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立山優惟さん 尼崎市南武庫之荘 「リビエール」

2023218日(土) 午前11時

若き女性菓子職人 世界一に挑む

立山優惟さん 尼崎市南武庫之荘 「リビエール」

阪急・武庫之荘駅から南へ、並木道沿いに数分。1982年から地元の人たちに愛されるパティスリー『リビエール』があります。可愛い缶に入ったラングドシャは、オンラインで発売と同時に完売になるほど人気の一品。ここで働くパティシエール、立山優惟さんが今回の主人公です。彼女こそは、2年に一度、イタリアで開催される女性菓子職人世界一を決定するザ・ペストリー・クイーンに、日本代表として出場したのです。大会に向けて必死に特訓する立山さん。そして「LIFE」スタッフも、その国際コンクールに同行して、彼女の挑戦に密着しました。

「ザ・ペストリー・クイーン」大会は2日間にわたって行われ、1日目は11時間、2日目は6時間半で課題のお菓子を作ります。プラス、飴細工とチョコレート細工を製作するという過酷なもの。これまで、このコンクールで日本人が優勝したことはありません。立山さんが得意とするのは「エアスプレー」。飴細工の一部にエアスプレーで絵を描くのですが、フリーハンドで絵を描く人はほとんどいないため、この技を極めようと、深夜まで猛特訓が続きます。

立山さんは鹿児島県霧島市出身。料理とお菓子作りが得意なお母さんのもと、小学生のころからお菓子作りに夢中になります。そして大阪のエコール辻学校に進学し、エコール辻フランス校でも学びました。東京のパティスリーに就職してからは働きながら様々なコンクールに挑戦して、入賞・優勝を果たします。そして「ザ・ペストリー・クイーン」日本予選で優勝して、挑戦権を獲得したのです。ところが、コロナウイルスのパンデミックにより、大会は延期。絶望の中、さらなるステップアップを目指し、全国区の人気店となった『リビエール』に移ったのです。

『リビエール』の二代目オーナーシェフ、西さんも世界一をめざす立山さんをサポート。そして今年の1月末、いよいよイタリアで本番を迎えました。果たして立川さんの成績は?

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リビエール
概要全国的に人気の洋菓子店。猫のかわいい缶に入ったラングドシャはオンライン販売と同時に完売する。
住所兵庫県尼崎市南武庫之荘3-34-6
電話番号06-6438-6433
営業時間午前10時~午後7時
定休日火曜
備考ラングドシャ 3,175円
ケーキ各種 500円~

阪急・武庫之荘駅から徒歩約5分。

リビエール東京店は今春オープン予定。

個人ブランド「惟のレモン」2月22日~浦和伊勢丹にて一週間出店。

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上田京子さん 奈津子さん 『金彩上田』 京都市北区

2025614日(土) 午前11時

伝統工芸「金彩」を令和に受け継ぐ職人親子

上田京子さん 奈津子さん 『金彩上田』 京都市北区

光煌めく繊細なアート作品に、耳元で輝くイヤリング、華やかな色合いのスカーフ。これらはすべて、日本が世界に誇る伝統工芸「金彩」を施したアイテム。「金彩」とは、着物に金や銀の箔を糊で貼り付け、煌びやかに装飾する技法です。唯一無二の美しさで古くから友禅に活用されてきましたが、和服離れとともに、その技法を知らない人が増えています。そんな「金彩」を未来に繋げるために奮闘する親子に密着しました。

京都市北区にある工房『金彩上田』。営むのは金彩職人の上田京子さんと娘の奈津子さんです。友禅の世界では、絵付けと金彩が分業されることが多いのですが。絵を描くのが大好きな奈津子さんが一からデザインし、完成まで一貫して行うのが『金彩上田』流。その親子による、高度な技法を実際に見てみましょう。

京子さんはリペア技術の高さにも定評があります。下書きから絵付け、仕上げに金彩を施して修復は終了。他にも、着物の経年劣化による色褪せや箔の剝がれなど、状況は千差万別。修復には経験と熟練の技を要します。

18歳で京友禅の工房に入り、技術を習得した母・京子さん。職人の母の背中を見て育った奈津子さんでしたが、家業を継ぐ気はなく、ブリティッシュ系のアパレル会社に就職します。しかし、バブル崩壊後、ガクンと仕事が減った京子さんは、「もっと時代に合わせた多様なデザインに金彩を施せるのでは?」。そして「新しいモノづくりができるなら面白そう」と考えた奈津子さんと二人で、工房『金彩上田』を立ち上げたのです。

新しい金彩に挑む奈津子さんには、タッグを組むディレクターがいます。イタリアと日本の素材を組み合わせたファッションブランド「レナクナッタ」の大河内愛加さんです。『金彩上田』とコラボしたイヤリングやシルクのスカーフは、販売すると、たちまち完売する人気商品となっています。なぜ大河内さんは、上田さんとコラボしようと考えたのでしょう。

「少しでも多くの人に金彩を知ってもらいたい!」様々な素材で新作に取り組む奈津子さん。それ以外にも、親子の挑戦はまだまだ続きます。

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