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ホワイトハッカーが明かすサイバー攻撃の実態 進化するAIは攻守の要因に パスワードは「6桁だと2秒で解ける」 では12桁だと?【岩本計介ニュースの現場から】

11/03 12:00 配信

 何者かによるサイバー攻撃で、個人情報の漏洩や不正取引などの被害が出たGMOインターネットグループ。社長が2日に初めて会見を開きました。

 収束の気配が見えない、不正アクセスの被害。企業をサイバー攻撃から身を守る方法はあるのでしょうか。ABCテレビ・岩本計介アナウンサーが、ホワイトハッカーに聴きました。

不正アクセス問題で「GMO」社長が初めて会見 過去にセキュリティー課題指摘も判明 顧客らに見舞金・補償の方針

“サイバーパンデミック” 4月以降で延べ約2億6千万人分が漏えいか

日本サイバーセキュリティの髙野博史社長

「社内では『サイバーパンデミック』と呼んでいます。新型コロナのパンデミックがありましたが、それが今、サイバー空間で起こってると思ってもらってもいいくらいの勢いになっています」

 こう話すのは、情報セキュリティ対策を提供する「日本サイバーセキュリティ」の髙野博史社長です。

髙野社長
「この9月以降、特に10月に入ってからは『このサイトをちょっと診断してくれないか』とか、『会社を総合的に外から見ることはできるか』といった相談が増えてきています」

 今年4月以降、漏えいした個人情報は延べ約2億6000万人分という分析もあります。

狙われ続けるサーバー 今この瞬間にも

この瞬間もサーバーの弱点を調べる「スキャン」が・・・

 高野さんは、サーバーは常に狙われている状況にあるとみています。

髙野社長
「色々なテストでどのくらい攻撃されるのかをみるため、世界中のデータセンターにサーバーを置いてみます。すると置いた瞬間、5分、長くても15分ぐらいたてば、世界中からやられます」

 インターネット上ではいまこの瞬間も、サーバーなどに対してセキュリティ上の弱点を調査検出するための「スキャン」が実行されているといいます。

岩本アナ
「これは今まさにリアルタイムで?」

髙野社長
「5分前ぐらいのデータですけど、ほぼリアルタイムですね」

岩本アナ
「誰がやっているんですか」

髙野社長
「悪いことをする攻撃者、ハッカーと言われる人たちが、自動的にスキャンするプログラムみたいなものを作っている。何かサーバーがあったら攻撃できないかというのを調べていくような感じです」

こうしたスキャンは24時間365日、実行されているといいます

 実際に、日本へのスキャンも行われていました。

髙野社長
「いま、ヨーロッパ系からのスキャンが多いですね」

岩本アナ
「ええ・・・?」

髙野社長
「企業のホームページとか、ECサイトとか、システムとかも、被害は出ていないだけで、常に攻撃にさらされているんだということを知っていただきたい」

 こうしたスキャンは24時間365日、実行されているといいます。

髙野社長
「『うちのサーバーは狙われない』『うちの会社は小さいから誰も攻撃してこない』と言われる社長さんがよくいらっしゃるけど、そんなことはないです

「大手企業は(サイバー攻撃を)検知する仕組みを持っているから気付くが、中小企業さんは検知する仕組みがないので、発表されていないけど実は(情報を)抜かれているというケースはかなり多いと思うんです」

岩本アナ
「被害にすら気づいていないところが、実はまだ水面下に山ほどある可能性が?」

髙野社長
「あると思います」

わずか30秒で侵入成功 攻撃増加の要因は「AIの進化」

不正アクセスのデモ画面 AIに指示すると・・・

 深刻な被害をもたらしている不正アクセス。拡大の要因となっているのは、やはりAIの進化だといいます。

髙野社長
「サンプル株式会社というこのサイト、我々がテスト用に作ったものです。これに対して、今から攻撃を仕掛けます」

 AIに日本語で「ここの管理画面にログインしてみて」と指示するだけで、サイトの仕組みなどを特定し、ログインに必要なユーザー名を入手します。

 機械的な順番でパスワードを試していくと、正解にたどり着くまでにかかった時間は、わずか30秒足らずでした。

不正アクセスのデモ画面 30秒足らずで侵入に成功

岩本アナ
「これで侵入成功?」

髙野社長
「侵入成功です。ここからはページを消すなり、悪いプログラムをここに侵入させるなり、全然違うサイトに変えてしまうなり、もう自由自在です」

 今回はあくまでテストですが、不正侵入はこのように行われ、実際に個人情報が抜かれています。

漏えいした情報の行方は

個人情報が売買される「ダークウェブ」

 気になるのは、その情報の行方です。

髙野社長
「基本的には『ダークウェブ』という世界です。誰がそのサイトを運営しているのか、誰がアクセスしているのかがよく分からないような、匿名性の高いインターネットの領域があるんです」

 一般的な検索では表示されず、特殊なソフトなどを使わないとアクセスできない『ダークウェブ』。実際に見てみると・・・

髙野社長
「これがドライバーライセンス、運転免許証。こんな感じで売られています」

岩本アナ
「これ、本物の画面ですか?」

髙野社長
「本物です」

 顔写真を含めて様々な個人情報が売買されていました。

進化するAI「守りの切り札」にも

「守りの切り札も同じくAI」と話す髙野社長

 進化するAIによるサイバー攻撃。高野社長は「防御の切り札」も、同じくAIだと話します。

髙野社長
「AIの攻撃には、AIで守りましょうということ。攻撃者にやられる前に先に我々が診断して、悪いところを見つけ出すサービス『シールドスキャナーAI』を提供させていただいた」

岩本アナ
「裏を返せば、AIからの攻撃に対してAIでないと守り切れないところまできているということ?」

髙野社長
「おっしゃる通りです。人力で守れる部分もありますけれど、やっぱり限界はあります」

パスワード解析は「6桁だと2秒」 12桁なら?

身近な防御手段は・・・

 一方で、私たちにできるシンプルな防御手段も。

髙野社長
「(一般的なものだと)6桁のパスワードだと、コンピュータに解かせると2秒で解けます」

岩本アナ
「もうやめてください! 本当に?」

髙野社長
「8桁では5時間くらいです。これが10桁、12桁になるとまた全然違う。10桁だと5年ぐらいになります」

岩本アナ
「1桁上がったらそんなに違う?」

髙野社長
「12桁になると、4万年とか5万年近くかかります。(パスワードは)最低でも12桁に。今は15桁ぐらいにしていただいても結構かと思います」

 私たちでも可能な「パスワードの複雑化」。今すぐ取りかかることができそうです。

(「newsおかえり」2026年11月2日放送分より)

最終更新:11/03 17:51

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