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2014年7月27日放送

孫がハイハイできない家

この物件が抱える問題

  • ■もともと喫茶店だった部分で生活していて、1階では土足のままの必要がある
  • ■家の外壁は無数の亀裂が入っており、強度の確認が必要
  • ■家の外に駐輪スペースがないため、バイクと自転車は室内に入れなければならない
  • ■バイクを室内に入れるときは、合わせて30センチの段差を乗り越えないといけない
  • ■雨の日はバイクを入れると床がびしょ濡れになってしまう
  • ■バイクからはオイルが漏れ、ガソリンのにおいで室内が臭くなる
  • ■1階にはベッドが置いてあり、そこでしか靴を脱いでくつろげない
  • ■客席も厨房も喫茶店の頃のままで業務用の設備を使っている
  • ■冷蔵庫は業務用で、屈まないと中身が確認できず使い勝手が悪い
  • ■お風呂は狭く、脱衣所は半畳もない上に扉が腐食していて最後まで閉まらない
  • ■お風呂の窓ガラスがすりガラスで、人の気配が気になる
  • ■2階へ上がるには階段下で靴を脱いで、急な階段を上がらなければいけない
  • ■傾斜が急な階段は、上り下りするときに頭を打ってしまいそうなところがある
  • ■2階は西日が強くカーテンは閉めたままになっている
  • ■屋上へ上る階段は急傾斜で、手すりが外れかかっているので危険
  • 写真:サムネイル
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この問題を抱えた物件に、立ち上がった「匠」とその技

写真:「匠」の顔写真

価値ある素材の目利き 浅井裕雄

靴で毎日生活しているというのが苦労されてる印象を受ける。出来ることなら靴を脱いでくつろぎたい気持ちはわかる。今の1階の土間で孫が成長していく姿は想像しにくい、赤ちゃんが成長していく過程を祖父母が支えていけるようなものが見えないといけないと感じる。

全ての問題を解決したそのビフォーアフターをご覧ください!!

赤いカメラをクリックするとビフォーアフターの変化をご覧いただけます

家族の幸せを願った「匠」からのアイデア

住宅としての玄関
玄関を奥へずらし、アプローチの横には家族の希望に応えて車庫を作りました。道路との30センチの段差はスロープで解消。


スロープ脇の収納は、目の前の車庫に停める車のメンテナンス用品や若夫婦共通の趣味のアウトドア用品などを仕舞っておくのに重宝します。収納脇の空きスペースは自転車置き場に。



壁際には、二世帯5人の同居に合わせた大容量の靴箱を用意。赤ちゃんが成長していっても兄弟が増えても、安心の大きさです。



靴箱の脇には耐震性を高める制振ダンパーを設置してあるのですが、「匠」はその鉄骨の幅のデッドスペースまで有効活用。傘や子どものカッパなどが仕舞える スライド式収納に。
画像: 匠のアイデア
父母がくつろげる空間
玄関からまっすぐに延びる廊下の先、突き当たりにはお父さんとお母さんの新しい空間が誕生。段差もなく、足に優しい床材で、素足でリラックスできます。


寝室の天井には杉板を張り、畳の間の天井は元々のコンクリートをむき出しにして塗装。異質な素材を合わせ、空間に変化と広がりを与えました。



収納は壁面を有効活用。これまで2階に置いていた仏壇を置く場所も設けその横には お父さんお母さんが手軽に使える専用のミニキッチンを作りました。収納もたっぷりで、台所用品がひと通り収まります。



畳の間の折れ戸のサッシをを開け放てば段差なく、中庭とつながります。ウッドデッキが張られた中庭は、日当たりも良く、子どもの遊び場にも最適。




風が通る中庭の壁は、一面 植物に覆われ水やりも自動でメンテナンスも簡単な「壁面緑化」。夏の暑さを癒すオアシスです。
画像: 匠のアイデア
気配が気にならないお風呂
新しいお風呂のために「匠」が、白いユニットバスに合わせて壁にあしらったのは、黒い磁器質タイル。水を吸わず、耐久性も抜群。


脱衣所の洗濯機は お父さんとお母さん専用。洗濯物は、目の前の中庭に干せます。もう、屋上まで干しに行く必要はありません。
画像: 匠のアイデア
二世帯が集まるリビング
洗面脱衣所の前から2階へ延びる以前より緩やかで上り下りしやすくなった鉄階段。広くなった踏面と壁際の手摺りには木目が美しいタモ材が使われました。

2階へ上がるとすぐに、二世帯みんなで寛げる広いLDKが。リビングコーナーはガラス張りの吹き抜けに面し日当たりも風通しも良好。壁は岐阜特産の東濃ヒノキ、床はタモの無垢材。「匠」は、家族団らんの空間をやさしい木の温もりで包みました。

リビングの隅には冬場は土壌蓄熱式の床下暖房によって温められた空気が夏場は床下の冷たい空気が出てくる吹き出し口があり1年を通して快適な環境に近づけてくれます。
画像: 匠のアイデア
再利用して生まれ変わったキッチン
大きな窓を背負い、2階を見渡せる対面式キッチンはお母さんとお嫁さんが並んで立っても十分な広さ。もちろん、収納もたっぷり。二世帯分の食器が十分 収まります。

キッチンカウンターの天板は、耐久性に優れた銅の塗料を塗り、磨きをかけてコーティングした物。4口のガスコンロは、お母さんとお嫁さんのリクエスト。



ガスコンロの上に設置されている何だか使い古された感じのレンジフード。これはかつての厨房にあった、銅で出来た大きなレンジフードを再利用したもの。



「匠」はかつての喫茶店のカウンターテーブルもキッチンに再利用していました。天板自体は新たに作ったのですが、その周り、小口の部分はきれいに磨いて再利用しました。



キッチンカウンターとダイニングテーブルの他に多目的のカウンターテーブルを設置。子どもが少し大きくなったらお絵描きや勉強を見てあげるのにも使えそう。
画像: 匠のアイデア
間取りが柔軟な寝室
2階の吹き抜け脇の廊下沿いには息子家族用の洗濯機とトイレを備え付けました。もちろん、お父さんお母さんが2階にいる時はここを使えます。

吹き抜けと南側の窓から光が入る 明るい10畳の部屋がヒノキの香りに包まれた、息子一家3人の寝室。東濃ヒノキを張った壁には、「匠」のある仕掛けが…




壁のヒノキの板は幅70センチの大きさに分解して取り外すことができ、その上に飛び出た金具を床梁の切り込みにはめれば、間仕切りになるのです。




例えば、すべてのヒノキの板を使って部屋の一角をL字に間仕切れば…、将来、吹き抜けに面した明るい子ども部屋を作ることも可能です。
画像: 匠のアイデア
今回お手伝いいただいた工務店の皆さん
写真:工務店の皆さん
愛知県東海市 中村土木建設
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