六甲山は昭和初期から市民の保養地・観光地として栄えてきました。昭和7年には六甲ケーブルが開業、その翌年には高山植物園が開業しています。高地ならではの冷涼な気候を活かして育てられる野生種の高山植物はおよそ1500種、四季折々にかれんな花を咲かせます。

関西でも指折りの絶景スポット、六甲山に今年7月新たな展望台「六甲枝垂れ」が誕生しました。六甲の自然や気候を一年をとおして体感できる設計になっています。枝のように伸びる金属のフレームをとおして見る六甲の風景は、新名所と呼ぶにふさわしい眺めです。

高取山の中腹にある清水茶屋では、常連さんが訪れて輪投げを楽しんでいます。船の甲板上の娯楽だった輪投げが神戸港から山のほうに伝わったとか。この茶屋のもう一つの名物が、自家製の素朴なドーナツです。昔ながらの素朴な味わいに、わざわざ買い求めにくるひともいるそうです。

六甲の山上に70年以上前から店を構える登六庵は、ハイカーや登山客が立ち寄るお店。店内にはご主人が日本全国・世界中を旅して集めた工芸品が所狭しと並べられ、独特の雰囲気を醸し出しています。名物は、時間をかけて仕込んだライスカレー。どこか懐かしく奥深い味わいです。