関西ニュースKANSAI

干上がった田んぼに農家「くやしか」 断水でイチゴの苗2万株は“壊滅” 被災地・熊本では農業にも深刻な影響

08/04 12:30 配信

 地震後、初の週末を迎えた熊本の被災地は猛烈な暑さとなりました。断水が続く中で、復旧に向けた作業が進んでいます。

【熊本地震】連日危険な暑さの被災地 DMATに出動要請相次ぐ

防災拠点となるはずの道の駅が…「建物は使える状態にない」

地割れ部分を応急処置

 暑さに加え、被災者に重くのしかかっているのが断水です。熊本県内では4万5280戸で水が出ない状況が続いています(3日午後2時時点)。

 氷川町にある道の駅「竜北」。本来なら防災拠点となる場所でしたが…

大川聡志郎館長
「(Q.今は砂利などが敷かれているが、当日は凸凹だった?)地割れは大人の足が十分入るくらいの深さ。1mくらいアスファルトがめくれ上がって垂直に立っていた」

熊本・氷川町にある道の駅「竜北」

大川館長
「(Q.建物の中は使える状態にない?)ないですね。本来、果たすべき機能を果たせていないのは心苦しい。その中でできることをやっている」

 地割れ部分を応急処置し、一部建物の安全を確認。農産物の生産者からの要望などもあり、1日から再開にこぎ着けました。

大川館長
「ナシとブドウは(ふだん販売する量の)50分の1。本当に厳しいです。ただ、何もしないわけにはいかない。出荷者の生活もあるので、やれる範囲でやっていこうと」

道の駅「竜北」・大川聡志郎館長

 ただ、一番頭を悩ませているのは…

大川館長
「(Q.必要な支援は?)やはり水。手洗いの水とか置いてますけど、他の場所からくんできている」

農家にも大打撃 イチゴの苗2万株が全てしおれる

断水で水やりできず、イチゴの苗2万株がすべてしおれる

 町内のある農家では、断水でイチゴの苗に水やりができず、ハウス内で育てていた2万株がすべてしなびてしまったといいます。

農家の男性
「今年の地震でイチゴの苗とか壊滅状態。ここは用水はパイプラインで、本管がやられたから自然に水が出せない。水が供給できないから、全部植えても水がない」

被災した農家の男性

 本来なら11月に収穫するはずでした。しかし復旧のメドが立たず、今年の生産は諦めざるを得ない状況に。

農家の男性
「(Q.損害額はどれくらい?)160万円か、苗代だけで。(イチゴを)作らなかったら経費を引いても500万~600万円は損でしょうね」

水不足の田んぼにはひび割れが…

 水田は干上がり、地面はひび割れていました。

農家の男性
「(Q.本来なら田んぼはどんな状態?)水がはっている。水が上にのっている感じ」

 水がなければ根が伸びず、痩せた米しか育たないため、ほとんど収穫はできないといいます。

「(Q.今年の収入源がなくなるということ?)そうですね。なんとかせな…。生育期間中に水が来ないとなれば諦めざるを得ない。くやしかばってん」

震度7観測の宇城市 室外機が壊れてクーラーが使えない家も…

最大震度7観測の宇城市

 最大震度7を観測し、5人が亡くなった宇城市では…

中村想人アナウンサー
「路面のアスファルトが大きく波打ち割れていて、場所によっては50センチから1メートルほどの段差が生じています。震災直後は、割れ目にはまって動けなくなる車も複数確認されていました。住民の方は『持ち上げられるような強い揺れだった』と話していました」

「宇城市は先週あたりから電気が徐々に復旧しはじめましたが、震度7の揺れで室外機が壊れて、クーラーが使えない状況も複数確認されています」

地震発生後初となる災害関連死の疑い

 3日午後2時時点で、熊本県では38人の死者が確認されています。避難者8383人、断水4万5280戸、停電は熊本県内全域で解消されています。

 先月30日には、氷川町で車中泊をしていた70代の女性が熱中症の疑いで死亡しました。初の災害関連死の疑いがあります。当時、ガソリンは切れた状態でクーラーもついていなかったということです。

 熊本市では3日、最高気温が40.3℃を記録し、県内の観測史上最高を更新しました。その暑さは収まる気配はなく、4日以降も37℃、38℃という日が続く見込みです。

 木村敬・熊本県知事は「電気が戻ったので、なるべくクーラーの効いた避難所へ行ってほしい」と呼びかけています。

(「newsおかえり」2026年8月3日放送分より)

最終更新:08/04 12:30

関西ニュースヘッドラインKANSAI

もっとみる