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2010年12月5日放送

潮漬けされた家

この物件が抱える問題

  • ■大正3年に伊勢湾を臨む海辺の別荘として建てられた建坪70坪の平屋だが、16年間無人で放置されていたため、廃墟のように荒れている
  • ■老朽化による傷みが酷く、土壁や瓦が崩れ落ちている
  • ■もともと、夏の間の別荘として建てられており、夏を気持ちよく過ごせるような工夫はあるが、冬の寒さへの対策が一切施されていない
  • ■窓の下方向から雨戸を引き出すなど、変わった作りが見受けられる
  • ■お風呂場が屋外にあり、一旦外に出ないと行けない。浴室の大きさの割に浴槽が小さい
  • ■屋外のトイレは朽ちて崩壊の恐れがある
  • 写真:サムネイル
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この問題を抱えた物件に、立ち上がった「匠」とその技

写真:「匠」の顔写真

モダニズムの継承者 柴田達志

別荘として建てられているので、夏を気持ちよく過ごす工夫は随所に見られるが、ここで普通に生活していくとなると難しい。断熱や、潮風の塩害対策といった様々な面で、相当手を加えなければならない。

全ての問題を解決したそのビフォーアフターをご覧ください!!

赤いカメラをクリックするとビフォーアフターの変化をご覧いただけます

家族の幸せを願った「匠」からのアイデア

海と上手に暮らす
景色の良さと引き換えに、伊勢湾からの潮風にさらされている立地。「匠」は、それに見合った形の家づくりをおこないました。

海辺のような、さらさらの砂地に建てられたこの家。このままでは土台が崩れてしまう可能性があるので、家を囲む形で鉄筋入りの頑丈なコンクリート壁を作り、地盤の砂の流出を防ぎました。

障害物も無く、直接当たる潮風に対して、海側には高さ2メートルの杉板の防風壁を設置しました。もちろん黒い塗料で防腐処理されています。

風が運んできた塩分によるサッシやガラスの傷みを防ぐため、塩を洗い流す「匠」特製のスプリンクラーも設置。井戸水を利用してサッシやガラスを洗浄し長持ちさせます。

こうして立地の問題点をクリアした「匠」は、立地の好条件である家から臨む広大な伊勢湾の景色をより楽しめるよう、駐車スペースの上に湾を一望できる4畳半の縁台を設置しました。
画像: 匠のアイデア
古き良き日本建築の趣はそのままに、
現代的な住みやすさを
料亭のような佇まいの戸を開くと、洗い出しのタタキに漆喰の壁と伝統的なしつらえが施された玄関が。杉の天井板と夏用の簾戸(すど)の建具は、もともとあったこの家のものを再利用。簾戸の建具を開けば、将来、家族が増えることも考えた大容量の靴箱が現れます。

美しく生まれ変わった庭を眺めながら料理ができる、大きなアイランド型のシステムキッチンは、収納力も十分。背後には、食器棚や食品庫まで備えました。

この家が建つのは、焼き物の街。その街で平安時代から焼かれている陶器「常滑焼」を使った洗面鉢が目を惹く洗面所では、漆喰と杉板のコントラストがモダンな味わいを醸しだし、古い建具にはめ込んだ大きな鏡も特徴的です。

洗面所の向かいにあるのは、重さ200kgの常滑焼の浴槽が置かれた浴室。実は常滑焼には保温効果があり、お湯が冷めにくく経済的。床にも、常滑焼の砂を混ぜ込んだセメントを敷き、その上を常滑焼のタイルで埋めて、寒さ対策に利用しました。

お風呂場とつながるのは目隠しの杉板で囲まれた4畳半のウッドデッキテラス。洗濯機からも近く、物干し場にも最適です。
画像: 匠のアイデア
状況によって使い方を変える
11畳のゆったりサイズの部屋は、新婚夫婦にふさわしい、明るく清潔感のある寝室。その一角には、ロールスクリーンで楽に開閉できる大型クローゼットを2つ設置。

このクローゼットは可動式。部屋の中央の柱の位置に合わせて背中合わせに移動させ、扉を閉めれば、部屋を2つに間仕切ることが出来るのです。将来、子供が出来た時には子供部屋にと、夫婦の夢が広がる空間に仕上がりました。

ダイニングキッチンの隣にある小上がり。杉板の床の温もりの上で寛げる、掘りごたつのある6畳のこの部屋には、お客さんが泊まりに来た時の工夫が隠されていました。

大人8人が余裕で座れる大きなテーブルの脚をたたんで、掘りごたつの中にすっぽりと収納。

そして、普段は小上がりの30cmの段差に仕舞っている床と同じ材質の杉板を取り出し、掘りごたつに蓋をすることで一面がフラットな板間に早変わり。

布団が2組ゆったりと敷けるお客さん用の寝室として利用できます。
画像: 匠のアイデア
専用の机
かつて台所があった場所には、アンティークカメラ店を営むご主人のための仕事部屋が完成。そこには「匠」の手によって、メンテナンス作業に特化したオリジナルデスクが用意されていました。

メンテナンス用具や部品が仕舞える沢山の引き出しを備えたデスクの天板は、リノリウム張り。引き出し式の作業台には、床に細かな部品を落とさないよう淵が付けられています。

エアーコンプレッサーのノズルは引き出しから延び、コードが邪魔になりません。

デスクの脇には、ペットボトルを使う簡易シンクを装備。サーバーのコックを下げると水が出てレンズなどを洗うのに重宝します。

シンクに流れた水は下のケースに溜まり、デスク裏から取り出して、簡単に捨てることが出来ます。
画像: 匠のアイデア
今回お手伝いいただいた工務店の皆さん
写真:工務店の皆さん
愛知県豊明市 株式会社コスモ
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