関西ニュースKANSAI

白菜1玉626円!?  葉物野菜の価格高騰が続く 期待集める「天候に左右されない」最新工場を直撃 

10/31 12:00 配信

 木枯らしが吹き、いよいよ鍋がおいしい季節。ですが、秋冬の食卓で味方になってくれるはずの白菜やキャベツは価格が高騰していて、手を伸ばしづらくなっています。

 葉物野菜の価格が高騰するなか、大阪に「天候に左右されない野菜づくり」を目指す最新の施設を取材しました。

トップは70%・ワーストは10%未満 自転車ヘルメット着用率に大きな地域差 ぞれぞれの背景と原因は?

平年の倍近い高騰 買い物客は「会計でびっくり」

平年の倍近い価格をつける野菜も

 葉物野菜はいま、どのくらいの値段なのでしょうか。大阪のスーパーマーケットで実際に調べてみました。

 大阪・西成区のスーパー「越前屋」では、白菜が1玉が税込み626円。キャベツ1玉は429円で、高いときには500円を超えていたといいます。

 青果担当の弘田雅昭主任によると、特に白菜は10月初めごろ、現在の倍近い値段で「1玉1000円近かった」ということです。

 農林水産省のデータによると、今年は葉物野菜の価格が軒並み上がっていて、キャベツについては平年の倍ほど。

 なぜ、これほど価格が高騰したのでしょうか。

スーパー越前屋 青果担当 弘田雅昭主任
「9月、10月と雨が続き、太陽の光が当たらず野菜が育たない状況でした。小ぶりだと農家が出荷してくれないので(価格が上がっている)」

 最大の原因は天候でした。

 高騰自体は最近2週間ほどで落ち着いてきましたが、それでも平年と比べて高い状態が続いているといいます。

スーパー越前屋青果担当 弘田雅昭主任

 買い物客からは、困惑の声が漏れます。

買い物客
「なるべく安いのを選んでいます。4品くらいの炒め物を2品にしたり」

買い物客
「今までと同じ感覚で買っていたら、会計の際にびっくりします」

中華料理店の経営者
「値段が倍くらいになっている。原価率を考えると恐ろしいですよ」

 スーパー側にも、心苦しさがあります。

弘田主任
「価格が安定してほしい。安いに越したことはないので、安く安定してくれたら一番うれしいです」

「天候・気温に左右されない」 常識を打ち破る最新工場へ

MUGEN FARMで栽培されている野菜

 野菜の価格は、天気や気温の影響を大きく受けますが・・・

 そんな常識を打ち破ろうとする施設が大阪にできました。

 農業や栽培の研究開発企業「KIBOU(キボウ)」が大阪市内に置く工場「MUGEN FARM(ムゲンファーム)」です。

 MUGEN FARMでは一般的な畑と違って土を使わず、スポンジに植える形で野菜を栽培しています。「水耕栽培」と呼ばれる方法で、屋内で育てるため害虫がつきにくくなります。栽培期間中は農薬を使っていません。

 最大の強みは、屋内で栽培するため天候に左右されないこと。

MUGEN FARM 工場長 菅井拓人さん
「屋内で育てているので、雨とか風の影響はほとんどないです。計画した通りの収穫量を予定通りに出せます」

レタスを試食 右は菅井工場長

 実際に育てているレタスを見せてもらったところ、スーパーで見かけるものに劣らない大きさのレタスができていました。
 試食すると、みずみずしくシャキシャキとした食感。

(Q.おいしいレタスを作れる秘密はなんですか?)

菅井工場長
「よくある蛍光灯ではなく、赤・白・青と、色々な波長の光を組み合わせたLEDを使うことです」

 植物の成長に欠かせない光。MUGEN FARMでは、栽培に最適な光を研究して環境を作り上げているそうです。

 光の他にも、肥料のバランスや当てる風の強さも研究し、天候に左右されない安定供給を目指しています。

菅井工場長
「『野菜が作れず値段が高い』というのが今年の現状だと思っています。水耕栽培は屋内で安定した野菜栽培ができますので、それを強みにして食卓に野菜を提供していきたい」

水耕栽培の現場

 一方で、にんじんや大根のような根菜は水耕栽培で育てることはできません。

 菅井工場長も「すべての野菜を室内で作る世の中がよいと考えているわけではない」と念を押します。

 葉物野菜を得意とする水耕栽培と、根菜を作れる土をつかった農業。「うまくすみ分ければ、日本の農業の未来は明るい」と、菅井工場長は話しています。

野菜価格のこの先は? 専門家が変動を予想

鍋野菜高くなる?安くなる?

 新技術に期待が募る一方で、目下の野菜価格も気になるところです。

 これからの野菜の値段はどうなるのでしょうか。鍋の具材で予想をみていきましょう。

 ・ネギ:平年並み
 ・白菜:価格は落ち着いたが、平年と比べると高い
 ・大根:平年並み~やや高い
 ・キノコ:価格が安定
 ・にんじん・玉ねぎ:お買い得
 ・じゃがいも:安定

 キノコはそもそも室内栽培が多く、気候の影響を受けにくいため、価格が安定しているといいます。

 宇都宮大学の松平尚也教授によると「天候次第だが鍋野菜の価格は落ち着く見通し」。賢く選べば節約につながりそうです。

(「newsおかえり」10月28日放送分より)

最終更新:10/31 12:00

関西ニュースヘッドラインKANSAI

もっとみる