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スポーツクライミング選手 森脇ほの佳さん

201792日(土) 午前11時

世界の頂点を目指す、女子高生クライマー!

スポーツクライミング選手 森脇ほの佳さん

大阪府堺市にあるナカガイクライミングジムは実力のある選手を数多く抱える名門ジム。そこに所属しているのが、森脇ほの佳さん・高校3年生の17歳。今年4月に開催された日本代表選考会の成績が認められ、初めて日本代表にも選出された今注目の若手選手だ。この夏、初めての海外遠征となるフランスで開催されるワールドカップにも遠征。

2020年の東京五輪の追加種目に決定したスポーツクライミングには、ボルダリング、スピード、リードの3つの種目がある。森脇さんが代表に選出されたのは、リード種目。12メートルを超える高さの壁に設定されたコースを登り、制限時間内での到達高度を競う種目だ。

小学5年生のときにボルダリングを初体験し、以後、ボルダリングにのめり込み、スポーツクライミングを始めた森脇さん。中学1年のときにナカガイクライミングジムの門を叩き、本格的に競技に取り組むようになった。
学校が終わってから、平日4時間、休日は8時間もの練習を行い、黙々と壁に向かい合っている。学校とジム意外の時間は音楽を聞くか、寝るかだけだという森脇さん。その手はボロボロで、携帯電話の指紋認証すら反応しないほど。そこまでして壁に登り続ける魅力がスポーツクライミングにはあると語るほの佳さん。

そして初めての海外遠征は、フランスで開催されるワールドカップ。初挑戦となる海外レベルの壁に挑んだ。

もう一つ、この夏の大きな目標がJOCジュニアオリンピックカップ大会。「クライミングの甲子園」とも呼ばれる、世代の日本一を決定する大きな大会で、昨年は7位という成績だった。日本代表にも選出された今、表彰台はもちろん優勝を狙う森脇さん。大会が開催されるのは富山県南砺市。全国でも屈指のコースに挑む森脇さんの試合の様子に密着した。

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ナカガイクライミングジム 堺:深井
概要高さ4.5mのボルダリング壁と、高さ9m最高登攀距離18mのリードクライミング壁があります。経験豊富なスタッフが、初心者からエキスパートまで、その人に応じたアドバイスができます。
住所大阪府堺市中区土師町4-3-14
電話番号072-320-1684
営業時間火~金曜 15:00~22:00
土・日・祝 10:00~21:00
定休日月曜(祝日は営業)
備考初回登録料:1,620円
利用料金:平日終日 1,620円  土日祝終日 2,160円

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浅田晶久さん 『浅田製瓦工場』 京都市伏見区

2025524日(土) 午前11時

最後の京瓦職人

浅田晶久さん 『浅田製瓦工場』 京都市伏見区

京都市伏見区。この地で110年以上、瓦を作り続けている『浅田製瓦工場』。現在、京都でただ一人、「京瓦」を製造しているのが、三代目の浅田晶久さん。「京瓦」の神髄は「磨き」と呼ばれる技法。金属のヘラで丁寧に磨き上げ、重厚な光沢と深い鈍色の風合いを持たせる伝統の技術です。浅田さんの手掛けた瓦は、歴史ある寺社や建物の屋根を飾っています。

そんな「京瓦」も、時代と共に需要が激減。かつて京都に十数軒あった瓦工場は、今やここだけ。後継者もおらず、厳しい状況が続いています。「それでも後に残していかなあかん」。伝統を次の世代へ繋げたい。喜寿を目前にしても、休むことなく「京瓦」の可能性と未来への道を追求する浅田さん。しかし今、ある大きな決断を迫られていました。

先月、開幕した大阪・関西万博。「関西パビリオン」の中の京都ゾーンの床と壁を覆う素材として使われたのが「京瓦」です。瓦製作を監修したのが、浅田さん。オファーしたのは、空間デザインを担当した彫刻家の名和晃平さんです。「京瓦のおかげで、ここは静謐な空間になりました」。

浅田さん、屋根がダメなら床や壁にと、京瓦の未来のために、新たな可能性に挑みます。「これ、アインシュタイン・タイルといって、床に敷く」。不思議な形の13角形。早速、デザイン会社から発注がありました。その枚数、1840枚。一枚一枚、想いを込めて仕上げていきます。納品するのは東京都内のオフィス。さて、どんな空間になったでしょう。

切なる思いで、京瓦を残す道と、後継者を探し続けてきた浅田さん。しかし経営は厳しく、人材の採用すらままならないのが現実です。そこで昨年12月、大きな決断に踏み切りました。それは114年の歴史を持つ『浅田製瓦工場』の経営権の譲渡。

同じ未来を見据え、経営権の譲渡にむけて共に歩んできたのは、息子の憲和さんです。憲和さんが2年以上かけて探したのが、京都指定伝統工芸品の「事業再生と企画運営」を行う会社でした。しかし新体制に向けての大切なミーティングで、親子は激突します。心の整理がつかない父親の姿勢を見て、憲和さんがぶち切れました。「何が残したいや!全部自分で潰してるやんけ!必死やねんこっちは!」

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