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2010年8月1日放送

台所が勝手口の外にある家

この物件が抱える問題

  • ■急な病で倒れ後遺症が残ってしまった父親と、介護する母親。その二人を心配した新婚の息子夫婦が同居することに。しかし、2世帯で暮らすには不都合が多い建坪14坪の鉄筋コンクリートの作業場 兼 自宅
  • ■20年以上前に増築した台所は、狭い鋭角な三角形の敷地に無理矢理作ったため、いびつな上、広さも2畳半ほどで、使い勝手が非常に悪い
  • ■お風呂の窓から出る湯気が、増築した台所にこもって湿気が酷く、カビが繁殖し、床も腐って抜け落ちそう
  • ■家の両サイドに窓が無く、表の作業場と裏の台所に挟まれたリビングやダイニングには、光も風も届かない
  • ■お父さんが元気だった頃に仕事で使っていた道具や材料が、部屋や階段にうず高く積まれている
  • ■2階に行くのは寝るときだけで、唯一光が入って明るい3階も物置になっている
  • 写真:サムネイル
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この問題を抱えた物件に、立ち上がった「匠」とその技

写真:「匠」の顔写真

住まいのヘルストレーナー 今井秀明

風も通らない、光も当たらない、人間にとって本当に必要なものが無い。お父さんの病気だけでなく建物自身に問題がある。今回のリフォームでは、自然のものを感じ取っていただき、もっとポジティブに性格が変わるようなプランを考えたいと思う。

全ての問題を解決したそのビフォーアフターをご覧ください!!

赤いカメラをクリックするとビフォーアフターの変化をご覧いただけます

家族の幸せを願った「匠」からのアイデア

ご両親の心を元気に
玄関には、お父さんが座って靴が履ける、ベンチを用意。すぐにキッチンに荷物が置けるようにと作られた勝手口の横には手すりも付けられています。

ご両親が休む小上がりのベッドスペースには、病に倒れる前のお父さんの趣味だった使い込まれたカメラと、美しい写真の数々が所せましと飾られました。小上がりには寝起きが少しでも楽になるようにと、両端に手すりが取りつけられています。

1階の浴室は、一旦、腰をかけてから入れる、安全なもの。「匠」は、かつて屋上にあった割れた火鉢を利用して、その浴室の窓の向こうにも自然の息吹を吹き込みました。

窮屈だったあの三角形の台所が生まれ変わって出来たのは、心静かに過ごせる茶室。40年かけて風合いを増した仏間の床柱や、三角スペースに合わせて加工したお母さんの桐ダンスといった、お母さんが大好きだった愛着のあるものに囲まれたこの空間は、介護を頑張るお母さんへの「匠」からの贈り物です。

その茶室の障子を開ければ、素足のままで歩いて出られるウッドデッキが。洗濯の度に、いくつもの階段を上り下りしなくても楽に洗濯物が干せる、お母さんにとって嬉しいスペースです。
画像: 匠のアイデア
新婚生活を送る若夫婦へ
靴職人だったお父さんの影響を受けてか、靴のデザインや企画を仕事とする息子さんと、靴の輸入会社に勤めるその新妻。そんな二人が持つ数多くの靴を披露するのは、階段横の柱の奥行きを利用して作られた透明で強度も高いツインカーボの収納スペース。

ツインカーボは、2階の若夫婦の寝室の備え付けられた収納ケースでも利用しています。その機能的で、斬新な作りは、まるでセレクトショップのよう。

2階にある2人のための洗面台と浴室。おしゃれでありながら、実に機能的です。共働きの2人のことを考え、同時に洗面スペースが使えるようにと設置された鏡。

そして浴室のスタイリッシュなガラス扉は、より開放感を感じてもらうための「匠」の狙い。

3階のキッチンスペースの横には、家事に仕事にと忙しい新妻が、洗濯しながら仕事もできるワークスペースが。その手をふと止めた瞬間に、目に飛び込んでくる円窓からの光と風景。そんな自然の優しさが、忙しい奥様の心を、そっと癒してくれるのです。
画像: 匠のアイデア
ライフスタイルに合わせて
ご両親と若夫婦が暮らす2世帯住宅。2組の夫婦の名前が刻まれた表札を掲げた玄関には、家の中から郵便物が受け取れる、2世帯それぞれの郵便受けができました。

1階のご両親のキッチンの壁には、家にいながらにして外のシャッターを下ろすことができるスイッチが。しかもシャッターの角度は、自由に変えられ、好きな時に好きなだけ、光と風を通すこともできます。

ベッドスペースでもある1階の小上がり。その畳を上げれば、広さ6畳以上にも及ぶ大容量の床下収納が。しかもサーキュレーターから送りこまれる風で、通気が良くいつも湿気知らず。洋服も収納できます。

3階の若夫婦のダイニングキッチン。その中央で目を惹くのが、お客さんを招くことが大好きな2人のために作られた「匠」オリジナルの大きなダイニングテーブル。片付けも皆でワイワイ楽しみながらできるパーティーシンクが備え付けられています。

障子スクリーンの向こうの、奥さんが好きな赤色をアクセントにしたキッチンには、パーティーに備えたたくさんの食器や、最新家電が機能的にしまえる収納棚が作り付けられました。
画像: 匠のアイデア
今回お手伝いいただいた工務店の皆さん
写真:工務店の皆さん
神奈川県相模原市 フォロ・コミュニケーション(株)
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