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トイレや風呂から下水が上がってくる? 大雨による「内水氾濫」対策は

07/14 12:00 配信

 先月26日、近畿地方で記録的な大雨が降り、各地で「内水氾濫」と呼ばれる水害が発生しました。「内水氾濫」はどのように発生するのか、なぜ大きな被害が出てしまったのか。専門家に聞きました。

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マンホールから下水があふれた結果…

 先月26日。未明から朝にかけて、近畿地方の一部で激しく雨が降りました。

 大阪市生野区の防犯カメラには、午前6時ごろ、マンホールから下水があふれ始め、みるみるうちに噴き出す水の勢いが増す様子が映っていました。その後、一気に道路がめくれあがって粉々に。けが人はいませんでしたが、マンホールのふたが吹き飛ぶなど、あわや大惨事となりました。

 大阪市や東大阪市など、各地で発生した道路の冠水や建物の浸水。そのほとんどが「内水氾濫」によるものでした。

トイレやお風呂から下水が逆流する「内水氾濫」

短時間の大雨に注意

 水害と聞くと、川の水があふれる「洪水」を思い浮かべる人が多いかもしれませんが、「内水氾濫」とは下水管などの排水能力を超える大雨が降り、行き場を失った水が地表にあふれ出す現象のこと。

 コンクリートに覆われた都市部で起こりやすく、近くに川がなくても発生するのが特徴です。特に地下道やアンダーパスなどは短時間で冠水するおそれがあります。トイレやお風呂、キッチンの排水溝などから下水が逆流し、自宅の中にあふれる可能性もあります。

関西大学環境都市工学部・尾崎平教授

 先月の大雨ではなぜ被害が大きくなったのか。都市の水害に詳しい、関西大学の尾崎平教授に聞きました。

 尾崎教授によると、ゲリラ雷雨のように短時間で局地的な大雨が降ると、総雨量がそれほど多くなくても、内水氾濫が起こってしまうといいます。リスクが高い地域は…

関西大学・尾崎教授
「土地が低いところは内水氾濫の影響を受けやすい。特に、寝屋川流域は全国の中でも有名」

寝屋川流域ではたびたび大規模な水害が発生している

 寝屋川流域は、大阪市の東部を含む12市にまたがり、大部分が川より土地の低い地域です。過去には、たびたび大規模な水害が発生してきました。

 浸水被害を軽減するために整備されてきたのが「地下河川」と呼ばれる巨大な下水管です。地下数十メートルの深さにあり、大雨が降って通常の下水管で対応しきれなくなると、「地下河川」に雨水が流れ込む仕組みになっています。

 ところが尾崎教授によると、今回は下水管の排水能力を超える雨が短時間で一気に降ったため、「地下河川」まで雨水が届く前に「内水氾濫」が発生。各地でマンホールから激しく水が噴き出す要因になったといいます。

大阪市建設局撮影

 「地下河川」に水がたまるとポンプを使って川や海に排水しますが、先月の大雨の影響で大阪市の「住之江抽水所」では6基あったポンプが水没し、運転不能になっています。市によると、完全な復旧には少なくとも4年かかる見通しで、対象地域では普段より浸水のおそれが高まっているとして、注意を呼びかけています。

尾崎教授
「温暖化が進めば、強い雨が降りやすくなる。(内水氾濫は)いつ起こっても不思議ではない。起こったときにどうするかを一度でも考えておけば、行動も取りやすいと思います」

あなたの家は大丈夫? 「内水氾濫」リスクを知っておこう

佐藤記者は2つの対策を挙げる

 では、「内水氾濫」のリスクはどうやって確認するのか。取材した佐藤江里子記者に聞きました。

対策1:「内水ハザードマップ」の確認

 全国の自治体で作成している途中ですが、インターネットで「自治体名」と「内水ハザードマップ」で検索すると、確認できます。大阪市の場合は、区ごとにみることができます。氾濫などのハザードマップとの違いについて、佐藤記者は「川から離れた場所でも、浸水想定の色がついている場所がある。ぜひ確認してほしい」と訴えます。

対策2:自宅の排水方式を確認

 下水道には「合流式」と「分流式」の2つの方式があります。雨水と生活排水を同じ管で流す「合流式」の場合は、風呂やトイレなどから下水が上がってくる逆流リスクが高まります。これも自治体のホームページで確認することができます。記載がない場合は、各自治体の担当部署に問い合わせてください。

いざというときは「水のう」を活用

 万が一、「内水氾濫」が発生してしまったときは、「水のう」を活用してください。

 水のうは、ポリ袋を2重にして水を入れ、空気を抜きながら口をしばることで作れます。これをトイレやキッチンの排水溝などに置くと逆流を防げます。使用後、袋を破ればそのまま流すことができます。

 佐藤記者は「こうしたことを知っておくだけで、いざという時に落ち着いて対応することができる」と話しています。

(「newsおかえり」2026年7月13日放送分より)

最終更新:07/14 12:00

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