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大阪の“ごみ処理場パンパン”に!? 順番待ちまで起きるキャパ超の原因は・・・【記者解説】

07/15 19:23 配信

 今、大阪市などではごみの増加で処理が追いつかない状況になりつつあります。
 ごみ焼却場で何が起きているのか、取材しました。

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大阪市などのゴミ焼却場“ほぼ満杯”

大阪市などのごみ焼却場がキャパオーバーに

 “ちりも積もれば山”・・・となってしまっているごみの量、約8600トン。
 大阪市平野区にあるごみ焼却場では、処理能力のキャパを超える状況になっていました。

 毎日大量に出るごみですが、家庭から出るごみなど、大阪市民が年間で出す量は1人あたり約110キロ。
 そして、焼却場では年間90万トン近いごみが処理されています。

6つの焼却場が設備工事や故障でフル稼働できない状態

 そんな中、大阪市・八尾市・松原市・守口市の家庭ごみなどを処理する大阪広域環境施設組合が、「各工場のごみの貯留場所がほぼ満杯となっており、ごみの処理が追いつかない状況になりつつあります」と訴える事態に・・・。

 これらの市から出されるごみは、6つの焼却場で処理されます。
 しかし、設備工事や故障などが重なり、フルで稼働できない事態になっているといいます。

 組合はこうした状況を受け、ごみの減量、リサイクルの推進などを呼びかけています。

平野工場はキャパオーバーのため、クレーンを手動操作

 平野工場は25mプールが40個入る大きさですが、すでにキャパオーバー。
 現在最大の処理能力に対し14%オーバーしています。

(Q.どれくらいの高さまで積まれている?)
大阪広域環境施設組合 平野工場 成瀬新吾・工場長
「10mとかですね・・・」

 100%以下ならクレーンは自動で動きますが、想定を超えているため、現在は24時間人の手で動かしています。

12月ごろまではひっ迫か

 弊害はこんな所にも…

成瀬工場長
「こちらがプラットホームになっていて、収集車がごみを収集して、こちらの扉でごみピット内にごみを捨てる場所になっております。ただ、ごみピットがいっぱいですので、1番・2番・3番しか開かないと、4番以降は空けたらごみがいっぱいで、ごみが捨てられない状況」

 組合は12月ごろまではひっ迫した状態が続くとみていますが、そもそもなぜここに来てこのような状態になったのでしょうか。

背景には「施設の老朽化」と「事業系ごみの増加」が…

ひっ迫しているのはなぜ?

 大阪府市の取材を続けている高橋大作記者が詳しく解説します。
 高橋記者は大きく2つの要因を指摘します。

 まず1つ目の要因は「施設の老朽化」。

 環境省によると、施設の耐用年数は20~25年ほどとされていますが、八尾工場、西淀工場は稼働から31年、舞洲工場は25年となっていて、平野工場もまもなく25年に迫っています。

高橋大作記者

高橋大作記者
「7つの工場のうち、稼働しているのは鶴見工場を除く6つです。鶴見工場は建替中で、順繰りに回していこうと考えていましたが、その計画が狂いつつあります」

ごみ焼却場の整備計画は…

 ごみ焼却場の整備計画をみると、鶴見工場の建替は2028年度まで、そこから西淀・舞洲・八尾工場で基幹改良が行われる予定で、常に余力を10%前後残す計画でした。

高橋記者
「ごみの量は、実は平成の初めの頃と比べるとだいぶ減っています。リサイクルやゴミ削減の取り組みなどで『これだけなら7つの工場でいけるのでは』という考えもあり、ごみ処理場自体も実は減らしてきました。ただ、現在のごみ処理の能力はひっ迫しており、処理場を休ませることができない状態です。このため、ごみ処理場の建替計画にも影響が出ています」

要因の2つ目は「事業系ごみの増加」

 要因の2つ目は「事業系ごみの増加」です。

 大阪市の事業系ごみ処理量と、大阪府の延べ宿泊者数の推移を示したグラフを見ると、コロナ禍でごみの量は減少しましたが、2025年度には新型コロナウイルスの感染拡大前よりも増えていることがわかります。

 実は家庭ごみより、レストランやホテルなどで出た事業系ごみの方が量が多く、全体の処理量の約66%を占めています。

高橋記者
「ごみの排出量には減量目標があって、家庭ごみについては大幅に減量し、目標を達成していますが、事業系ごみはどうやら増えているようです。2025年度のごみが増加した原因のひとつには万博があったのではと言われています。万博会場の中ではリユース・リサイクルに力を入れていましたが、旅行で大阪市内に泊まる方が増えていく中で、やはり事業系ごみが計画よりも大幅に増えてしまったことが今のひっ迫に繋がっているようです」

焼却工場の前には順番待ちも・・・

 さらに高橋記者によると「ごみ焼却場前には収集車の順番待ちができてしまっている」ということです。

高橋記者
「予定していた焼却工場で急な整備が入るなどして、急遽の行き先変更を余儀なくされるケースが相次いでいます。そういったイレギュラーが起きると、最大2~3時間の順番待ちが発生するのです。こうした自然環境にも労働環境にも悪い事態が続いています」

 こうしたなか、ほかの自治体に協力を要請する準備も進められています。

高橋記者 
「この7つの工場だけではいよいよ無理だとなったら周辺の自治体に助けを求めることも検討されています。他の自治体との交渉がまさに始まっているところです。ただ、もともと大阪市は処理能力が高かったため周辺自治体が入ってきて一つの組合になったという経緯があります。そのため、ほかの周辺自治体に頼むというのも難しいとみられます」

 そのうえで高橋記者は、行政の責任についても指摘します。

高橋記者
「市民に対してごみを減らしてくださいと横山市長は呼びかけています。ただやはり行政がある程度責任を持つべきところでもあります。今回のごみ処理施設は、4つの市でつくる組合ということで、年間に1~2回しか委員会が開かれないということであまり監視の目が届いていなかったというところも問題点として指摘されています」

私たちにできること 「生ごみ3きり運動」とは

大阪市が推進する「生ごみ3きり運動」

 大阪市はごみ対策として、「生ごみ3きり運動」を推進しています。

 「3きり」とは以下の3点をすすめることです。
 ・使い切り:食べものの残部を捨てず、使い切る
 ・食べきり:食べ残さない
 ・水きり:生ごみの水分を残さずに捨てる

 ごみを減らす活動は、環境省も取り組んできました。家庭から出るごみの量は減っているのですが、処理場のひっ迫対策は環境問題の解消にもつながります。一層、家庭ごみを減らす取り組みが重要になっています。

(「newsおかえり」2026年7月15日放送分より)

最終更新:07/15 19:23

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