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トップは70%・ワーストは10%未満 自転車ヘルメット着用率に大きな地域差 ぞれぞれの背景と原因は?

10/30 12:00 配信

関西人の“ノーヘル”原因は…

 自転車に乗るときのヘルメット、あなたは着けていますか?

 法改正を背景に着用を義務化する自治体もあるなか、着用率が10%未満のところもあるなど、都道府県によって大きな偏りがあります。

 こんな地域差がなぜ生まれるのか、専門家の指摘もふまえて分析します。

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高校生の自転車ヘルメット着用を条例で義務化 静岡県で全国初

静岡県で通学の高校生の着用義務化

 静岡県は今月(10月)、自転車通学の高校生を対象に、ヘルメットの着用を条例で義務化しました。条例が可決されたのは今月15日で、高校生を対象にした義務化は全国初です。

 通学時のヘルメット着用は校則で決まっている例が多く、条例で定められることはなかったため、行政が一歩踏み込んだ対応に出た形です。

 2023年4月施行の改正道路交通法では、すべての自転車利用者にヘルメットの着用を求めています。ただし、これは“努力義務”で、着用しなくても罰則や違反金を科されるわけではありません。

 この改正法を背景に施策を進める自治体がある一方で、自転車利用者のヘルメットの着用率には、大きな地域差ができています。

着用率は愛媛が1位で70.6% 一方ワーストは・・・

都道府県別自転車のヘルメット着用率

 警察庁の6月の調査によりますと、自転車利用者の都道府県別のヘルメット着用率は、愛媛県が1位で70.6%でした。

 一方、最も着用率が低かったのは大阪府で、9.5%にとどまりました。

 ベスト5とワースト5をそれぞれみてみると・・・

ベスト5
① 愛媛 70.6%
② 大分 63.4%
③ 福井 62.3%
④ 鳥取 46.5%
⑤ 群馬・山口 41.3%

ワースト5
① 大阪 9.5%
② 滋賀 9.7%
③ 愛知 10.3%
④ 千葉 10.4%
⑤ 兵庫 11.0%

 着用率ベスト5とワースト5との間には、大きな開きがあることがわかります。

1位の理由は「観光」と「事故」

愛媛県が着用率1位のワケ

 なぜ愛媛県は自転車のヘルメット着用率が1位なのでしょうか。

 愛媛県は、大きな観光資源の一つとして瀬戸内海の島々を繋いで広島県までを結ぶしまなみ海道を有し、サイクリングを県の観光PRの材料にしています。

 自転車に乗ってもらうからには、安全のためにヘルメットもかぶってもらう。その意識が県全体にあるということです。

 ヘルメット着用を促す愛媛県の動きは、国の法改正よりずっと早くから続いてきました。

・2013年 ヘルメット着用を促す条例を制定

・2015年 通学中の高校生の死亡事故が発生
 これを受けて、全県立高校の校則でヘルメット着用を義務化後、3年間は高校生に無償でヘルメットを配布

・2023年 警察庁の調査で着用率が59.9%になり全国1位に

「努力義務」だけでは上がらない? 過去にはシートベルトの例も

亀石倫子弁護士

 愛媛県では、県立高校の生徒へのヘルメット無償配布など独自の取り組みが功を奏す形で着用率が上がってきました。

 しかし全国的には・・・

亀石倫子弁護士
「車のシートベルト装着も最初は努力義務から始まり、その後法的な義務になりました。それでも(装着率は)あまり上がらず、違反すると罰金という決まりになって一気に上がったという経緯があります。法律による強制力がないと、上がらないといえるのかもしれません」

ワースト5に近畿3府県 なぜ?

九州大学大学院・志堂寺和則教授の指摘

 一方、ワースト5には大阪・滋賀・兵庫が入り、関西の府県が3つを占めました。

 さらに大阪・滋賀は10パーセントにも届かない結果に。

 交通心理学が専門の九州大学大学院の志堂寺和則教授は、着用率の低さの背景をこう分析します。

志堂寺教授
「関西では自転車に乗る人も目的も多種多様。啓発のターゲットが絞りにくいため、当事者意識を生み出しにくい」

 愛媛の場合は、観光で乗る人や高校生など、啓発する対象がはっきりしていました。一方、関西では、通勤・通学、高齢者の買い物、子どもを乗せた移動など、自転車を使う人の目的も年代も多種多様です。

 多くの人が様々な目的で乗っているため、ヘルメット着用を呼びかける際に、啓発するターゲットが絞りにくいといいます。

 その結果、みんなが「自分のことではない」と思ってしまい、当事者意識が芽生えずヘルメット着用率が上がらないと指摘しています。

 「自転車のヘルメットは、なにより自分の命を守ることにつながる」

 着用率の低い地域でも、自分事として考える意識が求められているのかもしれません。

(「newsおかえり」10月26日放送分より)

最終更新:10/30 12:00

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