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「大枝活版室」デザイナー 森国雅子さん

2018121日(土) 午前11時

活版印刷の魅力を再び発信するデザイナー

「大枝活版室」デザイナー 森国雅子さん

大阪府守口市に今も残る印刷所「大枝活版室」。
活版印刷とは、文字や図柄を反転させた版を使っての印刷技術で、凸凹とした独特の風合いが優しいぬくもりを醸し出している、と今ふたたび人気を呼んでいます。

この印刷所で働くのはデザイナーの森国雅子さんと、印刷機を操って50年という高倉健治さん。細部にこだわる森国さんと、その要求に技術で応える高倉さんによって魅力溢れるアイテムを生み出してきました。

二人三脚が始まったのは5年前。
時代の流れで仕事も減り、活版印刷所を閉店しようとしていた高倉さん。そこへデザイナーとして独立したばかりの森国さんやってきたのです。プリンターとは違い、印刷時の圧力やインクの配合で出来上がりの趣が全く変わる活版印刷の魅力を訴え、印刷所を続けることに。
以来、森国さんのデザインを高倉さんが実現する形で魅力に溢れた商品を生み出してきました。

この秋、そんな2人の元にある依頼が。中之島公会堂100周年を記念したカードの作成です。
森国さんのアイデアは、公会堂の繊細なデザインと、窓から漏れる光の表現。活版印刷で表現するには難しいこの発想に技術で応える高倉さん。どんな記念カードが完成したのでしょうか?

凹凸の温もりに夢を詰め込む!活版印刷の魅力を発信するデザイナーと新たな挑戦に密着しました。

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大枝活版室
概要デザイナーと熟練印刷工が二人三脚で作る活版印刷の温かみのある商品が人気
住所大阪市守口市大枝西町17-13
営業時間11:00~16:00(要予約)
定休日土曜、日曜、祝日、年末年始
備考レターセット 700円(税別)
名刺 100枚 10,000円(目安)
大阪市中央公会堂100周年記念カード 800円(税別)

京阪電車「土居」駅から徒歩10分
大宮商会
概要紙の提案・加工・販売を専門とする
住所大阪市西区西本町3-1-38
電話番号06-7175-7713
営業時間月曜~金曜 8:30~17:30
土曜 8:30~12:00
定休日日曜、祝日
備考1袋 100円~

地下鉄「阿波座」駅 徒歩1分
大阪市中央公会堂
概要今年、開館100周年となる大阪市のシンボル
住所大阪市北区中之島1-1-27
電話番号06-6208-2002
営業時間9:30~21:00
定休日毎月第2火曜
備考大阪市中央公会堂100周年記念カード 800円(税別)

地下鉄 御堂筋線「淀屋橋」 徒歩5分
阪急うめだ本店
概要阪急うめだ本店 10階「スーク活版印刷所」
(すでに終了しているイベントです)
営業時間日曜~木曜 10:00~20:00
金曜・土曜 10:00~21:00

12月16日(日)~24日(月・休)は21:00まで
12月31日(月)は18:00まで
備考○販売される予定の商品
・公会堂グリーティングカード(封筒:ゴールド/グリーン/レッド)各540円
・公会堂100周年アニバーサリーカード(ネイビー/ブラック)各864円
・LETTERPRESS CALENDAR 2019 1,998円
・カレンダーホルダー(ゴールド)594円
・レターセット flower(しろ×みずいろ/うすはい×もえぎ/くろ)各734円など

12/1(土)から「大枝活版室」の森国雅子デザイナーの商品を販売予定
阪急うめだ本店 10階『うめだスーク』中央街区パーク
「ハロー2019!手帳&カレンダー」

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上田京子さん 奈津子さん 『金彩上田』 京都市北区

2025614日(土) 午前11時

伝統工芸「金彩」を令和に受け継ぐ職人親子

上田京子さん 奈津子さん 『金彩上田』 京都市北区

光煌めく繊細なアート作品に、耳元で輝くイヤリング、華やかな色合いのスカーフ。これらはすべて、日本が世界に誇る伝統工芸「金彩」を施したアイテム。「金彩」とは、着物に金や銀の箔を糊で貼り付け、煌びやかに装飾する技法です。唯一無二の美しさで古くから友禅に活用されてきましたが、和服離れとともに、その技法を知らない人が増えています。そんな「金彩」を未来に繋げるために奮闘する親子に密着しました。

京都市北区にある工房『金彩上田』。営むのは金彩職人の上田京子さんと娘の奈津子さんです。友禅の世界では、絵付けと金彩が分業されることが多いのですが。絵を描くのが大好きな奈津子さんが一からデザインし、完成まで一貫して行うのが『金彩上田』流。その親子による、高度な技法を実際に見てみましょう。

京子さんはリペア技術の高さにも定評があります。下書きから絵付け、仕上げに金彩を施して修復は終了。他にも、着物の経年劣化による色褪せや箔の剝がれなど、状況は千差万別。修復には経験と熟練の技を要します。

18歳で京友禅の工房に入り、技術を習得した母・京子さん。職人の母の背中を見て育った奈津子さんでしたが、家業を継ぐ気はなく、ブリティッシュ系のアパレル会社に就職します。しかし、バブル崩壊後、ガクンと仕事が減った京子さんは、「もっと時代に合わせた多様なデザインに金彩を施せるのでは?」。そして「新しいモノづくりができるなら面白そう」と考えた奈津子さんと二人で、工房『金彩上田』を立ち上げたのです。

新しい金彩に挑む奈津子さんには、タッグを組むディレクターがいます。イタリアと日本の素材を組み合わせたファッションブランド「レナクナッタ」の大河内愛加さんです。『金彩上田』とコラボしたイヤリングやシルクのスカーフは、販売すると、たちまち完売する人気商品となっています。なぜ大河内さんは、上田さんとコラボしようと考えたのでしょう。

「少しでも多くの人に金彩を知ってもらいたい!」様々な素材で新作に取り組む奈津子さん。それ以外にも、親子の挑戦はまだまだ続きます。

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