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「心根」片山城さん

2019119日(土) 午前11時

生産者の想いに寄り添い、食べる人の心を潤す料理人

「心根」片山城さん

大阪・高槻の市街地から車でおよそ30分ほどかかる山間に、去年12月、日本料理店の「心根」がオープンしました。もともとは枚方で人気だったお店を、店主の片山城(きずく)さんが、より近くで生産者の声を聞きたいと、わずか10世帯にも満たないこの集落への移転を決めたのです。

お店では、1年を24等分した季節の暦『二十四節気』をベースに、ニ節気ごと、年に12回メニューが変わるコース料理が提供されます。
地産地消を目指す料理は、近所の畑で手に入れる野菜や、山で摘み取った野草が使われ季節感があふれています。

店名には「植物は根がある限り花が咲く。人間も生きている限り心に根っこがある。その心の根にいい水を与えるような料理を作りたい」という願いを込めた片山さんは、今、地元農家と対話し、この土地ならではの食材を生かそうとしています。

新年の献立を考えるにあたり、農家以外の生産者とも繋がりたいと考えた片山さんは、近隣にある『平井牛』と出会います。この『平井牛』と旬の食材にこだわったという料理とはどのようなものなのでしょうか。


地産地消で「自然を切り取る」!生産者の想いに心を寄せ、食べる人の心を潤す料理人に密着しました。

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心根(こころね)
概要今回の主人公・心根の片山城(きずく)さんは旬の地元食材を駆使し調理。自然を切り取ったかのような盛り付けも魅力。高槻の山里にあるにも関わらず予約が殺到しています。
住所大阪府高槻市中畑久保条15-1
電話番号072-691-6500
営業時間昼 12:00~15:00
夜 18:00~21:00
定休日火曜
備考おまかせコース料理 8,640円(税込) *要予約
おまかせコース料理 16,200円(税込) *要予約

ホームページ https://www.cocorone0309.com/
京都丹波牧場
概要片山さんが初めて使った牛肉の肥育牧場。約100年の歴史を持ち独自の農法でブランド牛、平井牛を育てている。
住所京都府亀岡市旭町一ツ橋63番地
電話番号0771-42-4748
備考※小売りはしていません。

ホームページ http://hiraigyu.com/
草喰なかひがし
概要片山さんが目標とする料理人、中東久雄さんが営む日本料理店。ミシュランの星を取り続け京都で1番予約が取りにくいと言われている名店。
住所京都市左京区浄土寺石橋町32-3
電話番号075-752-3500
営業時間昼 12:00~13:00(L.O.13:00)
夜 18:00~19:00(L.O.19:00)
定休日月曜
備考昼おまかせ 6,480円から(税込) *要予約
夜おまかせ 12,960円から(税込) *要予約

ホームページ http://www.soujiki-nakahigashi.co.jp/

各ページに掲載している内容は、取材・放送時点のものです。消費税率移行に伴う価格変更等についてご留意下さい。

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網野篤子さん 京都市

2025712日(土) 午前11時

ガラス細工で作るリアルな金魚

網野篤子さん 京都市

ガラス工芸の博物館で開催されていた「超絶技巧 硝子展」。ここで注目を浴びたガラス細工が…夏の風物詩、金魚。細部まで再現されたガラス細工の金魚は、まるで生きているような躍動感があります。まさに「超絶技巧」。この金魚の作品を作っているのが、ガラス作家の網野篤子さん。彼女が金魚をガラスで表現する理由、それは「金魚が大好きだから」。

京都の深泥池のほとりに、この地で生まれ育った網野さんのアトリエがあります。網野さんはバーナーワークという技法で、色ガラス棒を素材に20年以上、金魚を作っています。とにかくリアル。本物と比べてみても、その再現性に驚かされます。品種ごとに異なるシルエットや、ヒレの微細な特徴まで、見事に再現されています。では、その作品制作を見せてもらいましょう。

様々な色のガラス棒をバーナーで溶かして形にしてゆきます。溶けたガラスが垂れぬようつねに回転させ、温度を均一に保ちます。温度差ができると、ガラスが割れてしまうので、この調節がとても難しい。ガラスを継ぎ足し、先の細いピンセットでひれの膜を作り、尻びれ、尾ひれと、様々な器具を駆使して、本物に近づけてゆくのです。時には金箔や銀箔を使うことも。

網野さんは、ガラスの金魚を美しく仕上げるため、日々、研究を重ねています。やって来たのは、金魚の一大生産地・大和郡山。養殖のプロの話を聞き、様々な種類の金魚を見て、創作の源にしています。今日のお目当ては「大阪らんちゅう」。江戸時代から大阪を中心に、広く飼われた品種で、太平洋戦争の時代に絶滅の憂き目に遭いました。近年、愛好家たちが力を尽くし、見事、復活したそうです。網野さんのガラス細工で表現した「大阪らんちゅう」とは?

この日、網野さんに東京での展示会のオファーが舞い込みました。そこで新作を披露することにしたのです。挑戦するのは「ピンポンパール」という金魚。その名のとおり、まるでピンポン玉のように金魚です。網野さんはピンポンパール専門店を訪ね、じっくり見学して、創作のヒントを得ました。初めて表現する「ピンポンパール」、はたして納得のいくガラス細工に仕上がるのでしょうか。

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