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「パン プラス クルトン」 パン職人 山本友理さん

2021220日(土) 午前11時

母・娘・息子 夢のベーカリー

「パン プラス クルトン」 パン職人 山本友理さん

和歌山県和歌山市。紀ノ川の河口に架かる紀ノ川大橋のすぐ近くに、自宅の1階を改装して開いた小さなベーカリー「パン プラス クルトン」があります。
「パン プラス」とはフランス語で「パンの広場」という意味。広場のように多くの人が集まる居心地のいいお店にしたい。そんな思いから店内にはカフェスペースも併設されています。オーナーパン職人の山本友理さんは、幼い頃から料理を作るのが大好きで、「食に関わる仕事がしたい」と短大の食物栄養学科に進学しました。卒業後は料理学校の助手の仕事に就き、講師としてパン教室も任されるようになります。その後、結婚して3人の子どもを授かり、一度は家庭に入りました。

そんな山本さんの人生を大きく変えることになったのが娘の恵さんが小学6年生のときに書いた作文でした。「私の夢は母と一緒にパン屋さんをやることです」
夢を実現すべく、恵さんは大阪の専門学校でパンづくりを勉強し、さらに卒業後は人気店で1年間修業。親子念願のパンの店『パン プラス クルトン』を開いたのは2014年12月のことです。
そんな恵さんにも昨年赤ちゃんが生まれ、お店を離れて大阪に引っ越すことに。
恵さんの代わりを務めることになったのは息子の肇さんです。今までもイベントがあるときなどにお店の手伝いをしていましたが、昨年の3月から本格的に『パン プラス クルトン』のパン職人として働き始めました。

そして、クルトンは和歌山の新たなランドマークとして昨年6月にオープンした商業施設「キーノ和歌山」の産直コーナーに出店することに。そこで地元の農家さんの野菜を使ったパンを作って欲しいとの依頼を受けました。母・友理さんと息子・肇さんの試行錯誤の末、珍しいカブ「もものすけ」を使った創作パンが完成。農家さんや産直コーナーの担当者も絶賛する美味しいパンとなりました。

地域で愛される親子ベーカリーに密着しました。

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パン プラス クルトン
概要野菜ソムリエや豆腐マイスターの資格を持つ山本友理さんが作るオリジナリティーあふれるパンが地元で大人気。
住所和歌山市久保丁4-8
電話番号073-433-0500
営業時間8:00~20:00
定休日月曜・火曜・水曜
備考おとふちゃん4個入り 216円
土肥とうふ店
概要1897年創業の豆腐専門店。クルトンで人気のパン「おとふちゃん」に使用している豆腐を作っている。
住所和歌山市北新3-7 アルファビル1F
電話番号073-425-8812
営業時間10:00~18:00
定休日水曜・日曜
備考にがりとうふ 200円
漬物処 かわさき
概要創業50年以上、和歌山で愛されてきた老舗の漬物店。紀ノ川漬など地元のお漬物も。
住所和歌山市三木町南ノ丁32-2
電話番号0120-043-114
営業時間9:00~18:00
定休日日曜・祝日
ロックスターファーム(キーノ和歌山1F)
概要和歌山の生産者や店舗の商品が集まるマーケット。パン プラス クルトンの商品も購入できます。
住所和歌山市東蔵前町39 キーノ和歌山1F
電話番号073-431-1101
営業時間10:00~21:00
定休日キーノ和歌山に準ずる
備考パン プラス クルトンの創作パンが楽しめる「パンフェア」を開催!
期間:2月26日(金)~28日(日)

各ページに掲載している内容は、取材・放送時点のものです。消費税率移行に伴う価格変更等についてご留意下さい。

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次回の放送

上田京子さん 奈津子さん 『金彩上田』 京都市北区

2025614日(土) 午前11時

伝統工芸「金彩」を令和に受け継ぐ職人親子

上田京子さん 奈津子さん 『金彩上田』 京都市北区

光煌めく繊細なアート作品に、耳元で輝くイヤリング、華やかな色合いのスカーフ。これらはすべて、日本が世界に誇る伝統工芸「金彩」を施したアイテム。「金彩」とは、着物に金や銀の箔を糊で貼り付け、煌びやかに装飾する技法です。唯一無二の美しさで古くから友禅に活用されてきましたが、和服離れとともに、その技法を知らない人が増えています。そんな「金彩」を未来に繋げるために奮闘する親子に密着しました。

京都市北区にある工房『金彩上田』。営むのは金彩職人の上田京子さんと娘の奈津子さんです。友禅の世界では、絵付けと金彩が分業されることが多いのですが。絵を描くのが大好きな奈津子さんが一からデザインし、完成まで一貫して行うのが『金彩上田』流。その親子による、高度な技法を実際に見てみましょう。

京子さんはリペア技術の高さにも定評があります。下書きから絵付け、仕上げに金彩を施して修復は終了。他にも、着物の経年劣化による色褪せや箔の剝がれなど、状況は千差万別。修復には経験と熟練の技を要します。

18歳で京友禅の工房に入り、技術を習得した母・京子さん。職人の母の背中を見て育った奈津子さんでしたが、家業を継ぐ気はなく、ブリティッシュ系のアパレル会社に就職します。しかし、バブル崩壊後、ガクンと仕事が減った京子さんは、「もっと時代に合わせた多様なデザインに金彩を施せるのでは?」。そして「新しいモノづくりができるなら面白そう」と考えた奈津子さんと二人で、工房『金彩上田』を立ち上げたのです。

新しい金彩に挑む奈津子さんには、タッグを組むディレクターがいます。イタリアと日本の素材を組み合わせたファッションブランド「レナクナッタ」の大河内愛加さんです。『金彩上田』とコラボしたイヤリングやシルクのスカーフは、販売すると、たちまち完売する人気商品となっています。なぜ大河内さんは、上田さんとコラボしようと考えたのでしょう。

「少しでも多くの人に金彩を知ってもらいたい!」様々な素材で新作に取り組む奈津子さん。それ以外にも、親子の挑戦はまだまだ続きます。

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