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阪井真珠さん、優雅さん 和歌山県紀の川市 「蕎麦&カフェOCHO」

2023114日(土) 午前11時

弟と叶える蕎麦カフェ

阪井真珠さん、優雅さん 和歌山県紀の川市 「蕎麦&カフェOCHO」

和歌山県の北部、紀の川を隔てて南北に広がる自然豊かな町、紀の川市。畑の道沿いに建つ白い家があります。運送業を営む父親が建てたそのマイホームの一階を大改装して、今年4月、蕎麦屋さんがオープンしました。『蕎麦&カフェOCHO』。蕎麦を打つのは若き蕎麦職人、阪井真珠さんと弟の優雅さん。ここのそばがきや二八蕎麦が美味しいと、早くもSNSなどで話題になっています。わざわざ遠方からやって来るお客さんも多数。

真珠さんと優雅さんは2年前、丹波市に移住して、蕎麦好きの人に知らない人はいない名店『そばんち』や『木琴』に弟子入りして、がむしゃらに修業を積んできました。
真珠さんが特にこだわるのが二八蕎麦。蕎麦の香りと喉越しの良さを追求しています。また、そばがきは蕎麦粉のみで作っていて、モチモチした食感と香りが評判に。さらに、蕎麦を使った創作メニュー、三色の大根にすだちをかけると色が変わるという蕎麦は、目でも舌でも楽しめます。

蕎麦を茹でるのは優雅さん。カフェで出す料理やスイーツは母親の担当と、家族で店を切り盛りします。丹波で食べた蕎麦の美味しさに感動した真珠さんは蕎麦職人の道へ。無口で、人と話すのが苦手、社会に出るのが不安だった弟のために、家族で支える場を作ろうとお店を開きました。怖くて電話にも出られない優雅さんでしたが、電話で予約を取る練習をしたり、二八蕎麦の特訓に励むようになりました。

そんな『OCHO』が、新たなお客さんを掴もうと、イベントを企画。新メニューは、修業中の丹波で知り合ったスパイスカレー専門店を営む、三井風子さんが協力しました。なんと、出汁にスパイスを入れた手打ち蕎麦で勝負しようというのです。はたしてその味は?さらに、届いたばかりの新蕎麦で、新たなメニューを考えていました。

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sboa&café OCHO(おちょ)
概要本格手打ち蕎麦とアイデア満載の創作蕎麦が楽しめる。
住所和歌山県紀の川市名手市場383-5
電話番号070-8545-3028(予約専用ダイヤル)
※営業日の午後3時より
営業時間平日:11:00~14:00(ラストオーダー)
土曜・日曜・祝日(予約制):11:00~13:00/13:00~15:00
定休日水曜・木曜
備考ランチセット Aランチ 1,590円
三色辛味大根蕎麦 1,300円
木の実蕎麦 1,400円
スパイスコース 3,850円(リゾットは+450円)

JR和歌山線「名手駅」徒歩3分
そばんち
概要3種類の石臼を使い分けて打つ蕎麦が人気。
住所兵庫県丹波市市島町梶原125
営業時間月曜~水曜:11:00~14:30
金曜・土曜:11:00~14:30/17:00~20:00
定休日木曜
備考Aランチセット 1,300円 お任せ三昧 3,500円

舞鶴若狭道「春日IC」から5km 車で約6分

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上田京子さん 奈津子さん 『金彩上田』 京都市北区

2025614日(土) 午前11時

伝統工芸「金彩」を令和に受け継ぐ職人親子

上田京子さん 奈津子さん 『金彩上田』 京都市北区

光煌めく繊細なアート作品に、耳元で輝くイヤリング、華やかな色合いのスカーフ。これらはすべて、日本が世界に誇る伝統工芸「金彩」を施したアイテム。「金彩」とは、着物に金や銀の箔を糊で貼り付け、煌びやかに装飾する技法です。唯一無二の美しさで古くから友禅に活用されてきましたが、和服離れとともに、その技法を知らない人が増えています。そんな「金彩」を未来に繋げるために奮闘する親子に密着しました。

京都市北区にある工房『金彩上田』。営むのは金彩職人の上田京子さんと娘の奈津子さんです。友禅の世界では、絵付けと金彩が分業されることが多いのですが。絵を描くのが大好きな奈津子さんが一からデザインし、完成まで一貫して行うのが『金彩上田』流。その親子による、高度な技法を実際に見てみましょう。

京子さんはリペア技術の高さにも定評があります。下書きから絵付け、仕上げに金彩を施して修復は終了。他にも、着物の経年劣化による色褪せや箔の剝がれなど、状況は千差万別。修復には経験と熟練の技を要します。

18歳で京友禅の工房に入り、技術を習得した母・京子さん。職人の母の背中を見て育った奈津子さんでしたが、家業を継ぐ気はなく、ブリティッシュ系のアパレル会社に就職します。しかし、バブル崩壊後、ガクンと仕事が減った京子さんは、「もっと時代に合わせた多様なデザインに金彩を施せるのでは?」。そして「新しいモノづくりができるなら面白そう」と考えた奈津子さんと二人で、工房『金彩上田』を立ち上げたのです。

新しい金彩に挑む奈津子さんには、タッグを組むディレクターがいます。イタリアと日本の素材を組み合わせたファッションブランド「レナクナッタ」の大河内愛加さんです。『金彩上田』とコラボしたイヤリングやシルクのスカーフは、販売すると、たちまち完売する人気商品となっています。なぜ大河内さんは、上田さんとコラボしようと考えたのでしょう。

「少しでも多くの人に金彩を知ってもらいたい!」様々な素材で新作に取り組む奈津子さん。それ以外にも、親子の挑戦はまだまだ続きます。

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