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塩見達生さん 豊岡市竹野町 「港町のお宿 八塩」

2022730日(土) 午前11時

竹野浜1日1組オーベルジュ

塩見達生さん 豊岡市竹野町 「港町のお宿 八塩」

兵庫県の最北端、豊岡市竹野町。美しい海と漁港に水揚げされる魚介の美味しさに魅せられて、この地に移り住んだ料理人がいます。塩見達生さんです。塩見さんは子供の頃、父親がアイスクリームの卸しをしていた関係で、夏休みは毎日、竹野浜にやってきていました。「なんて素敵な場所なんだろう」、と竹野浜が大好きになったそうです。時は経ち、塩見さんは料理の道へ。結婚を機に竹野町に移り住み、2018年、夫婦で営む和食処、『うちげの料理 八塩』をオープンさせたのです(「うちげ」とは方言で「私の家」)。

塩見さんが目指す料理は、竹野で古くから伝わる「おしあげ料理」。船を浜に押し上げた漁師たちの労をねぎらい、振舞っていた料理のことで、全て竹野周辺でとれた食材を使うのが決まりごと。お店は完全予約制で、その日の状態が良い食材だけを調理します。新鮮なお刺身だけでなく、前菜から創意工夫溢れるコース料理。シメに出すお蕎麦を打ち終われば…時には一人で海に出ます。漁師さんに推薦状をもらって、組合から漁業権をもらっている塩見さん、陸からは行けない岩場で波に打たれながら採っていたのは、カメノテでした。店に戻るとランチの準備。採れたてのカメノテを使った料理とは?
夕暮れ時、塩見さんはセリ市へ。この辺りは朝、船が出て、夕方に戻るのです。新鮮かつ美味しい魚を選んで、素早く神経〆などの下処理。ウロコをとり、スピーディーにさばくプロの技を見てもらいましょう。

塩見さんの安らぎは、昨年生まれた長女、さくらちゃんと過ごすことです。そして家族が3人になったのを機に、お店のすぐそばの古民家を改装して、昨年9月、1日1組限定、1棟貸しの『港町のお宿 八塩』をオープンさせました。宿は素泊まりで、食事は『うちげの料理 八塩』で食べてもらう、オーベルジュ・スタイルです。この日の予約は、塩見さんのお店の器を作った陶芸家の大浦さん。魚をモチーフにしたユニークな徳利やお猪口は、塩見さんの大のお気に入りですが、さて、今夜のディナーは?

ある日、料理の師匠で、釣り名人の後藤さんと海に出た塩見さん。なんと60センチの鯛と、アオハタを釣りあげました。アオハタは身が柔らかく、料理人泣かせの魚だそう。この2尾を使って、塩見さんはどんな新しい料理を生み出したのでしょうか。

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うちげの料理 八塩
概要旬と産地にこだわったやさしい和食をコース仕立てで提供。特に魚は徹底的に「竹野産」にこだわり、毎日竹野漁協の競り場で目利きし仕入れている。
住所兵庫県豊岡市竹野町竹野735
電話番号0796-20-4256
営業時間11:30~14:00、18:00~20:00(L.O.)
定休日火曜
備考ランチコース 5,500円~、ディナーコース 8,800円~(他コースあり)
完全予約制(前日15時まで)
港町のお宿 八塩
概要「うちげの料理 八塩」が営む、推定100年と言われる築年数の古民家を改装してオープンした古民家宿。お宿とお食事処は徒歩30秒ほど。
住所兵庫県豊岡市竹野町竹野719-1
電話番号0796-20-4256
営業時間チェックイン 14:00、チェックアウト 10:00
定休日要問い合わせ
備考1棟貸し 33,000円~/1泊
宿泊料金 5,500円~/1泊1名
1日1組1棟貸し
洒落’s Bar102
概要塩見さんが料理の道に進むきっかけとなった、恩人の平井さんが経営するBar。
住所兵庫県豊岡市千代田町7-10
電話番号0796-20-6684
営業時間17:30~24:00
定休日日曜
めぐみ食堂
概要塩見さんの釣りの師匠である後藤さんが営む、とれたての鮮魚がウリの飲食店。
住所京都府京丹後市網野町網野2824-20
電話番号0772-72-1007
営業時間17:00~22:00
定休日不定休
備考1人 約3,000円~

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坂口祐司さん 『ハイトラスト』 京都市中京区

2025621日(土) 午前11時

理想の家づくりプランナーの銭湯復活プロジェクト

坂口祐司さん 『ハイトラスト』 京都市中京区

家を建てるとき、まずは不動産業者で土地を探し、銀行からお金を借りて土地を購入、それからどんな家を建てるか住宅会社に相談するのが一般的ですが、まったく違うやり方を推奨している家づくりプランナーがいます。坂口祐司さん、38歳。「まず、お客様がどんなライフスタイルを好むのか、家に何を求めているか、細かいことまで徹底的に聞き取り調査します。それが決まってから、予算を考慮しながら土地を探します」。

「お金をかければいい家ができるワケではない」と言う坂口さん。
住む人のライフスタイルに合わせた理想の暮らしをかなえる家づくりは施主と幾度となく打ち合わせをした結果生まれる個性を活かしたデザインと設計。

「新築した家に住んでみたら、理想と全然違っていた、ということって、よく聞くんです。それは土地から建築までをトータルで考えてくれるところが少ないからです。僕はそれを変えたくて、不動産事業と設計とデザインと施工が1社でできる会社を作りました」。
創業から10年。口コミで評判が広がり、忙しい日々を過ごしています。


そんな坂口さんに大きな転機が。創業80年以上という銭湯が土地付きで売りに出されたのです。取り壊して住宅に、という話もあったのですが、無くしてしまうのはもったいない。銭湯は地元のコミュニティだと考えた坂口さんは、友人たちや腕利きの職人達と連携して、銭湯復活プロジェクトを立ち上げました。

地元・京都の銭湯『明治湯』が閉店したのは4年前。坂口さんの「お風呂好き」建築チームはここを改装して新生『明司湯』として生まれ変わらせるため、さまざまなアイデアを出し合いました。ベテランの職人たちも銭湯改装は初めて…試行錯誤の連続です。
老若男女、地元の人も観光客も訪れやすい場所にしたい。それにはどんな銭湯にすればいいのか。ノスタルジーを残しつつ進化系に。最新式のサウナを完備。
さて、どんな銭湯となるのでしょうか。

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