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奥村昂さん 大阪 京橋 「おく」

2022625日(土) 午前11時

おまかせコース料理 そのすべてが鰻

奥村昂さん 大阪 京橋 「おく」

ランチは丼、夜はコース料理、全8品と全10品。その全てが「鰻」という珍しい店が京橋にあります。大阪ビジネスパークを川向うに臨むその店の名は『おく』。店主は、奥村昂さん。忙しい時は妻の知奈津さんと二人で、店を切り盛りしています。夜のコースは月替わり。珍しい鰻の造りは、鰻の血には毒があるため、しっかりと血抜きした後、骨切り。炭で皮目だけを香ばしく焼き、身はレアに仕上げるのが「おく流」です。そして、鰻と玉ねぎだけで作ったつくねも、スペシャリテ。シメは土鍋で炊いたご飯に蒲焼を載せたうな丼。焼く・蒸す・揚げる、など全品調理法を変えて提供しています。

うなぎの仕入れは、国産の名産地である愛知県産、鹿児島産にこだわっています。養殖ですが、高級魚。使えるものは全て料理にアレンジし、食材は余すところなく使います。鰻丼のランチ営業が終わると、夜の仕込みです。5時、夜の営業がスタート。コースで鰻に合わせるお酒は、なんとワイン。実はソムリエの資格を持つ奥村さん、鰻とのマリアージュを提案しています。

奥村さんは、愛媛県松山市出身。調理科のある高校を卒業後、大阪の料亭で修業します。そこで鰻をうまく捌けるようになりたいと、鰻料理にのめり込んでいくのです。さらに腕を磨くため、ミシュランで星を獲得した居酒屋や日本料理店で修業します。そして2021年11月に、うなぎの『おく』をオープンしたのです。人気メニューの鰻コロッケは、修業時代の賜物なのだとか。

ある休日、奥村さんは東京に向かいました。目的は気になる鰻屋さん巡り。東京の店からはいつも刺激を受けているという奥村さん。今回は、70年以上続く老舗の名店や、鰻フレンチ割烹という新しいジャンルを打ち立てた人気店を訪れました。こうした東京の店主との交流が、新しいメニューを作るヒントになります。大阪に帰ると早速、次のコースの試作。料理の判定は、妻の知奈津さんです。さて、今度はどんなメニューが新たに生まれたのでしょうか。

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おく
概要奥村さんが営むうなぎ料理店。うなぎづくしのコース料理とワイン・日本酒を堪能できる。
住所大阪市都島区片町2-1-37 ストークマンション 1F
電話番号06-6360-9482
営業時間火曜~金曜 12:00~14:00/17:00~22:00
土曜・日曜 12:00~22:00
日曜営業
定休日月曜
備考※土日のみアラカルトで注文可能。

インスタグラム
unagi_oku
魚伊 本店
概要奥村さんが鰻を仕入れいている、老舗のうなぎ料理店。関西風の地焼き鰻を提供。
住所大阪市旭区高殿4-8-10
電話番号06-6953-3707
営業時間ご飲食 11:00~14:00/16:00~22:00
お持ち帰り[蒲焼、弁当、惣菜]10:00~21:00
定休日毎月第2火曜[祝日を除く](※7月は繁忙期のため営業)
備考※6月~8月の土・日・祝日は店内飲食のご予約不可。

ホームページ
http://www.sumiyaki-unagi.com
居酒屋ながほり
概要奥村さんが修業をしたミシュラン掲載店。こちらの名物・蟹味噌コロッケをアレンジし、おくの鰻コロッケが生まれた。
住所大阪市中央区上町1-3-9
電話番号06-6768-0515
営業時間月曜~金曜 16:00~22:00
土曜 13:00~22:00(※要予約)
定休日日曜・祝日
備考インスタグラム
izakaya_nagahori
わたべ
概要奥村さんと交流のある、東京の老舗うなぎ料理店。うなぎ屋の一品料理も提供。
住所東京都文京区小石川1-9-14
電話番号03-3812-7448
営業時間昼 11:30~14:30
夜 17:00~21:30
(※売り切れ次第)
定休日水曜・木曜
備考ホームページ
http://www.unagiyawatabe.com
うなぎ 時任
概要奥村さんと交流のある、東京のうなぎ料理店。「うなぎフレンチ割烹」というジャンルでコース料理を提供している。
住所東京都港区麻布十番2-5-11 AZABUMAISON201
電話番号03-6812-9671
営業時間昼(水曜・金曜・土曜のみ)12:00~14:00(※売り切れ次第終了)
夜 18:00~21:00
定休日不定休
備考※土用の丑の日は営業をお休みいたします。

ホームページ
https://tokitou-unagi.jp

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次回の放送

上田京子さん 奈津子さん 『金彩上田』 京都市北区

2025614日(土) 午前11時

伝統工芸「金彩」を令和に受け継ぐ職人親子

上田京子さん 奈津子さん 『金彩上田』 京都市北区

光煌めく繊細なアート作品に、耳元で輝くイヤリング、華やかな色合いのスカーフ。これらはすべて、日本が世界に誇る伝統工芸「金彩」を施したアイテム。「金彩」とは、着物に金や銀の箔を糊で貼り付け、煌びやかに装飾する技法です。唯一無二の美しさで古くから友禅に活用されてきましたが、和服離れとともに、その技法を知らない人が増えています。そんな「金彩」を未来に繋げるために奮闘する親子に密着しました。

京都市北区にある工房『金彩上田』。営むのは金彩職人の上田京子さんと娘の奈津子さんです。友禅の世界では、絵付けと金彩が分業されることが多いのですが。絵を描くのが大好きな奈津子さんが一からデザインし、完成まで一貫して行うのが『金彩上田』流。その親子による、高度な技法を実際に見てみましょう。

京子さんはリペア技術の高さにも定評があります。下書きから絵付け、仕上げに金彩を施して修復は終了。他にも、着物の経年劣化による色褪せや箔の剝がれなど、状況は千差万別。修復には経験と熟練の技を要します。

18歳で京友禅の工房に入り、技術を習得した母・京子さん。職人の母の背中を見て育った奈津子さんでしたが、家業を継ぐ気はなく、ブリティッシュ系のアパレル会社に就職します。しかし、バブル崩壊後、ガクンと仕事が減った京子さんは、「もっと時代に合わせた多様なデザインに金彩を施せるのでは?」。そして「新しいモノづくりができるなら面白そう」と考えた奈津子さんと二人で、工房『金彩上田』を立ち上げたのです。

新しい金彩に挑む奈津子さんには、タッグを組むディレクターがいます。イタリアと日本の素材を組み合わせたファッションブランド「レナクナッタ」の大河内愛加さんです。『金彩上田』とコラボしたイヤリングやシルクのスカーフは、販売すると、たちまち完売する人気商品となっています。なぜ大河内さんは、上田さんとコラボしようと考えたのでしょう。

「少しでも多くの人に金彩を知ってもらいたい!」様々な素材で新作に取り組む奈津子さん。それ以外にも、親子の挑戦はまだまだ続きます。

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