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伊藤聡孝さん 京都市 「麦の夜明け」

202334日(土) 午前11時

開店8か月でビブグルマンを受賞した人気ラーメン店

伊藤聡孝さん 京都市 「麦の夜明け」

関西屈指のラーメン激戦区といわれる京都。そんな京都の西大路に、いま人気のラーメン店『麦の夜明け』があります。このお店を営むのは、29歳の若き店主、伊藤聡孝さん。人気の秘密は、ラーメンに使う食材としては珍しい「山椒」。看板メニューの「帆立と山椒の中華そば」には、伊藤さんのこだわりが詰まっています。

滋賀県産の「淡海地鶏」の小骨でダシを引き、白醤油に干し帆立を加えて一か月寝かせてタレを作ります。オイルに使う粉山椒も帆立に合う絶妙のバランス。麺も自家製麺で、麦へのこだわりから、店名を『麦の夜明け』としました。他のメニューも「唯一無二」を目指して努力を重ね、なんと開店8か月で、ミシュランガイドのビブグルマンを受賞したのです。

小学生の頃からラーメンが好きだった伊藤さんは、大学で「ラーメン研究会」を創設、年間500杯近く食べ歩きます。卒業後は製粉会社に就職し、そこで5年間、小麦粉や製麺についてみっちり学び、脱サラして去年2月、お店をオープンしたのです。

伊藤さんのラーメンの師匠は二人。京都の名店『ラーメン鶴武者』の西村さんと、3年前に惜しくも閉店した、同じく京都の『麺屋裕』の高松さん。西村さんの作るラーメンは、貝柱や干しエビ、アサリやカキで作る塩ダレと、丸鶏や豚骨、香味野菜などで作る鶏白湯スープが絶品。『麺屋裕』の高松さんの蟹のラーメンは、伊藤さんにとって衝撃の旨さで、「唯一無二だ」と感動したそう。

さて、今年2月に開店一周年を迎える『麦の夜明け』ですが、開店半年記念では、西村師匠とコラボしたラーメンを作りました。そして一周年では、高松師匠とコラボした新メニューを考案。はたして「唯一無二の旨さ」のラーメンは完成したのでしょうか。

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麦の夜明け
概要去年、ミシュランガイドのビブグルマンを受賞した、伊藤聡孝さんが営むラーメン店。
住所京都市下京区西七条掛越町12-5
営業時間昼11:30~14:00(LO)
夜18:00~20:30(LO)
定休日月曜・日曜の夜
備考詳細はインスタグラムまで。
https://www.instagram.com/mugino_yoake/
麺屋 さん田
概要京都・西院にある、伊藤さんのラーメン仲間 三田さんが営むラーメン店。
住所京都市右京区西院追分町7-4
電話番号075-321-5556
営業時間昼11:00~14:30(LO)
夜18:00~21:00(LO)
定休日無休
備考詳細はツイッターまで。
https://twitter.com/biri2everymen
らーめん鶴武者
概要京都・西院にある、伊藤さんの師匠 西村さんが営むラーメン店。
住所京都市右京区西院矢掛町28-2
電話番号075-322-7015
営業時間昼11:30~14:00(LO)
夜18:00~21:00(LO)
定休日金曜
備考詳細はホームページまで。
https://www.tsurumusya.com/
平野清椒庵
概要伊藤さんが山椒を仕入れている、和歌山・高野山にある山椒専門店。
住所和歌山県伊都郡高野町高野山733
電話番号0736-56-2777
営業時間9:00~17:00
定休日月曜
備考詳細はホームページまで。
https://hirano-seishoan.com

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上田京子さん 奈津子さん 『金彩上田』 京都市北区

2025614日(土) 午前11時

伝統工芸「金彩」を令和に受け継ぐ職人親子

上田京子さん 奈津子さん 『金彩上田』 京都市北区

光煌めく繊細なアート作品に、耳元で輝くイヤリング、華やかな色合いのスカーフ。これらはすべて、日本が世界に誇る伝統工芸「金彩」を施したアイテム。「金彩」とは、着物に金や銀の箔を糊で貼り付け、煌びやかに装飾する技法です。唯一無二の美しさで古くから友禅に活用されてきましたが、和服離れとともに、その技法を知らない人が増えています。そんな「金彩」を未来に繋げるために奮闘する親子に密着しました。

京都市北区にある工房『金彩上田』。営むのは金彩職人の上田京子さんと娘の奈津子さんです。友禅の世界では、絵付けと金彩が分業されることが多いのですが。絵を描くのが大好きな奈津子さんが一からデザインし、完成まで一貫して行うのが『金彩上田』流。その親子による、高度な技法を実際に見てみましょう。

京子さんはリペア技術の高さにも定評があります。下書きから絵付け、仕上げに金彩を施して修復は終了。他にも、着物の経年劣化による色褪せや箔の剝がれなど、状況は千差万別。修復には経験と熟練の技を要します。

18歳で京友禅の工房に入り、技術を習得した母・京子さん。職人の母の背中を見て育った奈津子さんでしたが、家業を継ぐ気はなく、ブリティッシュ系のアパレル会社に就職します。しかし、バブル崩壊後、ガクンと仕事が減った京子さんは、「もっと時代に合わせた多様なデザインに金彩を施せるのでは?」。そして「新しいモノづくりができるなら面白そう」と考えた奈津子さんと二人で、工房『金彩上田』を立ち上げたのです。

新しい金彩に挑む奈津子さんには、タッグを組むディレクターがいます。イタリアと日本の素材を組み合わせたファッションブランド「レナクナッタ」の大河内愛加さんです。『金彩上田』とコラボしたイヤリングやシルクのスカーフは、販売すると、たちまち完売する人気商品となっています。なぜ大河内さんは、上田さんとコラボしようと考えたのでしょう。

「少しでも多くの人に金彩を知ってもらいたい!」様々な素材で新作に取り組む奈津子さん。それ以外にも、親子の挑戦はまだまだ続きます。

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