これまでの放送リスト
2013年1月27日放送

行く手が険しい家

この物件が抱える問題

  • ■玄関土間には大きな段差があるが、手すりがなく建具や靴箱を手すり代わりにしている
  • ■段差の角が小さな子供もいるので危険
  • ■南側の窓は一面ガラスサッシで、冬場はとても寒い
  • ■居間の床は下地が傷んでおり、畳がやわらかくふやけたようになっている
  • ■床が傷んでいるせいで、畳と縁側の敷居にも小さな段差があり、高齢のおばあちゃんがつまづく可能性がある
  • ■トイレには置き場がない洋服が置かれていて、においがついてしまう
  • ■お風呂場を改装したときに扉を3つも作ったため、気密性が下がり冬場はとても寒い
  • ■お風呂場から洗濯場、台所に繋がっているが、どちらも入り口にも大きな段差がある
  • ■2階への階段は50度の急傾斜で手すりもないため、おばあちゃんは到底登れない
  • ■普段使われない2階は天井が低く圧迫感があり、夏は瓦の熱が伝わってサウナのように暑い
  • 写真:サムネイル
  • 写真:サムネイル
  • 写真:サムネイル
  • 写真:サムネイル
  • 写真:サムネイル
  • 写真:サムネイル

この問題を抱えた物件に、立ち上がった「匠」とその技

写真:「匠」の顔写真

古の技の伝承者 土公純一

おばあちゃんはとてもお元気で、今もそうだが若いときもパワーがある前向きな女性だったのではという気はする。しかし、このままだと心配。年の離れた世代の家作りは生活リズムが違うため難しい、そこがお互いのストレスにならない間取りの計画が重要。世代の違う家族が気兼ねなく暮らせる家作りをしたい。

全ての問題を解決したそのビフォーアフターをご覧ください!!

赤いカメラをクリックするとビフォーアフターの変化をご覧いただけます

家族の幸せを願った「匠」からのアイデア

離れた世代の新しい玄関
新しく生まれ変わった玄関の階段にはもちろん手すりが設置され、おばあちゃんが登りやすいように配慮されています。それだけでなく、スロープも設けられているので万が一車椅子になった場合のことも考慮されています。

新しい表札は2世帯分用意されています。かつて、梁を補強するのに使っていた鉄板を再利用し、おばあちゃんの表札には大分県、孫世帯には婿の出身地の滋賀県がかたどられ、それぞれの生まれ故郷が刻まれているのです。

玄関に入ると、外からも室内からも入れる広々としたシューズクローゼットが設けられました。両世帯の靴が問題なく納まる上に、ベビーカーなどの大きな荷物も置けるようになっているのでとても便利です。

さらに、玄関にはおばあちゃんのためのある工夫が。座って楽に靴を脱ぎ履きできるように、折りたたみ式のベンチが設けられているのです。
画像: 匠のアイデア
繋がっているLDK
新しいLDKは玄関から段差なく繋がっている、明るく開放的な空間に。ふすまを開ければおばあちゃんの部屋もひと続きとなっており、家族みんながゆったりくつろげる場所になっています。

キッチンは料理しながら部屋が見渡せる、大きなアイランドキッチンです。背後には炊飯器などを置いておける作業台があり、キッチン下の収納は大容量で食器や調理器具などがたっぷり仕舞えるようになっています。

キッチンの作業台の横には収納棚があり、ここにもたくさん収納できます。さらにその隣には、料理のレシピなどを調べるときに便利な家事コーナーが設けられました。


南に面したリビングは日当たりがよく、日差しが室内を明るく照らしてくれます。大きな窓ガラスには断熱性の高いペアガラスを採用し、以前のような寒さはもうありません。
画像: 匠のアイデア
おばあちゃんのための寝室
おばあちゃんの部屋の縁側にはお気に入りの椅子が、椅子を回転させて壁に備え付けられている折りたたみ式のテーブルを開けば、おばあちゃんが座ったまま洗濯物が畳める作業スペースに早変わり!

壁に仏壇棚を作りつけ、その両側にはたっぷりの収納を用意しました。以前は寝室に納まりきらなかった衣類も問題なく仕舞っておくことができます。


仏壇棚の下には、正座ができないおばあちゃんのために「匠」が作った椅子が収納されています。これで腰掛けたまま楽に仏壇に手を合わせることができます。椅子の座面を持ち上げると、中にはお線香やろうそくが収納されています。


おばあちゃんのベッドは二つに分けることができて、法事などでお年寄りが大勢来客されてもベッドをベンチとして使うことができるのです。
画像: 匠のアイデア
暖かく安全な水回り
おばあちゃんの寝室の近くには水回りが集められ、トイレはおばあちゃんが使いやすいように、壁と便器に手すりが付けられた広いトイレになりました。

お風呂は浴室内に手すりが設けられて、おばあちゃんにも安心です。もちろん以前のような寒さも感じない暖かく広いお風呂に生まれ変わりました。浴室暖房も完備されていて、雨が降ったときにはここで洗濯物が干せます。


以前は段差を越えた先にあった洗濯機も洗面脱衣所に置かれました。さらに家事をする孫の動線を考えて、洗濯機のすぐ近くの扉はキッチンに繋がっており、楽に行き来できるようになりました。


キッチンの向こう側にある大きな窓の外には、光と風が流れ込む洗濯台にもなるウッドデッキが誕生。デッキの柵には折りたたみ式のベンチが設けられました。デッキの下はバーベキューなどに使えるスペースとなっています。
画像: 匠のアイデア
孫世帯のための空間
孫世帯のための日当たりのいい、もうひとつのリビングが用意されました。おばあちゃんの部屋と適度に離すことで、仕事で夜遅くなっても寝ているおばあちゃんを起こしてしまうことはありません。

「匠」は孫世帯の将来を見据えた仕掛けも施しました。可動式収納を動かし、壁に納められている板を取り外して部屋の真ん中に立てれば空間を二つに仕切ることができます。将来、子供がもう一人生まれても、それぞれの子供部屋として使えます。

孫夫婦のための寝室も新たに設けられました、この寝室にはおよそ3畳分のウォークインクローゼットが設けられ、荷物がたっぷり収納できます。さらに、もうひとつのトイレが設けられ、夜遅くてもおばあちゃんに気兼ねなくトイレに行けるようになりました。
画像: 匠のアイデア
快適に生まれ変わった2階
夏場は暑く、窮屈で居心地が悪かったせいで2階の窓からの景色を眺めることはありませんでしたが、快適に生まれ変わったこれからは、仕事の合間に窓からの風景を楽しめることでしょう。

2階の片隅で埃をかぶり眠っていた大きな長持。「匠」はそれを再利用して生まれ変わらせました。奥行きを半分ほどにして扉を設け、そこは本棚に。上の部分を開くと中にオーディオが収納できるスペースになっています。

もうひとつ「匠」の手により再生されたのが、かつて団らんの中心にあった火鉢。強化ガラスをはめ込み、小物が飾れる客間用のディスプレイテーブルとして生まれ変わりました。
画像: 匠のアイデア
今回お手伝いいただいた工務店の皆さん
写真:工務店の皆さん
大分県宇佐市 株式会社 寺野工務店
このサイトの最初のページに戻ります