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2011年8月21日放送 渡辺篤史のアフターアフター探訪

「裸で庭を駆け抜ける家」(2010年7月25日放送) その後…

こんな問題を抱えていました

  • ■築およそ70年の京町家で、土間と座敷の40cmの段差や、高さ60cmの空井戸の上に乗せた食器棚など、家主の78歳のおばあちゃんには上り下りが厳しい箇所が幾つもある
  • ■押入れの中の階段が、踏み板の奥行きが狭い上、急角度なため、上り下りが非常に危険
  • ■洗面所やトイレ、お風呂などの水回りが、すべて家の外にある
  • ■家の外にあるお風呂場は、脱衣所が無く、湯上りにはバスタオル1枚で、近所の目を気にしながら、裏庭を走って家の中に駆け込んでいる
  • ■おばあちゃんが普段過ごしている1階の3畳間は、光がほとんど入らず、昼間でも真っ暗
  • ■5年前に瓦を全て葺き替えたが、2階の天井は、酷い雨漏りの跡がそのままで、今にも崩れ落ちてきそう
  • ■台所が通り庭の土間にあり、冬場の冷え込みが厳しい。設備も古く、流し台の排水が土間に直接流れている
  • 写真:サムネイル
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アフターのアフター その後、家族の生活は、どう変わったのでしょうか…

京町家に感激する

画像: アフターのアフター

「まさに…町家だ…」
そうつぶやいた渡辺さんの前に現れたのは、築およそ70年の京町家。外観の美しさに感動していると、扉を開け、おばあちゃんが出迎えてくれました。

画像: アフターのアフター

玄関に通された渡辺さんは、ぐるりと天井を見渡し、その風情と美しさに見とれました。「匠」は、町家の奥ゆかしい様式美を残しつつ、使い勝手の良い家に仕上げていました。その良さは、以前の生活と比べてとても良くなったという、おばあちゃんの言葉からも伝わってきます。

「匠」の心遣いを感じるリフォーム

画像: アフターのアフター

ダイニングキッチンに通された渡辺さんが、まず口にしたのは、その明るさ。天窓から差し込む光が、部屋を煌々と照らします。その明るさに感動していると、娘さんが、天井へと繋がる空間をスライド式の建具で仕切りました。これは、冬に暖かい空気を逃さないために「匠」が用意したもの。

画像: アフターのアフター

京都の季節毎の激しい温度変化に配慮したシステムを「匠」は導入していました。ダイニングテーブルの傍につけられた「夏」「冬」と書かれたスイッチ。「夏」を押せば天井に溜まった暑い空気が換気扇を通じて外へ排出され、「冬」を押せば玄関に暖かい空気が流れる仕組みです。

画像: アフターのアフター

以前は通り土間だった場所に設置された新しい水周り。案内してもらうと、以前は家の外にあった浴室も、もちろん今では家の中に。高齢のおばあちゃんを考慮して付けられた手摺りが目に留まります。

画像: アフターのアフター

町家に欠かせない坪庭が気になる渡辺さん。特に蹲(つくばい)が気に入ったようです。それはリフォーム以前からあったもの。そこから出る趣に惹かれます。うっとりと眺める渡辺さんに、娘さんが障子の説明を。それは下半分を開くことで、ちがった表情の坪庭を楽しめる雪見障子。細やかな「匠」の心遣いが伝わってきました。

画像: アフターのアフター

以前からあった建具を再利用した収納。その年季の入った建具に触れながら、職人さんに思いを馳せます。そして、その建具を開ければ、奥行きがあり、容量たっぷりな収納スペースが現れ、驚くばかりの渡辺さんでした。

2階からの眺め

画像: アフターのアフター

2階へお邪魔した渡辺さん。窓から見える景色や、落ち着いた色合いの家具の趣に、思わず「おしゃれですよ」と感動。

画像: アフターのアフター

さらにその部屋に隣接する、ポリカーボネート製のスライド式建具のメンテナンス等に使うスペースに足を踏み入れます。そこから眺める吹抜けから天井へ続く景色は、漆喰の白と柱・梁のこげ茶色のコントラストが美しく、渡辺さんも饒舌に。そんなスペースの良い使い道を見つけたおばあちゃん。日当たりと風通しの良さから、ここでお布団を干しているのです。

おばあちゃんからのプレゼント

画像: アフターのアフター

裁縫が得意なおばあちゃん。なんと今日の日のために、渡辺さんへのプレゼントとして、お手製のメガネケースを作っていたのです。探訪を終えた渡辺さん、渡されると嬉しくてうっすら涙を浮かべるのでした。

写真:「匠」の顔写真

“建もの探訪” スペシャリスト 渡辺篤史

おばあちゃんからプレゼントいただきました。お手製のメガネケースです。
普段使っている眼鏡にサイズもピッタリ。大事にしますね。
 
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