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10年以上発見されなかった重大欠陥をAIが特定 “PHP騒動”に高市総理が注意喚起 企業は修正に大わらわ 「携帯が壊れた?」「アプリが使えない!」影響は身の回りの暮らしにまで いま私たちにできることは?
10/23 17:05 配信
お昼どきにモバイルオーダーのアプリを開こうとしても、開けない。そんな事態が突然、私たちの生活を襲いました。
原因は、プログラミング言語「PHP」に見つかった脆弱性(弱点)です。しかもこの欠陥は、10年以上も誰にも発見されていなかったといいます。
いったい何が起きているのか、そして私たちは何に気をつければいいのか。ニュースの現場からお伝えします。
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世界のウェブサイトの7割近くが使う「PHP」に重大な脆弱性
人間がコンピューターに命令を伝えるための言葉を「プログラミング言語」といいます。そのうち、全世界のウェブサイトの実に7割近くに使われているのが「PHP」です。
このPHPに重大な脆弱性が見つかったということが、21日に公表されました。脆弱性を放置すると、外部から不正に侵入される恐れがあります。PHPの開発チームは21日午後11時前に、危険性を解消する修正プログラムを公開しました。
木原官房長官は、PHPを使ったウェブサイトの運営事業者に対し、「速やかに修正パッチ適用を進めることを推奨いたします」と呼びかけています。
高市総理のHPから銀行、飲食アプリまで…広範囲に影響
PHPに欠陥…サイトの停止相次ぐ
影響は、あちこちに及びました。
・厚生労働省、財務省などの一部コンテンツ:予防のため、一時的に公開を停止(現在はアクセス可能)
・三菱UFJ銀行:臨時メンテナンスのため、インターネットサービスの一部を停止(23日午後に再開)
・大阪府:21日午後11時40分ごろから、ホームページの「申込み・届け出検索」や「指定医師検索」などのサービス停止(現在も公金支出情報の公表 など一部サービスが停止中)
・高市総理:自身のホームページを21日の夜から22日午前にかけて停止
アメリカのFBIは、サイバー攻撃によって遠隔操作で機密データが侵害される可能性があると注意を呼びかけました。すぐにプログラムを更新できない場合は、ネットを遮断するよう求めています。世界中が警戒を強めている状況です。
「携帯が壊れたのかと思った」外食アプリが使用不可に…暮らしを直撃
外食アプリ使用不可に…暮らしを直撃
より身近なところでは、お店の予約・注文アプリにも影響が出ました。ファミリーレストランのロイヤルホストでは、お昼どきにモバイルオーダーなどで使うアプリが開けない状態でした(23日に再開)。外食大手のゼンショーHDも「すき家」「はま寿司」などのアプリの利用を21日夜から停止していて、復旧のめどは立っていません。
大阪・都島区の店舗で、赤ちゃんを連れた来店客に話を聞くと困惑した様子でした。
「アプリにログインできなくて。来店予約ができなくて、携帯が壊れたのかなと思ったんですけど。いつも結構待つんですよ。来店してからの予約だと、30~40分待ったりするんで。きょう初めて予約をしようと思ったんですけど、ちょうどきのうのあれがあって入れない」
「これだけいろんなところでネットが使えなくなると、アナログにまた戻っちゃうというか。1個1個待たなきゃいけない」
不動産業界にも大きな影響
不動産業界にも大きな影響が出ています。
不動産関係者
「お客様が見られるSUUMOとかホームズなどの大手会社がすべてメンテナンスになって見られないので、お客様自身も(URLなどから物件を)探したりできなかったり、私たちもURLで調べられないので困っている。午前中に1組対応したが(お客様が)気になる物件があり、再度(URLを)見ようと思ったら(HPが)メンテナンス中で見られなかったので」
アクセスできないのは「不正侵入・情報改ざんを防ぐため」
スタージェネレーション・小島健人社長
21日夜の発表から対応に追われているのが、企業のホームページを管理・運営する会社です。
スタージェネレーション・小島健人社長
「ご契約されているお客様の大半からお問い合わせをいただいておりまして『アクセスができないけど大丈夫かな』みたいなご心配の声はたくさんいただいております」
世界を揺るがす今回の“PHPトラブル”。分かりやすく言うと、どんなことが起こっているのでしょうか。小島社長は、ホームページを「お城」にたとえて説明します。
小島社長
「(PHPは)城の基礎にある。ホームページの基礎に脆弱性、つまり弱点が見つかった。その弱点を突かれると、上の城も好き放題にされてしまいます。そのため各社は、お城への入口を塞いでアクセスできないようにしています。予防措置という感じ。今アクセスできないのは、問題があったからではありません。その後の不正侵入・情報改ざんなどを防ぐために、入口を塞いでいるんです」
欠陥が見つかったのは2カ月前 悪用を防ぐためあえて公表せず
「PHP」の重大欠陥はAIが発見
今回のPHPトラブル。アメリカのAI大手「オープンAI」は、2カ月前にPHPの脆弱性を発見し、防衛の準備を進めてきたと発表しました。
悪用されるのを防ぐため、あえて公表せずに、修正パッチの作成を進めていたのです。
ITジャーナリストの三上洋さん
「脆弱性が見つかってから、2カ月、3カ月経って修正プログラムが出るのは当たり前のことです。問題は、脆弱性が先に知られた状態で、修正プログラムがないという状況。これが一番危険なんです」
つまり、穴を埋める方法が見つかるまで発表を待ち、穴を埋めるプログラムができたタイミングで一気に「この修正をしてください」と呼びかけたということです。
海外メディアによると、問題の脆弱性は10年以上も発見されずにいました。
10年以上、誰も気づかなかった弱点を、AIが見つけ出した。この点について、ABCテレビの木原善隆コメンテーターは「AIをうまく使えば、こうして良い方向に使える。ただ同時に、攻撃してくるのもAIです。どちらのAIが先に見つけるか、AI同士の競争のようになってきます」と話します。
情報が抜かれたわけではない ただし便乗詐欺に注意
今後、私たちが気を付けることは?
22日午後6時の時点で、天王寺動物園、スターバックスコーヒー、SUUMO、阪急電鉄などのサイトが見られない状態でした。
ただし、これらがサイバー攻撃を受けて情報を抜かれたわけではありません。情報を守るため、セキュリティを強化している段階です。今、相次いでいる情報漏えいの問題と混同してしまうかもしれませんが、ITジャーナリストの三上さんは次の2点に気をつけてほしいと呼びかけています。
・便乗した詐欺メールに注意を。今回は企業側の問題で私たちには関係ありませんが、「住所、名前、パスワードを入力してください」という内容で、不安につけ込んでくる可能性が高い。
・スマホやアプリの更新を。脆弱性は常に見つかるものなので、すべて最新バージョンにする。
(『newsおかえり』10月22日放送分より)
最終更新:10/23 18:22


