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2011年8月21日放送 渡辺篤史のアフターアフター探訪

「縁側が脱衣場の家」(2010年5月16日放送) その後…

こんな問題を抱えていました

  • ■大正時代に建てられた築87年の物件で、老朽化が進み、傷みと寒さが激しい1階は、まったく使われていない
  • ■表玄関の鍵を元々住んでいた祖母が無くしてしまい、閉めきったままにしているため、路地裏の勝手口を玄関として使用している
  • ■1階の台所は、通り庭をフローリングにして床をあげているため、流し台が異常に低くなり、長時間使うと腰を痛める
  • ■その台所は設備があまりに古いため、2階にシステムキッチンを入れて使っている
  • ■離れのトイレと母屋の縁側との間に、無理やり増築した浴室の天井は低く、裏のマンションから浴室内が見える位置に窓がある
  • ■脱衣所代わりの縁側は完全に外部と仕切ることができず、隙間から外気が入り、屋外同然の温度で、冬はその寒さが身にしみる
  • 写真:サムネイル
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アフターのアフター その後、家族の生活は、どう変わったのでしょうか…

京の町家の趣が醸しだされる家

画像: アフターのアフター

渡辺さんが訪問して最初に目についたのは、特徴的な犬矢来(いぬやらい)。それに代表される京都の町家らしい佇まいに感心しつつ、玄関の扉を開けます。

画像: アフターのアフター

扉の向こうで待ち構えていたのは、通り土間。そして吹抜け。渡辺さんが町家の雰囲気が漂う玄関周りを味わっていると、ご夫婦と可愛い娘さん達が出迎えてくれました。

画像: アフターのアフター

渡辺さんが気になったのは、通り土間の足元に設置されている、穴の空いた竹。奥さんに何かと訪ねてみると…「あっ!!」
渡辺さんを驚かせたのは、その穴から溢れ出した光。以前この家で使われていた階段の手摺りを「匠」が再利用して作ったもので、風流な足元のライトになっています。

画像: アフターのアフター

古い材を活かしつつ新しい材も濃く塗りこめて古材の趣を出す。そんな作りの空間が生み出す落ち着きを、ご主人も気に入っており、いつも丹念にワックスを塗っているとのこと。

お気に入りの水周り

画像: アフターのアフター

リフォーム前、屋外同然の寒さの中、衣類を脱がなければならなかった浴室。その問題を解消し、出来上がった浴室は、「匠」がご家族をイメージして作ったもの。もちろん、ご家族が一番のお気に入りのスペース。

画像: アフターのアフター

娘さんが手を洗いたいと水周りスペースに駆け込んできました。そこで活躍するのが、洗面台の傍に収納されている踏み台。まだ洗面台に背が届かない娘さんでも、余裕をもって手を洗うことができました。

素晴らしい庭を眺めて

画像: アフターのアフター

リビングへの扉をくぐった渡辺さんが目にしたのは、隣の和室を通して臨む庭でした。
「美しい…」
ため息混じりに漏らした感動は、窓を開け放つと更にその魅力を増しました。和室から縁側、庭へと続く眺めが、空間の広がりをより一層感じさせてくれるのです。

画像: アフターのアフター

縁側に出た渡辺さんが、庭にシンボルを見つけました。それはリフォーム前に使われていた鬼瓦。渡辺さんは、鬼瓦を職人さんが精魂込めて丁寧に作っていることを良く知っているだけに、再利用されていることが嬉しそう。

画像: アフターのアフター

続けて案内されたのが、トイレ。なんとご主人曰く、このトイレから部屋を横切って見える庭の眺めがベストポジションだそうで。でも、トイレの扉を開けっ放しにしなければ見えませんので、ご家族には受け入れてもらえていないようです。

気に入り過ぎて

画像: アフターのアフター

カウンターが素敵なキッチン。腰掛けた渡辺さんに、奥さんからおしぼりが渡されました。すっかりお店気分でその雰囲気を楽しむ渡辺さんです。そんなカウンターキッチンや和室から庭を眺めながら食事をいただけば、まるで高級料亭の様相。渡辺さんは歴史と思い出が上手く交錯した空間だと評しました。

画像: アフターのアフター

「匠」が用意したもので、一箇所だけ使われないままの場所があるといいます。それは駐車スペース。そこに車を止めてしまうと、そこから見える、また違った表情の庭を楽しむことができないからです。再利用された石畳などにも思い入れがあり、なかなか車をここに置く気にはならないようです…

写真:「匠」の顔写真

“建もの探訪” スペシャリスト 渡辺篤史

近所にいたら、仲良くしたい!毎晩のごとく、あのカウンターで一杯いただきたい…
京都に来たときは、ベルを鳴らします。
 
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