バックナンバー

篠尾里枝さん 東大阪市 「笑美食堂」

2023128日(土) 午前11時

パワフルな母が営む東大阪の食堂

篠尾里枝さん 東大阪市 「笑美食堂」

東大阪市の近鉄長瀬駅。近畿大学の最寄り駅なので、大学までの道は「まなびや通り」と名付けられ、学生向けのお店が軒を連ねます。そこに、ブルーのタイルと提灯が印象的な、ある食堂があります。篠尾里枝さんが営む『笑美食堂』です。笑顔を絶やさない、明るい人柄で大人気の食堂です。お昼の一番人気は、週に2回の小鉢ランチ。彩り豊かな8種類の小鉢に、ご飯とスープが付いて1,000円です。わずか5席の店内はたちまち満席に。テイクアウトのお弁当も大人気。しかも毎回、少しずつメニューを変えているというから、大変です。

大阪生まれの篠尾さんは、23歳のとき、母親が営んでいた喫茶店にアルバイトで入りました。ところが、「そのお店が閑散とし過ぎて、このままでは潰れると思ったんです」。そこで、自分にお店を任せてもらい、お店を改装して家庭料理のお店をオープンさせました。料理の腕を上げながら、持ち前の明るいキャラクターもあいまって、たちまち人気店に。しかし、結婚を機に店を閉めて専業主婦となります。今では小学4年生の長男を筆頭に、3人の子どもを育てていますが、3年前、再びお店をオープン。「子育てをしながら考えたんです。ご飯を食べて元気になり、ご飯を食べて笑顔になる」。そんな思いを込めて、『笑美食堂』と名付けました。

守口市に住む篠尾さん。朝ごはんの準備を終えると、東大阪まで自転車で10キロ。
途中、野菜を仕入れたりしながら、2時間かけてお店に着きました。翌日の仕込みが終わると、また自転車で10キロ、明るく家に帰っていきました。パワフルです。

そんな篠尾さんですが、ある悩みがありました。「健康的で栄養豊富な料理でみんなを笑顔にしたいと頑張っているのに、自分の子どもが野菜嫌いになってしまって。こういう悩みを抱えた親御さんは多いと思うんです」。篠尾さん、何か新しいモノを作ろうと考えていました。それは…子どもが大好きなりんご飴のように、野菜の飴が出来ないか、というアイデアでした。はたしてお子さんたちは食べてくれたのでしょうか?

  • 写真
  • 写真
  • 写真
  • 写真
笑美食堂
概要野菜にこだわった8品のおかずが楽しめる小鉢ランチなどバランスのいい家庭料理が人気の食堂。
住所東大阪市小若江3-7-23
営業時間水曜・木曜・金曜(火曜不定期営業)
ランチ 11:30~14:00 LO 
夜部 18:00~22:00(水曜・金曜のみ) 
定休日月曜・火曜・土曜・日曜
※火曜はランチ不定期営業
備考水曜・金曜 小鉢ランチ
木曜 ベジタコライスの日
金曜 グルテンフリー焼き菓子(米粉マフィンはテイクアウトと同時購入で50円引き)

席数5席(テイクアウト予約可)

インスタグラム
https://www.instagram.com/shoubishokudou/

各ページに掲載している内容は、取材・放送時点のものです。消費税率移行に伴う価格変更等についてご留意下さい。

バックナンバー

次回の放送

上田京子さん 奈津子さん 『金彩上田』 京都市北区

2025614日(土) 午前11時

伝統工芸「金彩」を令和に受け継ぐ職人親子

上田京子さん 奈津子さん 『金彩上田』 京都市北区

光煌めく繊細なアート作品に、耳元で輝くイヤリング、華やかな色合いのスカーフ。これらはすべて、日本が世界に誇る伝統工芸「金彩」を施したアイテム。「金彩」とは、着物に金や銀の箔を糊で貼り付け、煌びやかに装飾する技法です。唯一無二の美しさで古くから友禅に活用されてきましたが、和服離れとともに、その技法を知らない人が増えています。そんな「金彩」を未来に繋げるために奮闘する親子に密着しました。

京都市北区にある工房『金彩上田』。営むのは金彩職人の上田京子さんと娘の奈津子さんです。友禅の世界では、絵付けと金彩が分業されることが多いのですが。絵を描くのが大好きな奈津子さんが一からデザインし、完成まで一貫して行うのが『金彩上田』流。その親子による、高度な技法を実際に見てみましょう。

京子さんはリペア技術の高さにも定評があります。下書きから絵付け、仕上げに金彩を施して修復は終了。他にも、着物の経年劣化による色褪せや箔の剝がれなど、状況は千差万別。修復には経験と熟練の技を要します。

18歳で京友禅の工房に入り、技術を習得した母・京子さん。職人の母の背中を見て育った奈津子さんでしたが、家業を継ぐ気はなく、ブリティッシュ系のアパレル会社に就職します。しかし、バブル崩壊後、ガクンと仕事が減った京子さんは、「もっと時代に合わせた多様なデザインに金彩を施せるのでは?」。そして「新しいモノづくりができるなら面白そう」と考えた奈津子さんと二人で、工房『金彩上田』を立ち上げたのです。

新しい金彩に挑む奈津子さんには、タッグを組むディレクターがいます。イタリアと日本の素材を組み合わせたファッションブランド「レナクナッタ」の大河内愛加さんです。『金彩上田』とコラボしたイヤリングやシルクのスカーフは、販売すると、たちまち完売する人気商品となっています。なぜ大河内さんは、上田さんとコラボしようと考えたのでしょう。

「少しでも多くの人に金彩を知ってもらいたい!」様々な素材で新作に取り組む奈津子さん。それ以外にも、親子の挑戦はまだまだ続きます。

  • 写真
  • 写真
  • 写真
  • 写真

各ページに掲載している内容は、取材・放送時点のものです。消費税率移行に伴う価格変更等についてご留意下さい。

バックナンバー