放送内容
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4月 高西淳夫
4月 坂本美雨
5月 田崎真也
5月 市川右近
6月 西村幸祐
6月 ワールドカップにまつわる話
6月 矢沢永吉
6月 坂本徹也
7月 吉村作治
8月 中村征夫
8月 三輪茂雄
9月 菜の花プロジェクト
9月 寺門和夫
9月 小林一紀
10月 近藤 篤
10月 篠 健司
11月 増井光子
11月 馬場直子
12月 CWニコル
12月 セヴァン・スズキ
12月 この1年を振り返って
1月 小黒一三
1月 幸田シャーミン
2月 下城民夫
2月 三國清三
3月 矢口高雄
3月 鈴木基芳
湯川信矢
3月 筑紫みずえ
12月15日 ゲスト:セヴァン・スズキさん

セヴァン・スズキ1 手塚「セヴァンさんが地球環境や自然に対する意識を高めるきっかけについてお伺いします」セヴァン「9歳の時に家族とブラジルのアマゾンに旅をし熱帯雨林の中にあるカヤポ族の村に2週間滞在しました。それは私にとっては信じられない体験でした。彼らは何千年もそこで変わらない生活をしています。私が彼らから学んだ重要なことは、人間の生活は、地球の生態系システムと繋がっていると言うことです」手塚「9歳の時に環境子供組織“エコ”を作りましたが、こういう意識や活動を行う行動力を身につけたのなぜですか?」セヴァン「アマゾンにいたときに森林火災に遭遇しました。それが大変な問題として私の心に刻まれ、カナダに戻って友達と“エコ”を作るきっかけになりました」

 手塚「セヴァンさんは1992年にリオデジャネイロ行われた地球環境サミットでのスピーチが話題になっています。そのスピーチを行う経緯などを教えてください」セヴァン「エコでの活動を通してサミットの存在を知りました。でもそこには子供の参加者が含まれていなかったのでおかしいと思い、エコこそが子供の代表としてふさわしいと思い、参加しました。いろいろなNGOのブースでスピーチをし、そして最後に各国首脳の前でスピーチをすることが出来たのです」


 手塚「そのリオデジャネイロのスピーチから10年たちましたが、精力的に活動を続けられています。その10年間で変わったことはありますか?」セヴァン「まず私自身が変わりました。22歳になり視野も広がりましたし、いろいろな国際会議にも招待されました。そういった経験を通じて分かったことは、環境問題の解決に向けた実際の行動、変化というものは世界のトップからは起こらないと言うことです。実際の変化はコミュニティ、各地域で地道に活動を続けている団体、いわば草の根運動から生まれています。この10年で国家レベルでの環境問題に取り組む姿勢が確立されてきました。しかし行政レベルでの環境保護活動がうまく機能していないことも事実です」

 手塚「地球環境の問題に取り組んでいくためには、自然環境が私達にとってかけがえのないものだという感性を持つことが必要だと思います。そういう感性を持つためにはどういったものが必要だと思いますか?」セヴァン「人間には本来生き物を愛する、自然を愛する感性が備わっていると思います。都会の生活を離れて、もっと自然の中に身を置くことが大切だと思います」


12月22日 ゲスト:セヴァン・スズキさん
セヴァン・スズキ2  手塚「セヴァンさん、日本の印象はいかがですか?」セヴァン「初めて日本を旅して、全く異なる二つの面を見ました。ひとつは東京などの開発された都市。もう一つは長く滞在した九州の農村部に代表される田舎です。そこは美しい森や川、山並みに感動しました。しかしコンクリートで固められた川を見たときは驚きました。そのようなものは初めて見ましたし、私の考える環境システムにとっても、よいものではありません。また都会の町は綺麗なのにそこを流れる川にはゴミが沢山浮いているということにも驚かされました。またそこに浮いているゴミは、リサイクルに適さないものばかりでした。そういう両面を日本に来て体験出来たことはとても興味深かったです」

 手塚「今までに体験した中で一番素晴らしかったことはなんですか?」セヴァン「環境問題に関わるようになったのは、私が自然の中で過ごすことが大好きだとということにつきると思います。カナダのブリティッシュコロンビアでの生活がそういう思いを育んだのだと思います。そして愛するものを守ろうと、こういう活動を始めました。自然の大切さを言葉で教えるだけではなく、実際にそこに行って体験することが、大変素晴らしいことだといつも言っています」

 手塚「日本の子供達にメッセージをお願いします」セヴァン「日本の子供達には、是非自然の中で過ごす機会を持ってもらいたいです。その中で私の子供時代がそうだったように、いろいろな体験をして欲しいのです。それと食べ物について質問してください。“この食べ物はどこから来たの”等を。食べ物はあなた達自身を形成していくうえでとても重要なものですから。自然の中で遊ぼうと、食べ物について質問しよう、という二つのことがお父さんやお母さんにとっても、環境を考えるよいきっかけになるとおもいます」


馬場直子 手塚「今回セヴァンさんを日本に呼ぶに至った経緯や、各地のトークイベントに同行して感じたことを、通訳をしていただいたナマケモノ倶楽部の事務局長、馬場直子さんに聞いてみましょう」馬場「私がセヴァンさんを知ったのは大学生の時です。今回彼女を呼ぼうと思ったのは、今年がリオサミットからちょうど10年目に当たる年ということがまず第一です。それと私達若い世代から何か動きを起こしていきたいと思い、彼女がロールモデルとして最適だと思いました。それで昨年(2001年)の秋から準備を進めて、実現することが出来ました。
 一緒にイベントに同行して感じたのは、セヴァンさん自身がものすごく輝いているということ。それで彼女からエネルギーを貰えたと思います。このイベントの中で、彼女が個人個人が自分のライフスタイルに責任を持つというキャンペーンを呼びかけたのですが、なんと1,300人以上の方に賛同いただけました。これはセヴァンさんにとっても、企画した私達にとっても、とても喜ばしいことでした」

CWニコルさん 2002年を振り返って

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