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久語幸紀さん 兵庫県加西市 「今屋のハンバーガー 兵庫」

202454日(土) 午前11時

福岡生まれのハンバーガーに惚れた主婦

久語幸紀さん 兵庫県加西市 「今屋のハンバーガー 兵庫」

兵庫県加西市と小野市をつなぐ、のどかな山里を走るローカル線、北条鉄道。その沿線にある「法華口駅」は、大正4年築という歴史ある木造建築で、「国登録有形文化財」にも指定されています。ここに昨年10月、一軒のお店がオープンしました。『今屋のハンバーガー 兵庫』。普通のハンバーガーとちょっと違うのは、丸いバンズではなく、細長いコッペパンに挟むホットドッグのようなハンバーガー。関西では珍しいですが、実は福岡で愛され続けるソウルフードなのです。

切り盛りしているのは久語幸紀さんです。お客さんから注文を受けてから作られるハンバーガーは、ハンバーグを鉄板に並べて、コッペパンを焼いて、辛子とケチャップをつけて…一番人気の「ミックスエッグ」の完成です。外はサクサク、中はモチモチのパン、ハンバーグもボリューム満点、ケチャップの味も絶妙。小さな駅の小さなお店ですが、これは人気になるのも納得。実はこのお店を開くまでは、飲食店の経験もない普通の主婦だった久語さん。なぜお店をオープンしたのでしょうか。

息子さんの大学受験で、合格祈願に福岡へ。福岡に行くなら食べてみたいと思っていたハンバーガー屋さんの味に衝撃を受けたそうです。それが福岡西公園で50年愛されている『今屋のハンバーガー』。店主の今崎勝美さんが生み出したホットドッグスタイルのハンバーガーの美味しさを関西でも、と久語さんは今崎さんに弟子入りしたのです。

師匠から学んだ味を再現するのに苦労したのが食材探し。コッペパン、肉、レタス、玉ねぎ、全てにトコトン拘ったといいます。その苦労が実を結ぶのですが、ハンバーグとケチャップは門外不出なので、詳しいレシピは公開できないとか。

ある休日、久語さんが向かったのは博多。1年ぶりに師匠、今崎さんと再会します。今崎さんに食べてもらった久語さんのハンバーガー。はたしてその評価は?さらに、法華口で開かれる盛大な「桜祭り」に出店して、地元を盛り上げようと考えていました。

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今屋のハンバーガー兵庫
概要福岡で「宇宙人が作るハンバーガー」「福岡県民のソウルフード」と称されている味に惚れ込んで主婦だった久語さんがのれん分けしてもらったお店。
住所兵庫県加西市東笠原町240-5 北条鉄道 法華口駅舎内
営業時間11時~ 売り切れ次第終了
定休日月曜・木曜・第3金曜
備考ミックスエッグ600円 他

ホームページ
https://www.instagram.com/imayahyogo/
今屋のハンバーガー西公園本店
概要今屋のハンバーガー西公園本店、店主の今崎さんが長年にわたりホットドック型のハンバーガーを販売している。
住所福岡県福岡市中央区西公園13-13 展望台
営業時間11時~ 売り切れ次第終了
定休日宇宙人の気まぐれ
備考ホームページ
https://imayahamburger.com/

各ページに掲載している内容は、取材・放送時点のものです。消費税率移行に伴う価格変更等についてご留意下さい。

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清水大介さん 『フロッグハウス』 兵庫県明石市・神戸市

2025118日(土) 午前11時

団地リノベ

清水大介さん 『フロッグハウス』 兵庫県明石市・神戸市

1960年代から70年代にかけて、全国各地に誕生したのが「団地」です。時代と共に、老朽化や空き家の増加が問題となる一方で、「街の資源」として再評価され、再生の動きも出てきています。神戸・明石エリアで、100件以上の物件を手掛けたのが、「団地リノベーション」のエキスパート、清水大介さんです。「新築が高騰している中、団地はそこまで上がっていない」。物件価格を抑えながら、自分らしい住まい作りができる「団地リノベ」。清水さんの元には、次々と依頼が届きます。

「断熱材が入っていない、錆や結露ができるといった欠陥を、現代の暮らしに合うよう改善する」。暮らしやすさは勿論、間取りやデザイン、施主のあらゆる希望に応えるのが清水さんの信条。たとえば、施主が大好きな車「ビートル」をクレーンで吊って、まさかの部屋の中へ。遊び心溢れる空間作りで、3年連続「リノベーション・オブ・ザ・イヤー」を受賞しました。

築40年、50年というマンションや団地をリノベして、驚くほどのビフォーアフターを実現させているのが、清水さん率いる話題の工務店『フロッグハウス』です。床や壁が歪み、配管から水漏れが起きている状態から、ミニマムで超オシャレな空間にフルリノベーション。その実例をいくつかお見せします。その変わりようには、感動すら覚えますよ。

清水さんは中学卒業後、自分でビジネスを始めたいと、高所工事で足場を組む「とび職」になり、19歳で独立。『フロッグハウス』を立ち上げたのは34歳のとき。最初はサッシの取り替えなど、簡単なリフォームを請け負っていたそうです。「現状回復工事では物足りなくなり、仕事の幅を広げるうちに、設計担当の笹倉が入って来て、いろいろな提案ができるようになった。」

東京の建築会社で働いていた笹倉さんは、地元・明石に戻り、住居に決めた物件が、清水さんが手がけていた団地だったことから、『フロックハウス』で働くことに。彼女が加わってから、デザインの幅がグンと広がり、リノベーションの可能性も広がりました。例えば、使わなくなった納屋を改装して、近くに住む人たちが集えるコミュニティスペースに。オーナーもびっくりのオシャレ空間です。笹倉さんのデザインセンスが、『フロッグハウス』の新たな武器となりました。

9月下旬、二人は芦屋市へ。空き家問題に直面している芦屋市の意向があり、市営住宅のリノベに取り組んでいたのです。この日は完成した物件の内覧会。がらりとその姿を変えた空間に、内覧に来ていた賃貸業の会社や行政の関係者はどう思ったのか、プロの目から見た評価が気になります。

清水さんは今年、団地の一室を購入しました。明石市にある「松ヶ丘住宅」です。幼少期を過ごした思い出の団地。その一室が、社会問題となっている相続放棄という形で朽ちていくのを、放っておけませんでした。さて、どんなリノベーションを施すのでしょう。

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