CONCIERGE by ABC Announcers

第25回

「絵本」のススメ

乾 麻梨子

乾 麻梨子

みなさん、こんにちは。
最近、幼児向け絵本コーナーが身近なものになりました。でも絵本って、いざ選ぶとなるとたくさんあって選ぶのもなかなか難しいんです。
今回は、私が悩みながらも見つけ出したおすすめ絵本をご紹介します。
お子さんお孫さん、お友達のお子さんへのプレゼントの参考に少しでもお役立ていただけたら幸いです。

そもそも書店や図書館の絵本コーナーに足繁く通うようになったきっかけは、「3歳までに10,000冊の本を読ませるとよい」と聞いたことでした。
1才をすぎた頃から日に10冊以上の読み聞かせに挑み、頭のなかでカウントしながらそばに積んである本をつぎつぎ手にとって読みきかせしていく。家事のあいまにしていることもあり、時間も気になるし、カウントするのも必死。読み聞かせに心がこもらなくなって、いつしか楽しめなくなっていました。これではいけないと、約2か月で諦めた、10,000冊への道。
えー?短い!?そうですよねぇ。諦めたときは、何事も続けられない私って・・・と反省しきりでした。でも!たった2か月でもよい効果があったんです!
日に15冊くらい(同じ本を繰り返し読むことも)短期集中で読んでいたので本が身近になったのか、自分でページをめくったり、私が暗唱すると「この本でしょ!」と言わんばかりに息子が本を持ってくるようになったんです。私ってダメだなぁ・・・と落ち込んでいた私の目の前に光が差すようでした。少し大げさ笑?でも、すごく嬉しい効果でした。

それでは、いろいろな本のなかでこれは!という本を4冊ご紹介します。

駒形克己『ごぶごぶ ごぼごぼ』

「最初からぐぐぐーっと引き込まれているようでした」

どんなに泣いている子どもも泣き止むといわれる、駒形克己『ごぶごぶ ごぼごぼ』。我が子も・・・その通りになりました。本当です!
なんでも、作者のお子さんがお母さんのお腹のなかで聞こえたという音を絵本にしたんだそうです。お腹のなかの音を想像しながら寄せて読むのがなんだか楽しかったです。
赤や黄色、青色などの原色で描かれる丸や曲線、ページに穴が開いていて指を入れたりもできる自由さも子どもを夢中にさせるようです。
硬い紙でできたボードブックなので0才からどんどんめくってもらえますよ。

鈴木まもる『あなたがだいすき』

「読むほどに本への愛着も湧いてくるようです」

つづいては、鈴木まもる『あなたがだいすき』。
「おかあさんはあなたがだいすきです せかいでいちばんあなたがだいじ ・・・(略)」(本文引用)大好きだよ~という想いをひたすら伝える文章になっています。
ポイントは「あなた」を子どもの名前に変えて読むこと。もともと子どもと遊ぶのがあまり得意ではなかったので我が子ともどう接していいか悩んだのですが、この絵本を手にしてからは自然と大好きを伝えられるようになりました。照れくさい言葉もこの絵本なら言えちゃいますよ。

五味太郎『みんなうんち』

「親子で一緒に楽しめますよ」

変わり種でご紹介するのは、五味太郎『みんなうんち』。
五味太郎さんの文章のリズムのよさ!はしばしに散りばめられたおかしみ!くすっと笑いながらも、いきものとうんちという普遍的なテーマに大人も子どもも納得できるんです。
読み聞かせの対象年齢は4才(自分で読むなら小学校低学年から)ですが1才でもわかるようで息子のお気に入りになっています。
対象年齢が少し上でも月日が流れていくと理解が深まる面白さもあると思うので、対象年齢は気にしすぎず手にとることをおすすめします。

小学館『しゃしんがいっぱい! はじめてずかん415 英語つき』

「友人の赤ちゃんにもプレゼントしました!」

最後にご紹介するのは、できるなら本物に近いものを知ってほしいと思い選んだ(絵本ではないのですが)、小学館『しゃしんがいっぱい! はじめてずかん415 英語つき』です。
動物や食べもの、生活のまわりにあるものが‘写真’で紹介されています。
0・1・2才児向けの図鑑は絵で紹介するものが多いのですが、写真で知ってから抽象的な表現に触れる方が理解もスムーズなのではないかと思っています。絵本には黄色と茶色で表現されているキリンもいれば、黒い線だけで、またポップな色合いで描かれるキリンもいて、表現は千差万別。
一番いいのは動物園で本物を見せることなのでしょうがなかなか頻繁には行けないので、このずかんにかなり助けてもらいました。
りんごやバナナの写真を指しながら、目の前で切って剥くと「おなじだ!おなじだ!」と食べることへの興味も湧くと思いますよ。息子も自分のまわりにあるものが本に載っているとわかってから、一時期このずかんばかりくり返しページをめくっていました。

本に親しみを感じてくれるようになってから、いろんな作風の本を混ぜこぜにした小さな本棚をリビングに置いてみました。本を引っぱり出したり戻したりする作業も遊びになるし、一丁前にページをめくっている背中をこっそり眺めるのもなかなか楽しいですよ。
今回は4冊ご紹介させていただきましたが、よい絵本との出会いはこれからまだまだあるだろうなと思うとわくわくします。ぜひみなさんもいろいろな絵本を手にしてみてくださいね。

「素敵な絵本との出会いがありますように」
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