。純粋に高みを目指す姿を是非ご覧ください。