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適切な睡眠時間には「個人差&環境差」がある! 休日に寝だめは? 眠くなるまで布団に入らない方が良い? “睡眠の新常識”を識者が解説

07/19 19:00 配信

知っておくべき“睡眠の新常識”とは

 健康や日中のパフォーマンスの質にもつながる「睡眠」。

 十分な睡眠時間を確保することは重要ですが、その一方で、適切な睡眠時間は年齢や環境によって異なるといいます。

 また、生活リズムが乱れないように「眠くなくても布団に入った方が良い」という話を耳にしたことがありますが、正しいとは言えないようです。

 「睡眠の新常識」について東京医科大学 睡眠学講座 客員教授・志村 哲祥さんと“深掘り”します。

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日ごろの睡眠、足りていますか? 適切な睡眠時間には「個人差&環境差」がある!

日ごろの睡眠、足りていますか?

 LINEリサーチの調査によると、15~64歳の男女に聞いた1日あたりの睡眠時間は「6~7時間」という回答が33%で最多に。

続いて「7~8時間」は20%、「5~6時間」は26%、「5時間未満」が11%、「8時間以上」が10%という結果になりました。

 一方で、日本インフォメーションの調査によると「睡眠時間が不足していると感じる」と回答した人は55.9%に上ったということです。

東京医科大学 睡眠学講座 客員教授・志村 哲祥さ ん

 しかし、志村さんによると、睡眠時間が長ければ長いほど良いというわけではなく「60代以上の場合は、8時間以上は寝過ぎ」ということです。

志村さん
「死亡率に関する研究があり、特に60代以上に関しては8時間以上ベッドにいると死亡率が高まることがわかっています。年齢とともに睡眠時間が減っていき、60歳ぐらいなら6時間ぐらいしか寝られません。それなのに長くベッドにいると、体に悪いということになります」

適切な睡眠時間はどう決まる?

 では、適切な睡眠時間はどう決まるのでしょうか?

 志村さんによると「個人差」と「環境差」が影響するということです。

 まず個人差についてですが、年齢によっても適切な睡眠時間が異なり、遺伝も影響しているということです。

 両親が睡眠時間が短い傾向にあれば遺伝する可能性もありますが、中には慢性的な睡眠不足に陥っている可能性もあるということです。

志村さん
「親御さんのどちらかが睡眠時間がとても短いという場合には、ショートスリーパーである可能性もありますが、そうでなければ多分違います。昼間ボーっとしているとき、電車の中でうとうとしてしまう場合には寝不足です」

 続いて、環境差についてですが、日中の運動量が睡眠時間に影響するということです。

 例えば、デスクワークなど室内での作業が多く、運動量が少ない人は睡眠時間も比較的短い傾向にある。一方で日中の運動量が多い人は、適切な睡眠時間も長くなる傾向にあるといいます。

土日に寝だめしても良い?眠くなるまで布団に入らない方が良い? 知っておくべき“睡眠の新常識”

知っておくべき“睡眠の新常識”

 続いて、“睡眠の新常識”について志村さんに詳しく聞きました。

①昼寝は毎日できればするべき?→✕

志村さん
「人間は3歳を過ぎたら本当は昼寝はできません。逆に寝てしまうということは、夜寝てないか、寝不足です」

②平日に睡眠不足なら土日は寝だめしてよい?→△

志村さん
「ひと昔前までは土日に寝過ぎてしまうと、体内時計のリズムが乱れてよくないと言われていましたが、最近若い人を中心に、寝不足が強い場合には寝ておいた方が心身に影響が少ないということが知られてきています。ただし寝過ぎはNGです。睡眠時間の真ん中の時刻が1~2時間以上ずれないことが望ましいとされてますので、大体2時間ぐらいが目安です」

③夜眠くなるまで布団の中に入らない→〇

志村さん
「布団に入っても眠れないと、体が覚えて不眠になってしまします」

子どもにとって早起きは悪い影響も? 世界的に“睡眠ありきの教育”にシフト

小学生に必要な睡眠時間は10時間だけど…

 志村さんによると、小学生に必要な睡眠時間は10時間ほど、中高生は9時間ほどということです。

 しかし、ベネッセ教育総合研究所の調査によると、小学校4年生の平均は8時間33分ほど、高校生になると6時間ほどまで短くなっていることがわかります。

 朝、早く起きるよう子どもに促してもなかなか起きない光景や、アラームを複数かけないと目が覚めないという人もいると思いますが、志村さんによると、これは子どもが寝不足になっているサインということです。

志村さん
「人間は必要な時間寝られたら勝手に起きます。逆に言うと、勝手に起きる前に起こされてる段階で眠いということです」

子どもの睡眠新常識

 子どもの睡眠の新常識についても、志村さんに聞きました。

 志村さんによると、思春期は夜型になっていく傾向があるということです。そして、部活の朝練で睡眠を削ったら、意味がなくなってしまうということです。

志村さん
「人間の記憶は睡眠中に作られます。睡眠不足になってしまうと消えてしまうので、朝練に行って、どれだけフォームを確認したとしても、レム睡眠が生かされていなかったら定着しません」

世界的に“睡眠ありきの教育”にシフト

 志村さんによると、世界的には“睡眠ありきの教育”にシフトしているということです。

 アメリカの小児科学会は「学業と健康維持には、毎日8.5~9.5時間の睡眠が必要」「夜型化していく思春期は朝8時前に目覚めるのは難しい」として、登校時間を遅くするなどの抜本的な工夫が必要とする政策声明を出しています。

睡眠を整えるなら夏休み中がチャンス! おさえておきたいポイントを解説

睡眠を整えるなら夏休み中がチャンス!

 睡眠を見直すには、夏休み中がチャンスです。おさえておきたいポイントを3つ紹介します。

①眠くなったら寝て、アラームなしで起きてみよう!

志村さん
「適切な睡眠時間は個人差があります。自由に寝起きすると、寝不足が溜まっている人は最初の3日間ぐらいはたくさん寝ますが、4日目ぐらいから落ち着いてきます。その落ちついてきた時間が、自分に必要な睡眠時間であるとわかります」

入眠を快適にしよう!

②入眠を快適にしよう!

 志村さんによると、暑いと体温が下がらず熟睡できないので、エアコンをつけておいてほしいということです。目安は24~28度。

志村さん
「特に寝つきのとき、睡眠前半の1~2時間ぐらいは涼しくしておいた方が良いです。寒くなってしまう場合もオフタイマーをかけると熟睡できます」

 また、湯船に浸かることで「暑熱順化」で体温を下げやすくできるということです。

志村さん
「眠る時間の1~3時間前にお風呂に入っておくとよく眠れます。一時的に体温が上がることで、下がりやすくなって熟睡できるのでおすすめです」

夕方以降「お茶」にも気をつけよう!

③夕方以降「お茶」にも気をつけよう!

 緑茶・烏龍茶・ほうじ茶には500ミリのペットボトル1本あたり100ミリグラムほどのカフェインが含まれています。

 またエナジードリンクや眠気覚まし飲料も、1本あたり36~150ミリグラムほどのカフェインが含まれています。

志村さん
「大体カフェイン50ミリぐらいで目が覚める作用が出てきます。その倍ぐらいの量がペットボトル1本に入っていますので危ないです」

 また、1日あたりの上限摂取量は、大人が400ミリグラム、子ども(体重30キロの場合)は30~90ミリグラムとされています。

 志村さんによると、カフェインは平均して5時間経過すると半分が身体から抜けるといい、逆に午後7時以降に摂取してしまうと、睡眠に影響が出てしまうかもしれないということです。

(「newsおかえり」2026年7月10日放送分より)

最終更新:07/19 19:00

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